2020年7月の記事   

反戦・反核・反差別
被爆75周年 8・6ヒロシマ福島地区のつどいへ

  毎年広島原爆の日に開催してまいりました『8・6ヒロシマ 福島地区のつどい』。
実行委員会がたちあがってはや13年が経過し、ここまで全国の皆さんに支えられながら、被爆や戦争(加害と被害の両面)、原発、そして差別などあらゆる課題を訴え、共有したいととりくんで参りました。
 被爆から75年の節目を迎えるこの日、あらためてそれらの歴史と向き合い、これからの世代がふたたび苦しむことのないよう、未来へ訴えていくことを確認したいと存じます。
 地元福島地区の被爆者も年々少なくなり、直接お話をうかがう機会は本当に限られてきました。これまでかかわってくださった方でも亡くなられた方もおられます。その一人ひとりの「原爆、核をゆるさない!」「差別とたたかうぞ!」との思いを、あらためて振り返り、継承していく場にしたいと存じます。
 ことしに入り知人から、一人の長崎の被爆者の方を教わりました。その方は浦上町という被差別部落出身のYさんです。最近まで被爆や差別について語り部活動をされていて、2年前NHK番組の取材を受けて、一冊の本を出版されています。
 実行委員会としては直接お話を伺いたい旨をその知人や関係者にお伝えしましたが「現在は証言活動をされていない」として断りを受けたのは非常に残念でなりません。そこで出版された本を取り寄せ、拝読すると、被爆と部落出身の二重の差別を受けながら、それに屈しない粘り強い生き方がつづられています。
 3歳で被爆。髪の毛のぬけた頭から小学校の同級生や先生までも、段階的に「ハゲ」「カッパ」さらには「ゲンバク」と呼ばれ、卒業式ではじめて名前を呼ばれても返事せず「先生ゲンバクと呼んでくれんね」と言い返したといいます。さらにはその卒業証書を同級生に奪われ、他の同級生や先生の前で破ろうとしているのを、必死で食らいつき取り返した話に、差別への怒りが込み上げ、その根深さに心が痛みます。
 それでもYさんは母や親せき、同じムラの人たちの支えを受けて、革靴職人や郵便局員として働き、結婚。解放運動や語り部活動にもとりくんでこられました。
 ひた向きな被爆者の生き方は多くの教訓や学びをもたらせてくれます。
その「気づき」をもとに、あらゆる立場の垣根をこえ、この取り組みに向き合う一人ひとりの「8・6ヒロシマ 8・9ナガサキ」やそれぞれの課題に対する思いをお互いに発信しあい、理解を深め、行動へとつなげる場にして参りましょう!
 当日は被爆者をはじめ参加者一人ひとりの思いを発言、アピールを通じて共有しあう予定です。
 そして参加のむずかしい方には,被爆やそれぞれの課題に対する思いを込めたメッセージをあらかじめ実行委員会までお送りいただきますようお願いいたします!当日の会場や後日の報告で掲載させていただきます。
 今回は新型コロナウイルスの影響によって、特別な形式での開催を考えております。
会場の利用に際し人数制限がかけられているため、参加は、基本として広島県とその周辺(中四国地方)在住の方とさせていただきます。
 そのうえで他の地方から参加を希望される方は、必ずあらかじめ事務局担当までお電話またはメールにて代表者と参加人数をお知らせくださいますようお願い申しあげます。
(状況により参加人数の制限をお願いする場合がございます。)
 是非とも皆様のご理解ならびにご賛同メッセージへのご協力のほど、よろしくお願いいたします。

 被爆75周年 8・6ヒロシマ 福島地区のつどい
 会場:広島市西地域交流センター

    (いきいきプラザ・旧西りんぽ館)  
広島市西区福島町一丁目19―12
 8月6日(木) 12:30開場 13:00開始
 参加費:一般500円 学生以下無料
 ◎メッセージ等送付先
〒733-0024 広島市西区福島町1―7―15
    8・6ヒロシマのつどい実行委員会
    メール hiroshimajitu_8_6@yahoo.co.jp
 ◎問い合わせ先 090-5709-5406(山根)
2020年06月の記事

6.8東京高裁・高検狭山要請行動報告

■全国連婦人部からの報告
 わたしたち全国連婦人部は、6月8日、7回目となる要請行動をたたかい抜きました。
 当初5月に予定していた要請行動でしたが、コロナ情勢で5月は他県への移動もまだ厳しい状況ということもあり、6月に延期し本部と合同での要請行動となりました。 6月後藤眞理子裁判長の退官と三者協議前というギリギリの緊迫した状況での要請行動です。
 集合場所の弁護士会館に着くなり驚いたのはマスクをした大量の私服警官の姿でした。午前中は検察庁への要請行動です。検察側の要請で人数制限が設けられ、たった4名のみの要請団に対して9名もの私服刑事がわたしたちを取り囲んでいました。この状況を見ても狭山情勢の緊迫と国家権力の意思が見て取れます。狭山事件が国をあげた権力犯罪だということが浮き彫りです。
 私たちは検察庁前で怒りのシュプレヒコールを挙げ、要請行動へうって出ました。

