2012年09月の記事

10・28狭山中央闘争に大結集を

(2012年09月30日)

寺尾差別判決38カ年糾弾! 10月要請行動、中央闘争に決起しよう!

狭山第3次再審闘争は今、「証拠開示拒否・三者協議打ち切り」か、「全面証拠開示・事実調べ・再審開始」かをめぐって激しい攻防の 再審を開始しろ! 無実の証拠をぜんぶだせ! 局面にあるとして、私たちは今年の全国大会において、狭山再審の実現へ総決起を訴えました。

具体的な方針として、① 4月の第10回三者協議にあわせて渾身の要請行動に立ち上がること、② 石川さん不当逮捕から49年目の5・23に全国一斉の統一行動に立ち上がること、③ 寺尾判決から38年目の10・31に満を持して首都・東京に結集し狭山中央闘争をたたかう、という方針を打ち出しました。この方針は、まさに今年にかける全国連の本気さの現れにほかなりません。

寺尾確定判決を撃つ新証拠の開示

2009年の三者協議の開始からすでに3年になります。とりわけ、同年の12月に当時の門野裁判長が証拠開示勧告を出して以降、証拠開示をめぐる激しい攻防がはじまりました。私たちはこの三者協議・証拠開示をめぐる情勢にかみこんでたたかってきました。検察の証拠開示拒否ー証拠隠しを徹底糾弾して、実際に隠されていた証拠を開示させてきました。なかでも、石川一雄さんが逮捕当日に警察でかかされた「上申書」は、犯人がのこした脅迫状と石川一雄さんでは筆跡が違うということが誰の目にも一目でわかるものでした。石川一雄さんの無実を完全に証明しました。

一方、検察も3通の意見書を3月30日に出してきました。筆跡に関する鑑定と石山昱夫(いくお)帝京大名誉教授による死体に関する法医学鑑定2通です。検察が再審の段階で意見書・鑑定書を出し、「有罪」の立証をやり直したのです。これまでの検察のデッチ上げの「有罪立証」と、それをもとにした裁判所の差別判決がもはやもたないことを検察も自覚したということです。その上でより悪辣に裁判所に「三者協議を打ち切れ」、「事実調べをするな。早期に再審を棄却せよ」と迫っているということです。

すべての証拠の開示、事実調べをおこなえ!

三者協議をめぐっての現在の攻防について、依然として未開示(隠されている)証拠の開示について攻防が続いています。殺害現場とされる雑木林でのルミノール検査報告書、雑木林を撮した8ミリフィルム、死体の写真など重要証拠の開示を迫っていかなければなりません。さらに私たちは、狭山にかかわる一切の証拠を出させ部落差別によって石川さんを「犯人」とした国家権力の差別犯罪の全貌をあばいていかなければなりません。

さらに、実質的に事実調べをめぐる攻防も始まっています。石川さん、弁護団は、小名木さんへの証人尋問を強く迫っています。私たちも小名木さんへの証人尋問を急を要する課題として重視して迫っていかなければなりません。一方、検察も再審段階で異例の意見書(鑑定書)提出という行動にでました。弁護団も年内もしくは来年早々にも新たな意見書の提出を準備しているといいます。

すでに証拠開示をめぐるせめぎあいが3年になっています。10月初旬といわれる次の三者協議で、証拠開示をめぐって裁判所が何らかの方向を示す可能性もあります。また、実際には事実調べをめぐっての攻防がはげしく火を噴いています。情勢はさらに煮詰まっています。狭山第3次再審闘争は、最後の第4コーナーをまわりホームストレッチでのたたかいとなっています。ここで全力を出し切らない限り勝利はありません。

 

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10月狭山中央闘争・東京高裁糾弾に立ちあがろう!(連載最終回)  部落解放理論センター

(2012年09月30日)

証拠開示と事実調べをかちとろう!

これまで三者協議をめぐる攻防点について、第1回は雑木林の血痕反応検査結果、同8ミリフィルム、被害者の死体写真の3点を開示させることを訴えました。第2回は、「血痕反応検査を行なった結果は陰性だった」という新証拠について検討し、検察の証拠隠しを糾弾しました。第3回は殺害現場とされた雑木林のとなりで農作業をしていて「悲鳴は聞いていない」と証言している小名木さんの事実調べをするように求めました。最終回の今回は、被害者の死体写真を開示し、事実調べを行なうよう強く求めます。

被害者は首を絞めて殺された!

