2024年1月の記事


あらゆる垣根をこえ訴える

どうしたら狭山に勝てるのか

ひとりひとり「自分がどうするのか」

  
         ―2024年の新春にさいして

          部落解放同盟全国連合会中央本部

(1)狭山事件を担当する東京高裁刑事第4部の裁判長が12月12日で、交代しました。大野勝則裁判長は結局、無為のうちに退官しました。かわって、家令和典(かれいかずのり)裁判長が就任しました。
 私たちは、ギリギリまで、事実調べを求めてたたかいました。しかし、実現とはなりませんでした。石川一雄さん、早智子さんの無念を思うと、申し訳ない気持ちでいっぱいです。
(2)85歳の石川さんにとって、今の第3次再審で勝利する、それ以外にはありません。では、「どうしたら勝てるのか」。この節目に当たって、厳粛に、その問いかけがつきつけられています。
 あえて言えば、全国連としてではなく、解放同盟としてではなく、市民の会・住民の会としてではなく、弁護団としてでもなく。一人一人、自分がどうするのか、どうやって石川さんの再審無罪を成就するのか、自分の心に問い、自分の五感で解答せよと迫られています。  ある意味、最後の舞台として七転八倒、悶絶して考える、いまがまさにそのときに遇(あ)うています。
(3)私たちは、力のかぎり、身の丈をはるかにこえて、精いっぱいのことをしてきました。下山鑑定はじめ261点の新証拠、2回の意見広告、毎月の要請行動、52万の署名・・・。それでも、叶わない。一体どうすれば勝てるのか。勝つためには、何が足りなかったのか。
 石川一雄さんは「自分には諦めという言葉はない」「新しい裁判長になっても私は焦らない。納得のいく判断をしてもらいたい」と述べておられる。「第3次再審。あとは無い。第3次で何としても再審無罪へ」と断崖絶壁に屹立(きつりつ)しておられます。この不滅の闘魂。極限的な不退転の覚悟。それをワガモノとするとは、どういうことなのか。
(4)他方、石川さんの人生をもてあそぶ者たち。裁判官。検察官。警察。そして・・・。権力の走狗共。権力とじゃれ合い、人の人生を貪り食らう者。
 新任の家令裁判長。彼は62歳。定年まで3年。おそらく、この裁判長のもとで決定が出されます。果たして、この人に証拠の捏造(ねつぞう)=権力犯罪が裁けるのか。部落問題が、石川さんの無念が、わかるのか。やがて、待ったなしのときがきます。
 そのとき、自分はどうするのか・・・
 石川さんはどうするのだろうか・・・・
(5)全国連の役員も、順次後期高齢者になります。この歳で何ができるだろうか。要請行動。署名。現地調査。学習会。マスコミ、議員対策・・・できることは何でもやりましょう。
 しかし争いの土俵は裁判闘争。やはり弁護士の役割が決定的です。石川さん、弁護団、支援。それらが本当に三者一体となって、初めて弁護士の力も発揮されます。これまでのように、三者バラバラでは、勝てるものも勝てません。また、「秘密主義」では団結できません。証拠開示・情報開示をまずこの三者でこそ、率先しようではありませんか。勝利のためあらゆる垣根をこえ、全支援の結束を。
 新年のあいさつを求められますが、以上、断崖の苦悩をのべて、あいさつに代えます。


示現舎・宮部龍彦への公開質問状 6-2
              
        2023年12月24日
        部落解放同盟全国連合会


 全国連から示現舎・宮部龍彦への公開質問状-6にたいして、いまだに文書回答がない。 ネット上で、ボソボソと宮部が、公開質問状-6について、か細くぼやいたことは承知している。しかし、それでは回答にならない。いや、この舞台から、逃げている。
 改めて、2024年1月10日までに、文書による回答を求める。
 公開質問状-6は、次の要旨であった。
 ① 宮部は、自分を部落民だと詐称する、大ウソつきだ。この点は、数度のやりとりで、完全に明白になった。

