2024年4月の記事
5・23石川さん不当逮捕61カ年糾弾
鑑定人尋問実現へ
高裁前に総結集しよう!
3・15
狭山要請行動、高裁前訴えを闘いぬく
狭山第3次再審請求は、いよいよ今年、事実調べ実現を巡って白熱した段階に入った。
再審開始の門を開くその第一歩は、この11人の鑑定人尋問と裁判所によるインク鑑定の実施を勝ち取ることだ。
5月23日、石川さん不当逮捕からまる61年。第3次再審請求からもまる18年がたつ。この間検察への証拠開示請求、弁護団の新証拠発掘の努力によって、石川さんの無実は余すことなく明らかになった。新規明白な無実の証拠だ。正義と真実は石川さんの側にあり、不正義と虚偽は検察側にある。東京高裁・家令裁判長は事実調べを実施して、再審開始決定をするほかない。誰もがそう思い、再審開始を願っている。
しかし正義や真実が容易く通用しないのが裁判所=国家権力だ。
それでは私たちはどうたたかうのか。
裁判所を揺るがす「力ある正義・真実」を実現するしかない。
いまこそ草の根から「狭山再審開始」の声を轟かし、高裁へ迫る人波をつくり出さねばならない。部落から、職場から、街頭から学習会・映画会・再審署名や裁判所への要請ハガキを取り組み、要請行動に集約しよう。これを高裁・家令裁判長に叩きつけよう。
3・15狭山要請行動はたたかわれた。
東京高検は証拠開示問題で頑なな態度を取りながらも、言い逃れに必死だ。東京高裁の訟廷管理官は第4刑事部に要請を伝えるだけだと事務的な態度に徹している。この態度を改めさせる必死の要請が必要だ。次は5・23要請行動、高裁前行動だ。全力で総結集しよう。
3・15狭山要請行動(高検・高裁)報告
東京高検要請行動
東京高検からは、片野担当検事ほか2名が出席。
本部から挨拶をかねた意見表明を行い、その後要請文読み上げ。要請文は、本部と茨城県連の2通が読み上げられた。
その後の片野検事とのやりとりが行われた。
(要請団:要 片野検事:片)
要:三者協議で「証拠開示する必要ない、あるかないかも答えない」と言ったのか
片:答えません。
要:一般論として、証拠は誰のものか。
片:一般論として、証拠はその人のもの。検察が管理している。
要:証拠はその人のものと言いながら、それを開示するかを検察が判断する権利があるのか。
要:三者協議では、求められる証拠はない、開示する必要ないと言っている。今まで再審になった事件ではいっぱい証拠が開示されましたね。
片:はい。
要:一生懸命探したと言えるのか。
片:お答えしません。
要:弁護団からではなく、裁判所から言われたら。
片:裁判所から勧告とか命令あれば(出せる)。一般論としてはそうだが、実際には具体的事件に関わることであり、お答えできません。
要:裁判所から要請されれば出せるということであれば、要請する。
要:証拠を開示するかの判断を、検察が自分たちの価値観で判断している。いったん開示して、その証拠の判断を弁護団と検察、裁判所が判断すべき。あらかじめ検察の判断で開示しないのは公正ではない。管理するだけの立場で、何で価値判断してるのか。
証拠開示を求めても、ないないと言ってきたのを出してみたり。袴田事件もそう。検察だけの責任ではない。裁判所の責任でもある。5点の衣類のネガフィルムは、再審で出てきた。有罪立証のために、自分たちに不利な証拠は出さない。全部だして、三者協議で判断すれば良い。これまでに検察のそうした対応で死刑になった人もいる。
要:諸外国の例では、検察だけが判断している流れは変わってきている。片野検事は、自分がこの流れの先頭にたつべき。
片:趣旨はわかるんですが。
要:朝のNHKの放送で狭山を特集した。検事としてどう思ったか。
片:見た。ビデオはとってない。
要:ビデオ撮っておくべき。発見スコップについていた関東ローム層の赤土が鎖状に残っていたとしている。(狭山では)あの程度掘っても赤土は出ない。
要:以前にも指摘したが、証拠の改ざん、検察の間違いがあり、再審になった例が多い。足利事件では、検察が誤りを謝罪した。真実を明らかにするため、証拠を公表する。隠さない。不利益だから証拠を改ざんする。今後検証するため、証拠をすべて出すべき。
要:狭山事件では、石川さんを何が何でも犯人にしようとした。当時のマスコミ、検察、裁判所みんな加担した。それがあるから証拠開示をすべき。検察自身、改めて証拠を検証すべき。有罪一辺倒ではなく。
狭山事件では、総理の妻が現地で警察を激励した。こんなことはこれまでなかった。狭山の前に、吉展ちゃん事件で犯人取り逃がし、その1ヶ月後狭山事件で、またも犯人取り逃がし。そこで被差別部落に目をつけた。石川さんを犯人にでっち上げるための証拠がおかしい。
要:憶測だけで、鑑定もなく鑑定書もない。ない証拠を単なる憶測で事実をねじまげる。裁判所は、証拠や証人を憶測で事実をねじ曲げている。
要:判断するのは上の人か。
片:お答えしません。
要:一度これを、えん罪としてみた時にすっきりする。あんたら、何でも犯人という立場から見るからおかしくなる。
要:殺害現場というのがない。ルミノール反応がなかった。殺害現場の客観的証拠ない。
片:お答えしません。
要:NHK見た。石川さん年取った。証拠について調べて下さいと言っている。今日、証拠があるかについても答える必要ないとの検事のかたくなな対応を初めて聞いた。
要:これまでえん罪で無罪になった人は多い。カナダでは証拠開示が進んでいる。えん事件があって証拠開示がされるようになったことがある。日本の場合、再審があっても検証されない。検察に生かされない。証拠開示の判断にあたって、現場にいってほしい。以前にも言ったが、現場で「かもい」をせぜひ見てほしい。(了)