「全証拠を出せ」北検事を追及
 関西から2名の婦人、茨城から2名の4名で臨みました。コロナ禍で参加したくても上京できなかった婦人たちの思いも要請文に込めてもらい、その要請文を持って臨みました。
 まず、前回3月の要請行動の時に北検事へ不見当とされている死体カラー写真、8ミリフイルム、ルミノール検査報告書などの証拠を埼玉県警やさいたま地検に探しに行くよう要請した件について回答を求めました。
 北検事は、「狭山事件から57年もたっているので、どこかにあると言われても・・」「証拠は全部高検に集めているので、他にはないと思う」、を繰り返すのみで、のらりくらりと回答してくるのみです。
 要請団から、他の再審事件でも、「ない」とされていた証拠が後から出てきている、東京高検にある証拠がすべてで、他にはないという認識は改めるべき。多くの証拠が警察に残っているという認識を持つべきだ、と断罪しました。
 また下山第2鑑定に対する意見書の提出については、「もう反論を提出した」と答えました。検察は当時のインク瓶を探して下山鑑定に対する反証を提出する、とさんざん時間稼ぎを行い、結局見つからないからと反証ではなく反論を提出した、という。
 要請団は、下山鑑定は重大な証拠だ。検察は真摯に向き合え。石川さんはすでに80歳をこえ、今コロナで運動もできないので体力も落ちる。切実な状況だ。検察は、ムダな反証など時間稼ぎをやめるべきだと訴えました。
 そして最後に、山口、奈良、大阪・野崎、長野、茨城、荒本、全国から計6通の要請文を読み上げ、提出しました。

「後藤裁判長、退官前に鑑定人尋問を決定せよ」
 午後からは、高等裁判所への要請行動です。東京高検から東京高裁へ移動する時も、私服刑事がぞろぞろと要請団の周りを囲みながら執拗についてきました。正当な要請行動に警察権力が圧力をかけ、監視してくることなど許されることではありません。怒りを高裁要請行動へぶつけました。
 高裁へは、人数制限もなく、茨城と東京・江戸川からあらたに要請団に加わり、計10名で要請行動を行いました。全員、高裁前でシュプレヒコールを挙げ士気を高めあいました。
 まず冒頭、後藤裁判長に対し、「退官までの2週間強、鑑定人尋問を決定するなど、やれることはまだまだある。後藤裁判長は、この2年半、なにもしてこなかった。」「下山鑑定に関して、裁判所の中に蛍光X線分析装置を持ち込んで、裁判所として鑑定もやれるはず。白黒はっきりさせるためにも、ぜひその実験をやるべきだ」と訴えました。
 要請団は次々と怒りを表し、茨城の婦人は「裁判所の対応はおざなりだ。次から次へ、ただ裁判官がつなげていくだけで、真剣さが感じられない。本当に解決しようという気がない。何十年もわたしたちはたたかっている。もう少し真剣にやってほしい」と詰め寄りました。
 東京からは「後藤裁判長は、狭山を担当して2年半になるが、このまま何もしないで退官していいのか」「下山鑑定が出されたのだから、退官前に下山鑑定人尋問の決定を出せ、次の三者協議の場でそれを表明せよ」と追及しました。
 茨城からは「示現舎の部落リストを利用した差別事件が起きた。狭山事件が起きた当時はもっと露骨な差別があり、その中で石川さんは犯人にされた。早く事実調べを行い、再審を開始しろ」と訴えました。

「このまま退官など許さない!」
 最後に、山口、奈良、大阪・野崎、長野、茨城、荒本の婦人、茨城県連、全国から計8通の要請文を読み上げ提出しました。
 今回の要請行動は、後藤眞理子裁判長6月退官前の最後の三者協議が行われるギリギリのタイミングでたたかいぬかれ、「このまま退官することは許さない! 事実調べ、下山鑑定人尋問をやる決定を出せ! 次の裁判官へつなげろ!」を突きつけるものとなりました。
 またコロナ情勢下で東京への移動も厳しい中、万全の感染予防対策を行いたたかいぬかれた要請行動でした。

茨城県連婦人部の東京高検あて要請文(全文)

東京高等検察庁
狭山事件担当検事御中                            2020年6月8日
    部落解放同盟全国連合会 茨城県連合会 婦人部長  松本 節子

               要請文
 新型コロナウイルスの感染拡大で、多くの人が失業の危機にあり、特に非正規労働者や立場の弱い者は生きていくことさえ困難になっています。私たちの部落の中でも商売ができなくなったり、解雇されたり、雇い止めにあっている人が出ています。国の給付事業から取り残されている人たちもたくさんいます。コロナ問題は、不公平な格差社会をあぶりだしています。
 コロナ状況下での不満や不安を背景にして、差別も拡大しています。特にネット上では、差別し放題です。
また検察トップの不祥事も多くの国民を怒らせています。賭博行為をして法を犯しても罰せられることもない。こんな検事長の東京高検が、狭山の石川さんを裁くことができるのでしょうか。

 検察は、下山鑑定に対して「反論の鑑定をやる」と言って時間を引き延ばしながら、結局鑑定はできなかったと聞きます。もういい加減に悪あがきはやめて、下山鑑定の正しさを認めるべきです。検察のメンツのためにそれができないなら、少なくとも万年筆のインクについて、裁判所に第三者があらためて鑑定するように要求すべきです。

 あなたたち検察官は、1、2年もしないで人事異動によって担当が変わります。そんな短い間に、57年にもなる狭山裁判のぼう大な内容をきちんと勉強することなどできないでしょう。だからあなたたちがしていることは、事件の真実をつかもうとすることではなくて、先輩の検察官の有罪の主張を守ること、それをただくり返すことだけではないですか。
 石川一雄さんは、すでに80歳を超えました。私たち婦人部にも石川さんと同じ年代の婦人が、部落差別をなくすためにがんばっています。
 私たちは、検察がすべての証拠を開示して、石川さんの無実を認めることを強く要請します。



     2020年05月の記事   

5・23~6月後藤裁判長退官に向けて

 狭山闘争の全国的高揚をかちとろう!

石川一雄さん不当逮捕57ヶ年糾弾!