石川一雄さんが強制されたウソの自白は、被害者を押し倒して強姦しようとしたところ、被害者が「キャー」「 殺害方法は「自白」と違う 助けて」と大声で悲鳴をあげたので、右手をひろげ首を上からおさえつけて強姦したら死んでいた、となっています。寺尾確定判決も、自白の殺害方法(扼殺)は被害者の死体を検屍、解剖した五十嵐勝爾の鑑定(頚部扼圧)と一致する、と認定しました。

しかし、事実は逆です。五十嵐鑑定にもとづいて警察は石川さんの自白を扼殺へと誘導したのです。しかも、五十嵐鑑定はまちがっていました。被害者は、幅の広い布のようなもので首を絞められて死んだのです(図参照)。

寺尾差別判決38ヶ年徹底糾弾!

1972年7月、第2審のさなかに弁護側は、五十嵐鑑定のまちがいを指摘した上田政雄(当時、京都大学教授・医学博士)鑑定を裁判所に提出しました。井波七郎裁判長(当時)は、上田鑑定人を証人として出廷させることを約束して退官。しかし、11月に後任に着いた寺尾正二裁判長は、弁護団とのうちあわせ会議で「あれ(上田鑑定)は実に勉強になりました。感動して読ませていただきました。実にすぐれた鑑定書でございました。十分に読ませていただきましたから証人には呼びません」と、この約束を反故にしたのです。

そして寺尾は、ひとりの証人尋問も、一度の事実調べもすることなく、着任からわずか1年10ヶ月で審理そのものを結審させ、そのたった1ヶ月後の74年10月31日に無期懲役判決を下しました。殺害方法について判決文は「上田鑑定は再鑑定に必然的に伴う限界を考慮した良心的な鑑定ではあっても、直接死体を解剖した五十嵐鑑定の結論を左右するに足りるものとはいえない」として、扼殺を犯行事実として認めました。絶対に許されません。

上田鑑定の正しさの前に、検察と裁判所はグラグラです。第1次再審の際にも検察は石山昱夫(いくお)鑑定書を提出し、扼殺と絞殺の併用へと殺害方法を変更しています。高木裁判長もこの扼殺と絞殺の併用を認め(確定判決をひっくり返して)、再審請求を棄却しました。こんなデタラメを二度と繰り返させてはなりません。

検察の意見書提出弾劾ー被害者の死体写真をすべて開示せよ

ところが2012年3月30日、検察が意見書3通(筆跡1通、殺害方法2通)を東京高裁に提出しました。未だにその内容は全く明らかにされていませんが、これは検察が「有罪」の立証をやり直したことを意味します。自分から確定判決における筆跡と殺害方法の立証は間違っている、と認めたのです。立証の内容が違うのだから、これだけで再審に値します。

小川裁判長は、検察にたいして死体に関するすべての写真を開示させ、自らも事実調べを行なわなければなりません。被害者の死体は、五十嵐勝爾の鑑定に先だって、警察官・大野喜平が実況見分をおこなっています。この際に撮られた何十枚かの写真、鑑定中に鑑識課の警察官が撮った写真のうち開示されていない写真があります。私たちは、検察と小川裁判長にたいして、これらをすべて開示し、事実調べを行なうよう強く求めます。

狭山差別裁判糾弾闘争は、この秋、最大の山場を迎えています。部落解放同盟全国連合会が呼びかける10・28狭山中央闘争(日比谷図書文化館大ホール)に総決起しましょう。そして、半世紀になる前に再審を開始させましょう。石川一雄さんの無実をかちとりましょう。

当面のスケジュール

(2012年09月30日)

10・3狭山要請行動

10時    弁護士会館集合

11時    高裁要請行動

13じ30分 検察要請行動

10・7婦人部幹事会

13時    荒本会館

10・7青年部幹事会

13時    荒本会館

10・7三里塚現地闘争

正午     三里塚現地

10・28 狭山中央闘争

13時30分 日比谷図書文化館大ホール

拡大中央委員会の基調(要旨)

(2012年09月30日)

部落解放運動の未来を切り拓く全国連への飛躍を

今回の拡中委の基調報告は、春の全国大会の提案とその後半年余りの実践、各種の論議にふまえて、これまでとは少し違った角度から問題提起してみようと思います。

大会ではここをこう提起した、議案 団結し新たな闘う方針での実践へ 書でもこう書いてある、ここをよく学習しなさい、と言った方法ではなく、まだささやかですがその後いろいろな場で論議されてきたなかで、出され始めた疑問や意見に応える形で提案し皆さんと論議してみたい。そうすることで、より具体的でより多くの皆さんが参加できるものになるのではないか、と期待します。