東京高裁要請行動
東京高裁から、小寺訟廷管理官ほか2名が出席。
(要請団:要 小寺訟廷管理官:小)
要:壁に録音、録画禁止と書かれているが、どうしてですか。
小:お答えすることはありません。
要:新裁判長になって初めての要請行動。1年半前に、弁護団から鑑定人尋問、万年筆インクの高裁による鑑定を請求した。大野裁判長は何もせずに退官した。われわれとして、一刻も早く鑑定人尋問してほしいと考えている。第3次再審請求から18年。18年かけ事実調べを求めてきた。ここまできて事実調べなしはありえない。裁判長に伝えてほしい。
もう一つ。東京高検への要請を行った。態度は横暴、独善な対応。証拠開示について必要ない、存否も必要ないと回答。訟廷管理官と同じような対応。証拠開示してみないとわからない。裁判長による開示勧告を出してほしい。
要請文読み上げ(本部と茨城県連)
要:3点の添付資料を提出する。1枚目は毎日新聞の全国版の記事。2枚目は埼玉での集会の新聞記事。3枚目は、3月3日の石川六造さんのインタビュー記事。この3点を提出する。
もうひとつ解放同盟の大会での石川さんの発言。
要:ちょっと心配がある。いつも小寺さんが伝えている、裁判長への報告はどのようにされているのか。
小:熱心か熱心でないかという問題はあるかもしれないが。要請文は渡しているし、内容も伝えている。
要:小寺さんの熱意が伝わらない。私個人の感覚かもしれないが。積極的に書記官に伝えて。
要:どのように伝えているか
小:口頭だけの場合もある。文書にして第4刑事部に渡している時もある。
要:その文書は情報公開で見れるのか。
小:文書公開については、私の担当ではないので。
要:どこの担当か。
小:総務課です。
要:(渡した文書が第4刑事部に届いているかどうかについて、請求すれば)開示するのかどうか。
要:第3次再審から18年。見えるのは三者協議のみ。
要:家令裁判長、書記官も何を考えているか全くわからない。要請しているが、何も返ってくるものがない。何か返事がないか聞いてもらえませんか。何か裁判長か書記官から答えがほしい。小寺さんが(第4刑事部に)報告するだけ。
要:必死の思いで来ている。伝えてください。(了)
総力で各支部に青年部をつくろう
中央青対部会を開催
3月24日、本部主催での中央青対部会を開きました。
はじめに、山根青対部長は「現在の青年部メンバーの拡大のため、そして青年の実態に向き合い今後の青年部の在り方を見直すきっかけの場にしたい」と述べた。
楠木書記長は「最大の懸案は、支部青年部の建設。昨年の狭山現調、狭山大運動や選挙での同窓生の動きなど新たな芽も出てきている。青年部の建設は、全国連建設そのもの。青対部の再スタートとして、討論の場を設けた」と訴えた。
問題提起として、10~30代の抱える課題は何か、十人十色の実態を具体的に向き合うことから始めたらどうか。まずはこの場のメンバーから、アンケート形式で数百人分のデータを収集したいと提起しました。
また、子どもの貧困、孤立化、ムラの少子化など、各地の実態など出し合おうと討論を呼びかけました。
討論では、長野・小林さんが「全青交でも、要請行動でも、8・6でも、何かテーマを練り上げること。中央青対が機能して、それを実現させることが大事」と建設的な在り方を提起しました。
青年部幹事から、野崎・新さんは「青年部の拡大のために、小さなコミュニティから関西へと、つながりをつくりたい」。西之阪・大橋さんは「青年の実態アンケートの話があったが、10代20代はLINEで仕事の話など聞けるのでは」と意見を述べました。
滝岡副委員長は「野崎で中学生に勉強を教えている。でも卒業後はノータッチ。高校生への対策は? 失敗してもいいから、接触の場が必要」。婦人部・岩崎さんは「子ども、青年の実態は深刻度が増している。それを受け止め、話ができる関係性を築けるか大事」。
荒本支部長・茶本さんから「子ども会~中友~高友で勉強会がやられている。それをきっかけにしていきたい」。青対部・吉岡さんは「日頃の係わりから飲み会など接点を増やしたいと」意気込みを話しました。
そして、北浦財務委員長(前青対部長)は、「今日のメンバーが、中央青対として再スタート。活動家づくりでなく、層として袋ごとの獲得を」と語りました。
楠木書記長から中間まとめとして、「責任は本部をあげてとっていく。今日のメンバーを先頭に。ただ中執でも、自覚はまだバラバラ。拡中委、全国大会でも論議して進めていく。他方で青年部との日常の対話が。今日の意見も、青年への激励。実態アンケートは拡中委、大会にもはかり論議していく」と述べました。
そして、全国青年交流集会を今後どのように持つべきか意見を交わしました。「だれに参加してほしいのか。その対象者が参加できる日程や場所、企画を立案すること」「要請行動をテーマでもいい」「これまでを越えるものを作るために、来年に本番として見据え、今年はプレ企画として実行したらどうか」など意見が出され、これらを参考に、青年部幹事で検討することを確認しました。
また青年部幹事の拡大や、その討議内容の深化、また開催周期についても約2か月に1度と、幹事会の見直し案も検討するとともに、その広報として、Facebookベージの開設を決定しました。
今後の中央青対部会の開催も、青年層の獲得をやりとげるまで責任をとることを確認、年2回は集まっての討議、間に随時オンライン会議とすること、次回は7月7日午後4時からオンライン開催を決めました。
各支部の団結のもと、青年層の拡大をともに進めていきましょう!