 いま新型コロナウイルスの脅威が日本と世界を覆い、狭山闘争をはじめほとんどの大衆的なたたかいが展開できないという事態が生じています。

 その中で私たちは、5・23石川一雄さん不当逮捕57ヵ年糾弾、そして6月東京高裁・後藤裁判長退官への闘いを断固としてやりぬきましょう。

新型コロナウイルス問題

 コロナ禍は病気の発症という問題だけでなく、様々な社会的問題を生み出しています。感染者や医療従事者や家族へのあからさまな差別、政府の「補償なき自粛要請」による生業の破綻や労働者の首切り等々。それらは5月、6月にかけてさらに爆発的なものになろうとしています。

 「このままでは仕事も金もなく生きていけない」という声があふれています。支援制度の申請も、文字を奪われている人やネットなど使えない人にとってはできません。私たちは、生活を維持するための制度がいかに不十分でも、使えるものは何でも使い、村内外の人たちの生活と命を守り抜くことが緊急の課題です。

 5―6月狭山闘争は、このような村の内外でコロナ禍によって苦しい生活に追い込まれている人々の支援、共闘と一体で闘われなくてはなりません。

 当面、人数を集めることに主眼をおいた闘いから、各地各人の生活防衛と結びついた闘いを中心にとりくんでいきましょう。

 国民の命の危機よりも権力の維持を優先させる安倍内閣への怒りを組織し、それと一体で国家権力による差別の象徴=狭山差別裁判糾弾への決起を訴えていきましょう。

狭山史上最大のチャンスと危機

 私たちがこの間、声を大にして訴えてきたように、現在の狭山第3次再審における攻防の焦点は下山鑑定であり、下山鑑定人の尋問をかちとることです。ここに一切の力を集中しなければなりません。

 石川さん宅から出てきた万年筆が被害者のものではなかったという証明は、すなわち権力が証拠をねつ造したということを明らかにするものです。これこそが、その科学的証明力によって石川さんの無実を明らかにし、灰色無罪ではない完全無罪をかちとり、部落差別に貫かれた権力犯罪に断を下す道です。

 検察はこれまで「事件当時のインクを探している」などと言いながら引き延ばしをしてきました。しかし3月の三者協議では、インク探しはあきらめ、「検察官の意見を5月中に提出する」としました。

 下山鑑定の正しさに追いつめられた検察は、反論の鑑定も出せずにペテン的なケチつけ反論を出し、東京高裁にそれを全面的に認めてもらうという意図が丸出しです。

 「5月検察意見書」を全国の怒りで徹底的に粉砕しましょう。

 後藤裁判長はコロナ禍を幸いとして、このまま何もせずに6月退官で逃げ切ろうとしています。「ふざけるな!退官前に下山鑑定人尋問を決定せよ」という声を突きつけていきましょう。

 そしてこの中で、検察の引き延ばしにつき従い、下山鑑定を「多くの証拠の一つ」として後景化するような一部の敗北主義的な潮流を粉砕していきましょう。

 私たちは今、下山鑑定を得たことによって狭山闘争史上もっとも勝利をかちとるチャンスをつかんでいます。これまでくり返されてきた権力への幻想や権力とのたたかいを回避しようとする日和見主義こそが、狭山闘争を敗北させてきたことをはっきりさせ、この第3次再審でこそ何としても勝利をかちとりましょう。

第2次意見広告運動の再出発を

 私たちは、昨年9月の拡中委で、第2次意見広告運動にとりくむことを正式に決定しました。それは全国連の力量で本当にできるのか、という真剣な議論の末に決定されたものです。

 各地ではすでにとりくみが始まっています。しかし現在のコロナ禍の中で、一定の中断的な状況を余儀なくされています。

 本部では、先にも述べたように、コロナによる生活破壊との断固たるたたかいに立ち上がること、それと結びつけた第2次意見広告運動の再出発を宣言します。

 5・23、全国各地の総行動へ決起しましょう。

 

 

辺野古の海を守り、

新基地建設を阻止しよう!

沖縄「復帰48年」コロナ禍でやむなく現地行動中止も闘争はつづく

平和行動・現地行動が中止

 本来、この時期この欄には全国連の『反戦平和沖縄現地行動』の大々的なアピールと報告記事を掲載しているはずでした。しかし連日、沖縄現地で昼夜を問わずに闘っておられる方々が議論を重ねた結果、3月25日付で『5・15平和行進実行委員会』によって「新型コロナウイルス感染拡大防止のため『復帰48年、第43回 5・15平和行進』の中止決定」が全国に発出されることとなりました。同時に平和行進最終日に開催される県民大会(=全国集会)も中止となりました。これを受けて全国連としても組織内ですでに通達している通り、現地行動のすべてを中止・キャンセルするに至りました。

それでも自粛しない辺野古の工事

 新たな軍事基地の建設を許さず阻止闘争をたたかう現地の人々は「ゲート前での行動を(ある程度)自粛」し、「海上大行動の中止など節度ある対応」をとっています。にもかかわらず、安倍政権・沖縄防衛局はなりふりかまわない行動をとり続けています。「平和行進の中止」発表翌日の3月26日も朝早くから基地建設の工事を強行しています。安倍政権は日ごろことあるたびに「沖縄県民に寄り添う」と言いながら、実際にやっていることはまったく逆です。全国的・世界的なコロナ騒ぎで、政府としてもすべての行事の中止や外出制限を要請しておきながら沖縄だけは対象外とばかり自粛をしません。露骨な差別です。この日も195台の作業車輌が入り、抗議する参加者が機動隊員にかつぎ上げられ、排除されていたとのことでした。こうした暴挙が名護市の辺野古現地で毎日くりかえされているのです。

 マスコミも総動員して「とにかく人が集まることを避けるように」と言い、全国的に学校の一斉休業も要請してすでに一ヵ月が経過していた3月末日、この日も多くの機動隊員や海上保安庁、警備員、ダンプ運転手を大量に工事に駆り出していました。海上での警戒船、海上警備、海上作業員も含めれば合計1000人近いということでした。これが安倍政権のやり方なのです。

ついに工事を中断に追い込んだ!