もちろん、21回大会の提案は、提案じたいが完成品ではなく、何年もかけて模索していくものであり、したがってその論議も数年単位を覚悟して開始したものです。この拡中委もその過程を促進するものになれば、成功だと考えます。来年、さらに再来年の大会、なにより大事なその間の実践につながり、研ぎ澄まされていくのだと思います。

そのために、この場では、①実態調査、②10・28狭山中央闘争、③住宅闘争、④反原発闘争の4つの具体的テーマについて、これまでに伝え聞いたことにふまえつつ、本部の意見と皆さんの意見を出し合い、一緒にもがき、あがいて、何とか答えをみつけていきましょう。

格差反対を全社会の運動にしよう

ただ、その前にひとつだけ触れておきたいことがあります。

今年の全国大会の基調提案について「転向ではないか」という疑問の声が、大会の参加者のなかからありました。あるいは、それとニュアンスは違いますが、「ショックをうけた」という反応もありました。

それは議案書の具体的な個所では―おもに第3章の「格差是正要求からの脱却」のところをさしているのではないかと思います。

21回大会の提起にたいして、このような反応があることは実は覚悟してあのような踏み込んだ提起をした次第です。ある意味では、誤解を恐れずに言えばこうした反応を期待していました。むしろ、これくらいは序の口で、もっともっと、全国連が根底から揺れるような論議が巻き起こり、意見をたたかわせることを期待しています。それなしには、誰か少数の頭脳を寄せ集めて考えたくらいでは、新しいいいものをつくりだすことはできません。

その場合、21回大会基調は「格差是正からの脱却」を肯定的に述べています。決して否定的、清算的には述べていません。結論で言えば「格差反対を部落だけでなく全社会の運動にしよう」と。その先頭にたつような部落解放運動を全国連はやるのだと。

その点は狭山できりひらき、三里塚でつちかい、東大阪国健会で挑戦してきたが、いまや三大闘争のすべてで、差別糾弾闘争、住宅闘争、労働問題、医療や福祉の分野…でその考え方、取り組み方、闘い方において、全国連のすべてをひっくりかえしてやっていこう、と。その点、はっきり変革しよう、と。そうでないと通用しませんよ、と。

部落解放運動の根絶の危機に抗して

21回大会の提起は、部落解放運動の恐るべき危機を背景として、そこに、他人事ではなく、自らの死の危機の感性をもってとらえ、何とかしなければ、しかもそのチャンスは今しかないという危機感に燃え立った全国連のもがきがあります。

部落の団結の喪失と運動離れの歯止めのない進行。…「一度全団体が解散してみよう」(灘本)などの主張が大真面目で叫ばれはじめました。全国6000部落のなかに、村として「解放の火」をともしつづけているところがいくつあるか?  村のなかに、年に一度でも荊冠旗が翻っていると 瀬川委員長(右)と本部提案をおこなう中田書記長(左) ころがいくつあるか?  部落解放や狭山闘争のポスター、立看がたっているところがいくつあるか?  …荒本をはじめ、全国連のいくつかの村にしか存在しません。これは虚言ではなく、6000部落の現実の姿です。 全国連が意地でも仁王立ちすることは確かにそれじたいかけがえがない。しかし、それだけではダメ、本部派と同様、全国連もエピソードで終わってしまう。

部落解放運動本体、部落解放運動それ自体を代表できる全国連ー泣いても笑っても、全国連しか存在しない。全国連にはその希望がある。だから、そのために全国連は変わる必要がある。

情勢の要請からもーまた、21回大会の提案は、戦争前夜とも言うべきこんにちの情勢からの要請でもあります。空前の政治、経済の危機から、帝国主義の戦争、侵略戦争の足音が刻一刻と高まっています。しかし、同時に、民主党、自民党など既存の政治勢力がおしなべて馬脚をあらわすなかで橋下・維新の会を軸にしたファシズム的勢力が台頭し、他方で反原発運動にみられる既存の枠をこえた新たな民衆運動が「70年闘争いらい」と言われる高揚を開始しています。

部落解放運動はこの情勢の例外ではありません。一方で、本当に根絶やしにされるかどうかという危機です。他方、新たな民衆決起と合流し、この時代に通用する運動として生まれ変わることができるかどうか。その激動のふるいにかけられているのです。

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8・22奈良地裁判決を徹底弾劾する!

(2012年09月30日)

差別判決を徹底弾劾する!

