2019年10月の記事

天皇制の大キャンペーンと改憲を11・3狭山闘争ではね返そう!


石川さんへの無期懲役判決45ヶ年糾弾!

事実調べかちとり狭山再審闘争に勝利しよう!


自民党の憲法改悪案

 安倍首相は、日本国家の生き残りをかけて、「自分の任期中に改憲をやる」と宣言しました。その改憲攻撃の核心は、自民党の憲法草案に示されています。

 草案では、憲法9条に「国防軍」を保持し国際的な活動に参加する、と明記しています。現在の憲法をひっくり返し、自衛隊を軍隊として認め、安保法制に基づいて海外に派遣できる憲法に変えるというのです。

 それと一体で、基本的人権は「常に公益及び公の秩序に反してはならない」と制限し、第1条で「天皇は日本国の元首」とし、3条で「国旗は日章旗、国歌は君が代」としています。

 軍隊と武器だけで戦争はやれません。その精神的な支柱として強烈なナショナリズムを打ち立てなければならないのです。今、安倍政権が天皇制の大キャンペーンをくり広げ、韓国や北朝鮮、中国に対する異常な敵視政策で国家主義をあおっているのも、そのために他なりません。

 まさに天皇と基本的人権制限と軍隊を一体として、憲法を改悪しようとしているのです。

 天皇代替わりの中で、10月には即位の礼で安倍首相が「国民を代表して」高御座の上の新天皇に万歳三唱します。11月には神話に基づいた宗教儀式である大嘗祭が行われます。その大々的な報道の中で、社会に祝賀が強制されようとしています。これを絶対に許してはなりません。

韓国批判の大合唱

 安倍政権は、軍隊「慰安婦」や徴用工問題で、激しい韓国批判を展開しています。その核心にあるのは、安倍が侵略戦争の歴史や植民地支配を決して認めず、侵略肯定の歴史認識に立っていることです。

 マスコミも安倍政権にそんたくして、韓国・北朝鮮・中国非難の大報道をくり返し、在特会などの連中も勢いづいています。

 このような民族差別排外主義の高まりは、来年の東京オリンピックに向けてさらにあおられていくのは間違いありません。

 ここに天皇制と改憲の動きは容易に結びついていくことになります。

昭和天皇の改憲発言

今年8月、昭和天皇の「拝謁記」が公開されました。そこで天皇が、戦争について自分はどうすることもできなかったなどと弁解と居直りをくり返し、ソ連に対抗するために再軍備と改憲を主張していたことも明らかになりました。

 その息子の明仁天皇も孫の現天皇も、象徴として「国民とともにある天皇」を演出してきましたが、このような昭和天皇の戦争責任について一言も批判したことはありません。

天皇制の浸透

 しかし「愛される天皇一家」の演出が、多くの国民の中に天皇制を肯定的に浸透させている現実があります。

 この攻撃とたたかうためには、天皇制を「何となく」支持している多くの人々を獲得するために、不屈の意志を持ちながらも柔軟に、説得的に、天皇制の本質を訴えていかなければなりません。

11・3狭山闘争で天皇制はね返そう

 別府的が浜事件、奈良洞部落の強制移転事件をはじめ、「身分的頂点」に立つ天皇がいる限り、部落差別がなくなることはありません。

 11・3狭山中央闘争は、第3次再審闘争の山場で、この天皇代替わり・祝賀強制のただ中でたたかわれます。

 狭山闘争は、本質的に部落解放―反天皇制の質をもつたたかいです。「再審勝利、天皇・改憲反対」をかかげ、11・3狭山中央集会に大結集しましょう。


台風19号、長野の部落を襲う
全国からの支援を訴える!

(記事は、「絆(きずな)」(全国連災害復興支援長野県実行委員会発行)から転載。見出しは編集部)

 1016日、ようやく道路の水が引き、豊野の被災地に入ることができました。部落を直撃した洪水の激しさを痛感しました。

 高橋支部長の無事を確認

 高橋支部長が避難所にいることは携帯で連絡がとれて分かっていました。しかし、豊野の村に続く道が閉鎖され、近づけませんでした。今日ようやく支部

長と再会でき、無事を喜び合うことができました。

九死に一生だった

 支部長に当日の話を聞きました。朝6時半頃に隣の奥さんが「堤防が決壊した」と言って、足の悪い支部長を支えて二階に避難しました。その5分後には階段にまで水が入ってきて、奥さんも帰れなくなってしまいました。水は二階の床下20センチまで来たそうです。それから救助を待ち、1140分に消防のボートで救出されたということでした。

 低地の部落

 新聞報道などを見ると、今回の洪水の最大水深は4メートル30センチでした。この場所こそ、豊野の部落の所在地です。すり鉢状の土地の最底辺に部落が位置しているのです。溢れ出した水は、部落をめがけて流入したのです。

堤防直下の部落

 千曲川の堤防が決壊した場所は、地形的に洪水の危険性が高いということで、堤防のかさ上げ工事が数年前に行われたところです。その行政が「危険箇所」と認識していた堤防の直下に穂保部落があるのです。穂保部落は壊滅的なダメージを受けました。 

川にはさまれた部落

 浅野部落は千曲川と浅川の二つの川にはさまれています。浅川はよく氾濫するのですが、その時に真っ先に水に襲われるのが浅野部落です。今回も全世帯が床上数10センチ浸水の被害が出ました。

自然災害ではない!部落差別の激甚災害だ!

 こうしてあらためて見ると、部落の立地は危険と隣り合わせどころか、危険地帯そのものです。差別によってそうした立地に追いやられ、常に生命の危険にさらされているのです。前述の穂保地区のすぐ近くの一般地域では、水害は受けたものの、すでに夜には家に電気が灯り、生活できるまでに回復しているのです。
 この違いは一体何なのだ!洪水は単なる自然災害ではない!部落の生活を破壊し、命を奪う部落差別の結果だ!

力を合わせ頑張ろう

 きょうだいの皆さん。今こそ力を合わせ、立ち向かおう。部落差別が招いたこの大災害を皆の力でのりきっていきましょう。

 全国の皆さん。村の生活を取り戻すため、圧倒的な額の義援金を訴えます。部落の団結の力を義援金にかえて送って下さい。

 

義援金のお願い

すべての皆さん。私たちは被災したきょうだいとともに、復興に向けてともにがんばります。きょうだいを支える義援金を全国から寄せて下さい。

送金先:郵便振替

 00530―2―8931

(口座記号)   (口座番号)

部落解放同盟全国連合会長野県連合会

(「しょうり」紙代振込先と同じ口座です)

*通信欄に義援金と明記してください。


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