 沖縄現地の新聞によると大型連休前、「沖縄防衛局は必要な作業を実施したうえで、工事を中断すると発表(期間は不明)」とのことでした。異例中の異例です。4月16日に基地建設関連作業員のコロナ感染があったというようなことも報道されていますが、実際には『ヘリ基地反対協議会』による4月8日の沖縄防衛局への作業中止を求める交渉、そして『オール沖縄会議』による4月13日の工事中止要請、さらには玉城知事による4月17日の政府への工事中止要請と辺野古現地の闘い、県民の闘い、世論の力によって工事を中断せざるをえなかったということです。ものすごい勝利です! ついに工事を中断させたのです!

闘い継承しこれからも

 現地から「この地球の最大の汚染者である米軍基地撤去まで長い闘いは続きます。コロナ、米軍基地、安倍内閣との闘いはまだまだ続きます。健康に気をつけながら頑張りましょう」とあらためて檄が発せられました。辺野古現地キャンプシュワブのゲート前での座り込みは2100日を超え、浜のテント村は8年+5800日を超えました。文字通り不屈・非妥協の闘争です。しかし、今回の基地建設工事はあくまでも中断であり、中止ではありません。辺野古の海を守り新基地建設を阻止し、全ての基地撤去にむかって今後も共に闘っていきましょう!

【※ヘリ基地反対協・オール沖縄等、現地のHPやブログにも注目して下さい】 

 

 

2020年04月の記事

3.17狭山要請行動報告

 

 3月17日の狭山要請行動は、東京高検から「新型コロナウイルス感染症対策」として要請団の人数を制限する旨の申し出があり、4人の代表に絞って、東京高裁と高検に対する要請行動を闘いました。

 午前の東京高裁の応対は刑事訟廷管理官の遠藤氏を含め3人が出席。6月の後藤裁判長定年退官までに下山鑑定の鑑定人尋問を実現させるよう強く求めました。

 後藤裁判長のもとには、被害者が書いた日記、ペン習字の浄書があり、検察の調書には発見万年筆で書いた数字が残されている。東京高裁が、鑑定を依頼してその結果で判断することはできる。

 後藤裁判長が定年退官すればまた振り出しに戻ってしまう。三者協議を粛々と行っただけで退官など許されないと追求しました。「高検に対しては時期を区切って反証の時期を明確させること」「下山鑑定を採用し鑑定人尋問を求める」「裁判所の職権で下山鑑定の鑑定を行うよう」要請しています。

 午後からの東京高検は、担当の北検事ほか2人の検察事務官が出席。門野裁判長から証拠開示を勧告されている(死体のカラー写真、ルミノール反応検査、8ミリフィルム)証拠が未開示のままになっている。北検事は、狭山警察署に行き証拠を探したと言っていたが、狭山署以外にも検事自らが出向いて証拠を探すよう再度要請しました。大阪府警では、見つからなかった証拠がロッカーから見つかったケースもあった。「不見当」とする回答では、不信が大きくなるばかりである。

 北検事からは、「要望としては聞いておきます。狭山署には何も残ってなかった。捜査の応援した場合は捜査資料はすべて狭山署に置いて帰ると思う」と回答。クロム入りのジェットブルーインクについては「三者協議の場で返答する」と回答。

 要請団はインク鑑定は可能だ、すでに鑑定を行っているのでは、と追及しました。東京高検は、科学的な下山鑑定を前に追い詰められていると感じました。

 

 

新型コロナウイルス問題による

差別の拡大、首切りに反対しよう

 

 新型コロナウイルス問題が私たちの生活全体に重大な事態をもたらしています。私たちも手洗いなどをこまめに行って、自分が感染したり、人に感染させたりすることのないように、充分気をつけていきましょう。

世界でコロナにともなう差別が拡大

 新型コロナウイルスが最初に確認されたのは中国の武漢市でした。そのことから、欧米などで中国人や日本人も含むアジア人への差別排外主義が一気に強まり、国の指導者やマスコミの差別をあおるような言動が、それをさらに拡大させています。

 世界的に広がるウイルスについては、かつて差別偏見を生んだために、特定の土地名はつけないことになっています。しかしアメリカのトランプ大統領は、これをわざと「中国ウイルス」と呼び、「そう言って何が悪い」と居直りました。

 そのアメリカでは、「国に帰れとののしられている」と言った差別や暴力が多く発生しています。ある日本人女性は「ドラッグストアに入った途端『武漢、武漢』と白人男性が叫び店内を追いかけてきたので逃げた」「地下鉄駅で白人女性に唾をかけられた。誰も助けてくれなかった」と言っています。

 3月にはアジア系の家族3人が「新型コロナウイルスを感染させようとしていると思った」という犯人に刺される事件も起きました。

 ヨーロッパの国々も同様です。フランスのニュース番組は、中国での犠牲者追悼行事を伝えた際「ポケモンを埋葬している」と言いました。ポケモンのピカチュウが黄色であることから、黄色人種を差別した発言です。

 ドイツでも、かかりつけの病院内に入れてもらえなかったり、ある日本人女性は駅で「ウイルス」と呼ばれ暴行を受けたなどの事件が起きています。

 欧米社会に潜んでいたアジア人への差別意識が、感染拡大を機に顕在化したと言えます。

 「長い目で見ると、新型コロナウイルスよりも人種差別の方が怖い。ウイルスは治るときが来る。しかしアジア人差別、黒人差別などの人種差別はアメリカ建国以来根強く、終わる時がない。このコロナ危機が過ぎても、アジア人差別が固定化する懸念さえある」という指摘もあります。