① 8月22日、奈良地裁 新阜(にいおか)真由美裁判官は、仲川奈良市長による部落解放運動つぶし、「ムラ」つぶしの差別行政を全面的に認める差別判決を出した。

生活の基本である「我が家」である同和(改良)住宅を明け渡し、部落差別の襲撃から身を守り、差別者を徹底糾弾するための団結拠点である「ムラ」からたたきだすというのである。

ふざけるな! 奈良町の西端の湿地帯に部落民を押し込めて、高度経済成長期になっても共同便所・共同水道・消防車も通れない道をそのままにして「奈良市の玄関口にこんなひどい状況の部落を放置できない。観光客の目に触れたらたいへんだ。」と、同和対策地区改良事業を名目にして、住民に有無を言わさずタダ同然に住居と土地を取り上げ、同和住宅(高層団地)に押し込めたのは奈良市行政ではないのか!

我々から取り上げた家を返せ! これが我々住民の声である。

8・22新阜(にいおか)判決は、住民はもとより部落解放運動に対する挑戦的敵対であり、許すことのできない差別判決である。まずこのことを弾劾する。そして、奈良市仲川市長と共に許すことのできない差別者として徹底糾弾する。

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10・28狭山中央闘争に全力結集を!

(2012年09月30日)

実態調査を全支部でやり遂げおう 10・3狭山要請行動をたたかおう

拡大中央委員会(9月8~9日)で秋の重要課題を決定!

青年部第4回大会が成功 9月8日~9日、部落解放同盟全国連合会は大阪で拡大中央委員会をひらき、秋のたたかいについて決定しました。

会議では、まず4月の第21回全国大会での全国連の運動の転換、とくに「格差是正要求からの脱却」の提案にだされた意見や疑問にこたえ、全国大会方針にたいする補足提案をおこないました。

要は、「格差反対を部落だけでなく全社会の運動にしよう」「その先頭に立つ部落解放運動を全国連はやるのだ」ということです。決して、これまでのたたかいからの「転向」でもなければ、いわゆる「解消論」ともちがいます。これは、部落解放運動の絶滅の危機のなかで、「解放の火」をともしつづける全国連の必死のもがきでもあるのです。また、戦争の危機と橋下「維新の会」のようなファシスト勢力の台頭の情勢で、全国連が反原発のうねりなど始まっている新たな民衆決起に合流し、時代に通用する運動に生まれ変われるのかどうかをかけたものであることを明らかにしました。

狭山「要請ハガキ」で部落大衆のなかへ!

そして、この路線の具体化をかけて秋の4つの主要テーマを明らかにしました。

実態調査の拡大

その第1は、実態調査です。これを一時のブームとしてではなく、数年がかりの長期課題として必ずやりとげることをはっきりとさせました。

狭山で大衆決起を

第2に、10・28狭山中央闘争を全国連単独で、何としても成功させることです。動員目標の完全達成へ、支部の役員・活動家をふくめ、仕事、財政、家庭、健康など、あらゆる事情を出し合い、論議し、助け合い、克服していきます。大衆的参加の組織化へ、検察・裁判所にたいする「要請ハガキ」運動にとりくみます。部落大衆の中へハガキを持ち込み、徹底して論議をまきおこしていきます。

また、中央闘争への前哨戦として、第11回目の三者協議をまえに10月3日、要請行動に全力をあげてとりくみます。

住宅闘争の発展へ

第3に、住宅闘争です。この間の、奈良でのたたかいを教訓に、家賃値上げ 拡大中央委員会の提案について討論 反対運動の根絶、部落解放運動=全国連をねらい打ちにした根絶攻撃とたたかっていきます。

敵の激しい攻撃にたいして、全国連は村の住民の多数を結集した新たな決起をつくりだし、たたかっていきます。

反原発のたたかい

4つめは、反原発闘争への決起です。これまでの全国連の反応の鈍さ、取り組みの不十分さを反省し、たたかいにどんどん参加していきます。

拡大中央委員会での決定をうけ、全国連中央本部は全国大会方針での一致と実践の勝利へ、強い決意でたたかっていきます。

地元実行委員会の奮闘が成功のカギ

(2012年09月30日)

開催地・奈良では今年3月から現地実行委員を立ち上げて今大会に向けて臨んできました。実行委員会ニュースを定期的に発行して配信しました。何回も集まりを持ちオルグや交流会を兼ねたバーベキュー大会、8・6ヒロシマのつどいの事前学習会など積極的に取り組みました。その過程でこれまでにない数の青年が集まり全青大会にも参加する仲間が増えました。