 ② 宮部龍彦は、鳥取市下味野の本村にルーツをもつ、一般民である。苦し紛れになお開き直っているが、しかし、自分の実家や近隣を「部落探訪」(今では「人権探訪」と称す)でさらして「ここが被差別部落です」とは決してしない。できないのだ。今では、その下味野では旗色が悪いと自覚し、神奈川県の解放同盟員宅に勝手に本籍を移し、「これで正真正銘の部落民だ」などと、噴飯ものの演出をしてみせた。自分で自分の掘ったウソの墓穴にはまっている。宮部があれほど強弁してきた「下味野が部落」なら、なぜそんな猿芝居をする必要があるのか。

 ③ 差別体験の質問には、「全国部落調査の拡散を阻止され、部落研究を妨害されていることが、唯一の差別体験」と言う。まるで答えにならない。根っこがウソつきだから、答えがどこを探しても出てこないのだ。

 ④ 以上の1~3については、あえて回答を求めない。これ以上、根っからのペテン師のウソ、屁理屈につきあっても意味がない。宮部龍彦のウソ、デタラメは満場一致で確認された。

 ⑤ だが、以下の質問には、答えてもらおう。
 宮部龍彦は言う。「『部落民は誰もが苦しんだ経験を持っている』という根拠はない。部落民であるということで苦しみ、悩みなんかない」「結婚差別などは悪質デマ、オカルト、陰謀論の類い」だと言いう。この主張こそ、宮部自身の人間性の歪みを示して余りある。
 部落差別のなかでも、結婚差別は、部落民なら例外なく人生で一度は直面する問題である。有名な小説『破戒』でも、その一端が描かれている。
 戦前だが、部落と一般との交際を「誘拐罪」として、裁判所が監獄にぶちこみ、大問題になった高松差別裁判すら、君は知らないのか。このような結婚差別は、かってあったという話ではない。結婚差別によって、生身を引き裂かれ、決別や最悪自死に追いやられる例は、昔も今も枚挙にいとまがない。しかし、その多くが沈黙する。表面化するのは、万に1つ。なぜか。それだけ、深刻だからだ。
 真の悲惨は、沈黙するのだ。それを理解することが、人間性だ。宮部よ、恥を知るがいい。実際に表に現れるか、まったく表面化しないか、様々なケースは当然ある。しかし、部落問題の神髄がここには秘められているのだ。
 宮部の主張は、人間性の対極なのだ。君は、自分の非人間性を自認しているにすぎないのだ。そして、君のような無知無理解が、結婚差別を助長し、犠牲者の血涙を非情の闇に葬っているのだ。
 以上の指摘にたいし、宮部の見解を聞かせてもらいたい。