日本国内でもデマや差別が広がる

 さいたま市は幼稚園や保育所にマスクを配布する際、朝鮮学校幼稚部を配布対象から排除してしまいました。その後批判を受けて配布しましたが、市の措置を受けて「国に帰れ」「厚かましい」「日本人と同じ権利と保護があると思っているのか」などの差別電話やメールが連日学校に寄せられました。

 国籍や人権にかかわらず、地域で暮らすすべての住民の命と健康を守ることが地方公共団体の責務です。それが逆に差別をあおっているのです。

 日ごろから外国人排斥を訴えている差別者団体は、コロナ問題に便乗したヘイトデモを銀座で実施しました。

 横浜市の中華料理店には「中国人はゴミ」「出て行け」と書かれた手紙が送りつけられました。愛知県では、クルーズ船のウイルス感染者を受け入れた病院に「外国人に税金を使うな」「中国人、韓国人を追い返せ」と言った抗議電話が相次ぎました。

 また感染者が入院したり診療した病院で働いている医療関係者が近所の人から避けられたり、子どもを保育園で預かってもらえなくなるという事態も起きています。

 差別とヘイトはウイルス以上の感染力で日本社会を汚染するのでしょうか。

差別を許さない、明確な発信が必要

 日本では、ハンセン病患者に対して非科学的な恐怖をあおり、地域から排除してきた歴史があります。また関東大震災の時には「朝鮮人が井戸に毒を入れる」というデマが広がり、たくさんの朝鮮人が虐殺された歴史があります。

 私たちは、そのような歴史をしっかり見据え、教訓としていかなければなりません。

 社会的パニックが起きるような状況の中で重要なのは、行政や政治家が、明確に差別を許さないというメッセージを発することです。この点で安倍政権は新型コロナウイルスに伴う差別の問題に対して明確なメッセージを発したことなどありません。

 私たちは、デマや差別を決して許さないという姿勢をしっかりもっていきましょう。

非正規労働者のクビ切り許すな!

 さらに重要な問題は、仕事がなくなることで、特に非正規労働者がクビを切られたり、一人親方や零細事業者が生活できなくなることです。弱者切り捨てを許さない取り組みを進めていきましょう。

 

2020年06月の記事

6.8東京高裁・高検狭山要請行動報告

■全国連婦人部からの報告
 わたしたち全国連婦人部は、6月8日、7回目となる要請行動をたたかい抜きました。
 当初5月に予定していた要請行動でしたが、コロナ情勢で5月は他県への移動もまだ厳しい状況ということもあり、6月に延期し本部と合同での要請行動となりました。6月後藤眞理子裁判長の退官と三者協議前というギリギリの緊迫した状況での要請行動です。
 集合場所の弁護士会館に着くなり驚いたのはマスクをした大量の私服警官の姿でした。午前中は検察庁への要請行動です。検察側の要請で人数制限が設けられ、たった4名のみの要請団に対して9名もの私服刑事がわたしたちを取り囲んでいました。この状況を見ても狭山情勢の緊迫と国家権力の意思が見て取れます。狭山事件が国をあげた権力犯罪だということが浮き彫りです。
 私たちは検察庁前で怒りのシュプレヒコールを挙げ、要請行動へうって出ました。

「全証拠を出せ」北検事を追及
 関西から2名の婦人、茨城から2名の4名で臨みました。コロナ禍で参加したくても上京できなかった婦人たちの思いも要請文に込めてもらい、その要請文を持って臨みました。
 まず、前回3月の要請行動の時に北検事へ不見当とされている死体カラー写真、8ミリフイルム、ルミノール検査報告書などの証拠を埼玉県警やさいたま地検に探しに行くよう要請した件について回答を求めました。
 北検事は、「狭山事件から57年もたっているので、どこかにあると言われても・・」「証拠は全部高検に集めているので、他にはないと思う」、を繰り返すのみで、のらりくらりと回答してくるのみです。
 要請団から、他の再審事件でも、「ない」とされていた証拠が後から出てきている、東京高検にある証拠がすべてで、他にはないという認識は改めるべき。多くの証拠が警察に残っているという認識を持つべきだ、と断罪しました。
 また下山第2鑑定に対する意見書の提出については、「もう反論を提出した」と答えました。検察は当時のインク瓶を探して下山鑑定に対する反証を提出する、とさんざん時間稼ぎを行い、結局見つからないからと反証ではなく反論を提出した、という。
 要請団は、下山鑑定は重大な証拠だ。検察は真摯に向き合え。石川さんはすでに80歳をこえ、今コロナで運動もできないので体力も落ちる。切実な状況だ。検察は、ムダな反証など時間稼ぎをやめるべきだと訴えました。
 そして最後に、山口、奈良、大阪・野崎、長野、茨城、荒本、全国から計6通の要請文を読み上げ、提出しました。

「後藤裁判長、退官前に鑑定人尋問を決定せよ」
 午後からは、高等裁判所への要請行動です。東京高検から東京高裁へ移動する時も、私服刑事がぞろぞろと要請団の周りを囲みながら執拗についてきました。正当な要請行動に警察権力が圧力をかけ、監視してくることなど許されることではありません。怒りを高裁要請行動へぶつけました。
 高裁へは、人数制限もなく、茨城と東京・江戸川からあらたに要請団に加わり、計10名で要請行動を行いました。全員、高裁前でシュプレヒコールを挙げ士気を高めあいました。
 まず冒頭、後藤裁判長に対し、「退官までの2週間強、鑑定人尋問を決定するなど、やれることはまだまだある。後藤裁判長は、この2年半、なにもしてこなかった。」「下山鑑定に関して、裁判所の中に蛍光X線分析装置を持ち込んで、裁判所として鑑定もやれるはず。白黒はっきりさせるためにも、ぜひその実験をやるべきだ」、と訴えました。
 要請団は次々と怒りを表し、茨城の婦人は「裁判所の対応はおざなりだ。次から次へ、ただ裁判官がつなげていくだけで、真剣さが感じられない。本当に解決しようという気がない。何十年もわたしたちはたたかっている。もう少し真剣にやってほしい」と詰め寄りました。
 東京からは「後藤裁判長は、狭山を担当して2年半になるが、このまま何もしないで退官していいのか」「下山鑑定が出されたのだから、退官前に下山鑑定人尋問の決定を出せ、次の三者協議の場でそれを表明せよ」と追及しました。
 茨城からは「示現舎の部落リストを利用した差別事件が起きた。狭山事件が起きた当時はもっと露骨な差別があり、その中で石川さんは犯人にされた。早く事実調べを行い、再審を開始しろ」と訴えました。