2日間熱い討論、初参加した青年の顔ぶれ、家族連れ、青年OB・OGなどの参加、交流会、イベントの企画など青年の力でやり遂げた素晴らしい大会でした。

今回奈良現地実行委員会では、地元の青年部結成を目標に取り組んできました。組織建設をしていく中で動員目標を達成したということではないでしょうか。それをこれからの青年部の教訓にしていこうではありませんか。

青年部大会成功の力をばねに青年のパワーと情熱で10・28狭山中央闘争を闘いぬきましょう。

青年は全力で10・28狭山中央闘争へ

(2012年09月30日)

 青年部第4回大会の報告

【青年部部落解放同盟全国連合会青年部第4回定期大会を、8月25日~26日の2日間、水平社の発祥の地でもある奈良で開催しました。

今回の青年部の獲得目標は「奈良青年部の復権」「10・28狭山中央闘争を青年の力で成功させよう」という二大方針でした。

大会が 基調提案をおこなう小林青年部長 司会者の萬田智さん(荒本支部)の開会宣言で始まりました。現地実行委員長の大橋ひかりさんの力強い全国青年部結成宣言の朗読が行われました。主催者の小林拓也青年部長挨拶に続き、中央本部の北浦青年対策部長、地元の大橋昌広中執、北浦寿恵子婦人部長から連帯の挨拶をしていただきました。

その後、参加者の自己紹介で全国から集まった青年が登壇し各地から思い思いの挨拶をしました。そして2011年度活動報告を金平玲副部長が行い、昨年度の運動の総括が出されました。2011年度会計報告を日裏さん、特別アピールを現地実行委員長である大橋ひかりさんが行いました。地元奈良での取り組んでいる住宅闘争を軸とした青年部を復権させると強い意志のこもったアピールが発せられました。

そして2012年度運動方針案を小林青年部長から行いました。青年を取り巻く情勢と解放運動をめぐる情勢を展開し三大闘争を基軸にした取り組みが提案され、青年部組織建設を集約させようと訴えました。奈良青年部の結成、10・28狭山中央闘争につなげていこうと提起しました。

住宅、労働で特別講演

特別講演では「奈良同和住宅問題」「自治体の現業労働と労働組合運動」について二人の方から講演していただきました。

明け渡し攻撃と断固闘う

まずはじめに、同住連代表でもある大橋昌広中執が講演されました。大橋さんは、同和住宅を建てさせる以前の部落のくらし(仕事)と住環境の 荊冠旗を囲んであちこちで思い思いに記念撮影 こと、建設要求で役所に何回も行った闘いの歴史から現在の反動的な仲川市長、行政との交渉の闘いなどの具体的な内容について学びました。特に地区改良事業で、元々みんなで助け合って暮らしていた土地を市行政が一つにまとめて、家賃も取り決めたこと、それを今になってこれまでの何倍もの家賃を不当に要求し、払わなければ明け渡しの裁判をかけるという内容で、これこそが解放運動つぶしの攻撃であり、断固たたかいぬくと訴えられました。また、建設前の部落は共同トイレやお風呂が一つだったことや一般の土地と比べてあまりにも部落の土地の価値が低かったことを話していただきました。劣悪な生活環境や一般との格差に驚き怒りがわきあがるほどでした。

労働組合の闘いに学ぶ

つづいて奈良市従労組委員長の大橋浩治さんより労働運動について講演していただきました。初めにDVDで自治労奈良市従業員労働組合の歴史を学び、部落差別と現業労働の関係について詳しく話していただきました。清掃の労働者のうち80%は部落出身者だったこと、給料が材料費として支払われていたことなど部落民が人間として扱われなかったことなどを話していただきました。

お二人の講演を聞いて部落差別のあり方が鮮明になり労働運動や解放運動の重要性を感じました。こうして1日目の大会議事が終了しました。

絆を深めた交流会

夜の交流会では、各地参加者がもちよったお土産を景品にして、奈良独自の企画したさまざまなゲームをおこないました。奈良現地のバックアップのもと交流会を盛り上げてもらい、本当に楽しい時間を過ごせました。

参加者の感想でも「初めて会う人たちと交流会で打ち解けることが出来て安心した」という意見もありました。また、子どもたちのはしゃぐ姿も見受けられて笑い声が絶えない盛大な宴会の場となりました。その後の2次会、3次会では各部屋でのカードゲームで盛り上がったり、朝まで生討論会があったりしました。

青年が輪になっていろいろ語り合い議論しあったりして青年の絆が一層深まる場になりました。

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