 ⑥ さらに、いまひとつ。「部落解放運動があるから差別がおきる」という転倒したウソについて。
 宮部は言う。「結婚差別などない。親が解放運動などやっているから忌避される」「解放運動などするから差別がおきる」と。権力・地対協意見具申とまったく同じことを言う。
 私たちは宮部に対して、解放運動とは無関係に部落差別事件は起きていることの具体例として、茨城県土浦市の差別事件を取り上げて質問した。この差別事件は、市職員である児童クラブ支援員が、部落から通っている児童に対して「部落だから頭が悪い」とか、親が廃品回収をしていていることを「ゴミ屋です。○○では被差別部落カーボを△△の連中と呼ぶのだけれど…ゴミ屋なんて普通はやらないでしょう、△△人だからなんですよ」などと差別発言をした事件である。
 全国連は、差別を受けた子供の親と何度も話し合った結果、市役所に対して事件を通告して取り組みをすすめ、当事者も反省を表明するなどしてきた。
 宮部はこれについてネットで「茨城の話なんて、僕、全然関係ないから。A子ちゃんとか、○○とか伏せ字にされても、何のことか分からない」などと逃げていた。
  ところがその後、宮部は部落探訪と称して土浦市の部落に行き、地元の名字を連呼しつつ「○○毛皮店倉庫とあるので、まさにそうですね」などと村内を撮影してネットでたれ流した。
 そして翌日に「回答します」として、まず言ったのは、「全国連が伏せ字にした地名が分かりました」として得意げに部落の地名を言い、テロップで流している。意識的な差別の上塗りであり、絶対に許せない。
 また差別事件について、「軽口」「「相当誇張されている、どこまで本当か分からない、信じない方がいい」などと、全国連が事件をねつ造したかのように言っている。
 そして結論として、「部落差別は風評被害でなく、解放運動がなくても現実にあるではないか」という私たちの指摘に対して、「全国連さん、あなた根拠のない風評被害を広めています」と言う。
 その理由は、解放運動が関係していない差別事件なら「じゃあ、関係しなければいいんじゃないですか。全国連さん、この件で土浦市を糾弾したんじゃないですか」「総会屋と同じ。反社なんです」、それが「根拠のない風評被害を広めている」というものである。「市役所の人に任せておけばいいじゃないですか」「内部の規則に沿って、ちゃんと法律に沿った処分をすべきだった」とも言っている。
 宮部は、差別事件が起きるのは解放運動のせいだという主張の間違いを突きつられ、まともに答えられないで逃げているのだ。そして差別事件が起きたらそれを糾弾することが間違いだという話にすり替えているのだ。
 宮部の理屈では、自主解放の差別とのたたかいなどはあり得ず、「役所のルールに任せるべきだ」となる。そう言うなら、「部落探訪」なども、宮部の好きな法務局のルールを尊重し、それに沿って削除したらどうか。
 改めて、念をいれて宮部に聞く。差別事件の具体例として、2022年に発覚した土浦市児童クラブの差別事件について、公開質問状-6で触れた。この差別事件の背景には、運動団体はまったく関係していない。地域の一般住民が、いかに根深い差別意識を、今も持っているかを示している。宮部は、これのどこをとらえて「部落解放運動のせいだ」というのか。
 宮部はネットのボヤキの中で、「こんな事件は自分と関係ない。関知しないことだ。論点をコロコロ変えるのは困る」と述べている。そのくせ、「部落探訪(人権探訪)」で、当該の部落(未組織地区)を徘徊し、これ見よがしにムラの地名、職業、名字などをさらしものにした。
 そしてまた、あろうことか「こんな問題は役所に任せればいい。全国連が運動体として介入するから、差別事件にされた。全国連こそ謝罪すべきだ」などと許せない暴言を吐いた。 本末転倒。差別糾弾闘争にたいする最も遅れた反動的見解を吐露している。宮部よ。これは、お前の独創的見解などではない。愚劣な差別主義者の、糾弾否定の合言葉だ。それが、この世で最も、愚かで、お前の言うところの役所の人間以下の、それよりはるかに低俗な連中の見識なのだ。思い知るがいい。
 宮部に問う。事実に照らして、土浦差別事件の問題の性質を述べよ。「解放運動があるから差別がおこる」論を謝罪・撤回せよ。
 以上、2024年1月10日までに文書回答を要求する。


↓↓↓公開質問状6-2にたいする↓↓↓↓↓↓

↓↓↓YouTubeでの示現舎・宮部の反応↓↓↓


 「回答しない。逃げていると言うなら逃げ。」「宮部のウソは満場一致で確認されたと、勝利宣言している」
 「結婚差別の表面化は万に一つというが、万に一つでなくゼロ。幽霊が出るという話と一緒。オウム同様のオカルトだ」
 「土浦差別事件の当該地区には、かって解放同盟があった。未組織ではない。そういう話を自分は聞いた」(宮部一流の知ったかぶりのウソ。解放同盟は無かった。)
 「時代遅れ。こっちは、解放同盟とガチで裁判している。こんなのに、つきあってる暇はない」

 
以前のように、質問の一つ一つへの屁理屈を並べた反論は、すっかり影を潜めている。宮部=ウソつきが、確定し尽くした。また、差別事件の実例をあげた追及に、「オカルト」などと決めつけて煙幕をはるだけで、何ら反論できない。
 さらにネット上の差別記載の一切の削除、示現舎の社会的追放・一掃まで追撃していこう。




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