「このまま退官など許さない!」
 最後に、山口、奈良、大阪・野崎、長野、茨城、荒本の婦人、茨城県連、全国から計8通の要請文を読み上げ提出しました。
 今回の要請行動は、後藤眞理子裁判長6月退官前の最後の三者協議が行われるギリギリのタイミングでたたかいぬかれ、「このまま退官することは許さない! 事実調べ、下山鑑定人尋問をやる決定を出せ! 次の裁判官へつなげろ!」を突きつけるものとなりました。
 またコロナ情勢下で東京への移動も厳しい中、万全の感染予防対策を行いたたかいぬかれた要請行動でした。

茨城県連婦人部の東京高検あて要請文(全文)

東京高等検察庁
狭山事件担当検事御中                            2020年6月8日
          部落解放同盟全国連合会 茨城県連合会 婦人部長  松本 節子

                    要請文
 新型コロナウイルスの感染拡大で、多くの人が失業の危機にあり、特に非正規労働者や立場の弱い者は生きていくことさえ困難になっています。私たちの部落の中でも商売ができなくなったり、解雇されたり、雇い止めにあっている人が出ています。国の給付事業から取り残されている人たちもたくさんいます。コロナ問題は、不公平な格差社会をあぶりだしています。
 コロナ状況下での不満や不安を背景にして、差別も拡大しています。特にネット上では、差別し放題です。
また検察トップの不祥事も多くの国民を怒らせています。賭博行為をして法を犯しても罰せられることもない。こんな検事長の東京高検が、狭山の石川さんを裁くことができるのでしょうか。

 検察は、下山鑑定に対して「反論の鑑定をやる」と言って時間を引き延ばしながら、結局鑑定はできなかったと聞きます。もういい加減に悪あがきはやめて、下山鑑定の正しさを認めるべきです。検察のメンツのためにそれができないなら、少なくとも万年筆のインクについて、裁判所に第三者があらためて鑑定するように要求すべきです。

 あなたたち検察官は、1、2年もしないで人事異動によって担当が変わります。そんな短い間に、57年にもなる狭山裁判のぼう大な内容をきちんと勉強することなどできないでしょう。だからあなたたちがしていることは、事件の真実をつかもうとすることではなくて、先輩の検察官の有罪の主張を守ること、それをただくり返すことだけではないですか。
 石川一雄さんは、すでに80歳を超えました。私たち婦人部にも石川さんと同じ年代の婦人が、部落差別をなくすためにがんばっています。
 私たちは、検察がすべての証拠を開示して、石川さんの無実を認めることを強く要請します。


5.23~6月後藤裁判長退官に向けて

 狭山闘争の全国的高揚をかちとろう!

石川一雄さん不当逮捕57ヶ年糾弾!

 いま新型コロナウイルスの脅威が日本と世界を覆い、狭山闘争をはじめほとんどの大衆的なたたかいが展開できないという事態が生じています。

 その中で私たちは、5・23石川一雄さん不当逮捕57ヵ年糾弾、そして6月東京高裁・後藤裁判長退官への闘いを断固としてやりぬきましょう。

新型コロナウイルス問題

 コロナ禍は病気の発症という問題だけでなく、様々な社会的問題を生み出しています。感染者や医療従事者や家族へのあからさまな差別、政府の「補償なき自粛要請」による生業の破綻や労働者の首切り等々。それらは5月、6月にかけてさらに爆発的なものになろうとしています。

 「このままでは仕事も金もなく生きていけない」という声があふれています。支援制度の申請も、文字を奪われている人やネットなど使えない人にとってはできません。私たちは、生活を維持するための制度がいかに不十分でも、使えるものは何でも使い、村内外の人たちの生活と命を守り抜くことが緊急の課題です。

 5―6月狭山闘争は、このような村の内外でコロナ禍によって苦しい生活に追い込まれている人々の支援、共闘と一体で闘われなくてはなりません。

 当面、人数を集めることに主眼をおいた闘いから、各地各人の生活防衛と結びついた闘いを中心にとりくんでいきましょう。

 国民の命の危機よりも権力の維持を優先させる安倍内閣への怒りを組織し、それと一体で国家権力による差別の象徴=狭山差別裁判糾弾への決起を訴えていきましょう。

狭山史上最大のチャンスと危機

 私たちがこの間、声を大にして訴えてきたように、現在の狭山第3次再審における攻防の焦点は下山鑑定であり、下山鑑定人の尋問をかちとることです。ここに一切の力を集中しなければなりません。

 石川さん宅から出てきた万年筆が被害者のものではなかったという証明は、すなわち権力が証拠をねつ造したということを明らかにするものです。これこそが、その科学的証明力によって石川さんの無実を明らかにし、灰色無罪ではない完全無罪をかちとり、部落差別に貫かれた権力犯罪に断を下す道です。

 検察はこれまで「事件当時のインクを探している」などと言いながら引き延ばしをしてきました。しかし3月の三者協議では、インク探しはあきらめ、「検察官の意見を5月中に提出する」としました。

 下山鑑定の正しさに追いつめられた検察は、反論の鑑定も出せずにペテン的なケチつけ反論を出し、東京高裁にそれを全面的に認めてもらうという意図が丸出しです。

 「5月検察意見書」を全国の怒りで徹底的に粉砕しましょう。

 後藤裁判長はコロナ禍を幸いとして、このまま何もせずに6月退官で逃げ切ろうとしています。「ふざけるな!退官前に下山鑑定人尋問を決定せよ」という声を突きつけていきましょう。

 そしてこの中で、検察の引き延ばしにつき従い、下山鑑定を「多くの証拠の一つ」として後景化するような一部の敗北主義的な潮流を粉砕していきましょう。

 私たちは今、下山鑑定を得たことによって狭山闘争史上もっとも勝利をかちとるチャンスをつかんでいます。これまでくり返されてきた権力への幻想や権力とのたたかいを回避しようとする日和見主義こそが、狭山闘争を敗北させてきたことをはっきりさせ、この第3次再審でこそ何としても勝利をかちとりましょう。

第2次意見広告運動の再出発を

 私たちは、昨年9月の拡中委で、第2次意見広告運動にとりくむことを正式に決定しました。それは全国連の力量で本当にできるのか、という真剣な議論の末に決定されたものです。

 各地ではすでにとりくみが始まっています。しかし現在のコロナ禍の中で、一定の中断的な状況を余儀なくされています。

 本部では、先にも述べたように、コロナによる生活破壊との断固たるたたかいに立ち上がること、それと結びつけた第2次意見広告運動の再出発を宣言します。

 5・23、全国各地の総行動へ決起しましょう。

 

 

辺野古の海を守り、

新基地建設を阻止しよう!

沖縄「復帰48年」コロナ禍でやむなく現地行動中止も闘争はつづく

平和行動・現地行動が中止

 本来、この時期この欄には全国連の『反戦平和沖縄現地行動』の大々的なアピールと報告記事を掲載しているはずでした。しかし連日、沖縄現地で昼夜を問わずに闘っておられる方々が議論を重ねた結果、3月25日付で『5・15平和行進実行委員会』によって「新型コロナウイルス感染拡大防止のため『復帰48年、第43回 5・15平和行進』の中止決定」が全国に発出されることとなりました。同時に平和行進最終日に開催される県民大会(=全国集会)も中止となりました。これを受けて全国連としても組織内ですでに通達している通り、現地行動のすべてを中止・キャンセルするに至りました。

それでも自粛しない辺野古の工事

 新たな軍事基地の建設を許さず阻止闘争をたたかう現地の人々は「ゲート前での行動を(ある程度)自粛」し、「海上大行動の中止など節度ある対応」をとっています。にもかかわらず、安倍政権・沖縄防衛局はなりふりかまわない行動をとり続けています。「平和行進の中止」発表翌日の3月26日も朝早くから基地建設の工事を強行しています。安倍政権は日ごろことあるたびに「沖縄県民に寄り添う」と言いながら、実際にやっていることはまったく逆です。全国的・世界的なコロナ騒ぎで、政府としてもすべての行事の中止や外出制限を要請しておきながら沖縄だけは対象外とばかり自粛をしません。露骨な差別です。この日も195台の作業車輌が入り、抗議する参加者が機動隊員にかつぎ上げられ、排除されていたとのことでした。こうした暴挙が名護市の辺野古現地で毎日くりかえされているのです。

 マスコミも総動員して「とにかく人が集まることを避けるように」と言い、全国的に学校の一斉休業も要請してすでに一ヵ月が経過していた3月末日、この日も多くの機動隊員や海上保安庁、警備員、ダンプ運転手を大量に工事に駆り出していました。海上での警戒船、海上警備、海上作業員も含めれば合計1000人近いということでした。これが安倍政権のやり方なのです。

ついに工事を中断に追い込んだ!

 沖縄現地の新聞によると大型連休前、「沖縄防衛局は必要な作業を実施したうえで、工事を中断すると発表(期間は不明)」とのことでした。異例中の異例です。4月16日に基地建設関連作業員のコロナ感染があったというようなことも報道されていますが、実際には『ヘリ基地反対協議会』による4月8日の沖縄防衛局への作業中止を求める交渉、そして『オール沖縄会議』による4月13日の工事中止要請、さらには玉城知事による4月17日の政府への工事中止要請と辺野古現地の闘い、県民の闘い、世論の力によって工事を中断せざるをえなかったということです。ものすごい勝利です! ついに工事を中断させたのです!

闘い継承しこれからも

 現地から「この地球の最大の汚染者である米軍基地撤去まで長い闘いは続きます。コロナ、米軍基地、安倍内閣との闘いはまだまだ続きます。健康に気をつけながら頑張りましょう」とあらためて檄が発せられました。辺野古現地キャンプシュワブのゲート前での座り込みは2100日を超え、浜のテント村は8年+5800日を超えました。文字通り不屈・非妥協の闘争です。しかし、今回の基地建設工事はあくまでも中断であり、中止ではありません。辺野古の海を守り新基地建設を阻止し、全ての基地撤去にむかって今後も共に闘っていきましょう!

【※ヘリ基地反対協・オール沖縄等、現地のHPやブログにも注目して下さい】 

 

 

 

2020年04月の記事

3.17狭山要請行動報告

 

 3月17日の狭山要請行動は、東京高検から「新型コロナウイルス感染症対策」として要請団の人数を制限する旨の申し出があり、4人の代表に絞って、東京高裁と高検に対する要請行動を闘いました。

 午前の東京高裁の応対は刑事訟廷管理官の遠藤氏を含め3人が出席。6月の後藤裁判長定年退官までに下山鑑定の鑑定人尋問を実現させるよう強く求めました。

 後藤裁判長のもとには、被害者が書いた日記、ペン習字の浄書があり、検察の調書には発見万年筆で書いた数字が残されている。東京高裁が、鑑定を依頼してその結果で判断することはできる。

 後藤裁判長が定年退官すればまた振り出しに戻ってしまう。三者協議を粛々と行っただけで退官など許されないと追求しました。「高検に対しては時期を区切って反証の時期を明確させること」「下山鑑定を採用し鑑定人尋問を求める」「裁判所の職権で下山鑑定の鑑定を行うよう」要請しています。

 午後からの東京高検は、担当の北検事ほか2人の検察事務官が出席。門野裁判長から証拠開示を勧告されている(死体のカラー写真、ルミノール反応検査、8ミリフィルム)証拠が未開示のままになっている。北検事は、狭山警察署に行き証拠を探したと言っていたが、狭山署以外にも検事自らが出向いて証拠を探すよう再度要請しました。大阪府警では、見つからなかった証拠がロッカーから見つかったケースもあった。「不見当」とする回答では、不信が大きくなるばかりである。

 北検事からは、「要望としては聞いておきます。狭山署には何も残ってなかった。捜査の応援した場合は捜査資料はすべて狭山署に置いて帰ると思う」と回答。クロム入りのジェットブルーインクについては「三者協議の場で返答する」と回答。

 要請団はインク鑑定は可能だ、すでに鑑定を行っているのでは、と追及しました。東京高検は、科学的な下山鑑定を前に追い詰められていると感じました。

 

 

新型コロナウイルス問題による

差別の拡大、首切りに反対しよう

 

 新型コロナウイルス問題が私たちの生活全体に重大な事態をもたらしています。私たちも手洗いなどをこまめに行って、自分が感染したり、人に感染させたりすることのないように、充分気をつけていきましょう。

世界でコロナにともなう差別が拡大

 新型コロナウイルスが最初に確認されたのは中国の武漢市でした。そのことから、欧米などで中国人や日本人も含むアジア人への差別排外主義が一気に強まり、国の指導者やマスコミの差別をあおるような言動が、それをさらに拡大させています。

 世界的に広がるウイルスについては、かつて差別偏見を生んだために、特定の土地名はつけないことになっています。しかしアメリカのトランプ大統領は、これをわざと「中国ウイルス」と呼び、「そう言って何が悪い」と居直りました。

 そのアメリカでは、「国に帰れとののしられている」と言った差別や暴力が多く発生しています。ある日本人女性は「ドラッグストアに入った途端『武漢、武漢』と白人男性が叫び店内を追いかけてきたので逃げた」「地下鉄駅で白人女性に唾をかけられた。誰も助けてくれなかった」と言っています。

 3月にはアジア系の家族3人が「新型コロナウイルスを感染させようとしていると思った」という犯人に刺される事件も起きました。

 ヨーロッパの国々も同様です。フランスのニュース番組は、中国での犠牲者追悼行事を伝えた際「ポケモンを埋葬している」と言いました。ポケモンのピカチュウが黄色であることから、黄色人種を差別した発言です。

 ドイツでも、かかりつけの病院内に入れてもらえなかったり、ある日本人女性は駅で「ウイルス」と呼ばれ暴行を受けたなどの事件が起きています。

 欧米社会に潜んでいたアジア人への差別意識が、感染拡大を機に顕在化したと言えます。

 「長い目で見ると、新型コロナウイルスよりも人種差別の方が怖い。ウイルスは治るときが来る。しかしアジア人差別、黒人差別などの人種差別はアメリカ建国以来根強く、終わる時がない。このコロナ危機が過ぎても、アジア人差別が固定化する懸念さえある」という指摘もあります。

日本国内でもデマや差別が広がる

 さいたま市は幼稚園や保育所にマスクを配布する際、朝鮮学校幼稚部を配布対象から排除してしまいました。その後批判を受けて配布しましたが、市の措置を受けて「国に帰れ」「厚かましい」「日本人と同じ権利と保護があると思っているのか」などの差別電話やメールが連日学校に寄せられました。

 国籍や人権にかかわらず、地域で暮らすすべての住民の命と健康を守ることが地方公共団体の責務です。それが逆に差別をあおっているのです。

 日ごろから外国人排斥を訴えている差別者団体は、コロナ問題に便乗したヘイトデモを銀座で実施しました。

 横浜市の中華料理店には「中国人はゴミ」「出て行け」と書かれた手紙が送りつけられました。愛知県では、クルーズ船のウイルス感染者を受け入れた病院に「外国人に税金を使うな」「中国人、韓国人を追い返せ」と言った抗議電話が相次ぎました。

 また感染者が入院したり診療した病院で働いている医療関係者が近所の人から避けられたり、子どもを保育園で預かってもらえなくなるという事態も起きています。

 差別とヘイトはウイルス以上の感染力で日本社会を汚染するのでしょうか。

差別を許さない、明確な発信が必要

 日本では、ハンセン病患者に対して非科学的な恐怖をあおり、地域から排除してきた歴史があります。また関東大震災の時には「朝鮮人が井戸に毒を入れる」というデマが広がり、たくさんの朝鮮人が虐殺された歴史があります。

 私たちは、そのような歴史をしっかり見据え、教訓としていかなければなりません。

 社会的パニックが起きるような状況の中で重要なのは、行政や政治家が、明確に差別を許さないというメッセージを発することです。この点で安倍政権は新型コロナウイルスに伴う差別の問題に対して明確なメッセージを発したことなどありません。

 私たちは、デマや差別を決して許さないという姿勢をしっかりもっていきましょう。

非正規労働者のクビ切り許すな!

 さらに重要な問題は、仕事がなくなることで、特に非正規労働者がクビを切られたり、一人親方や零細事業者が生活できなくなることです。弱者切り捨てを許さない取り組みを進めていきましょう。