2019年09月の記事

寺尾差別判決45ヶ年糾弾!
11.3狭山中央闘争に結集しよう!

改憲・天皇制攻撃と対決して、

狭山再審闘争の勝利かちとろう!

下山鑑定人の証人尋問を行なえ、再審を開け!

 来たる1031日は、1974年、狭山差別裁判の第2審である東京高裁・寺尾裁判長が、石川さんに無期懲役の差別判決を下した日である。

 それから45年、いま同じ東京高裁で第3次再審請求がたたかわれている。事件発生から56年、部落のきょうだい、石川一雄さんはいまだ殺人犯の汚名を着せられ、見えない手錠につながれている。

 石川さんは絶対無実である。なんとしても この第3次再審請求に勝利しなければならない。

 来たる11月3日、狭山再審勝利の中央闘争に全国から結集しよう!

捜査当局の証拠ねつ造が明らかに

 事件の捜査過程から裁判へと、国家権力は 部落民を犯人に仕立て上げることによって、犯人取り逃がしの大失態を取り繕い、この事件を闇に葬ろうとした。

 しかし、2審冒頭での石川さんの「俺はやっていない!」という渾身の叫びが、この事件の悪辣な策謀を闇の中から白日の下にさらけ出したのだ。

 いま、その決定的証拠が弁護団の下山第1・第2鑑定によって明らかにされた。

 下山鑑定は、石川さん有罪の重要な証拠とされた「自白によって、石川さんの自宅から発見された万年筆」(発見万年筆)が被害者のものではない事を、警察鑑定の再現と、万年筆のインクの成分元素の特定・比較によって明らかにしたのである。

 発見万年筆が被害者のものではなかった!その一事に於いて、寺尾確定判決の有罪認定は崩壊し、石川さんの無実を証明する逆の証拠となるのだ。さらにそれは、物証に乏しいこの事件の「決定的証拠」を捜査関係者がねつ造したことをも浮かび上がらせるのである。

下山鑑定の鑑定人尋問を!

 9月9日、40回目の三者協議がおこなわれた。検察は下山第2鑑定に対して、昨年12月の第38回三者協議で反証を行うことを表明 していた。しかし4月の39回三者協議では その提出時期を8、9月としていたにもかかわらず、この9月の40回三者協議では、反証の目途が立っていないことを明らかにした。検察側は下山第二鑑定の「蛍光X線分析によるインク鑑定」がインク成分の元素を特定し、発見万年筆のインクと被害者の普段使っていたインクの違いを明らかにしたことに大打撃を受けているのだ。検察は反証ができないのなら「できない」と言うべきである。いたずらに引き延ばしをはかるな。

 高裁・後藤裁判長は鑑定人尋問を早急に実施し、再審を開始すべきである。

 11・3狭山中央闘争は、第3次再審請求の事実調べ―鑑定人尋問をめぐる攻防のまっただ中でたたかわれる。なんとしても鑑定人尋問を実現し、再審の門を開こう。

 改憲・天皇制攻撃と対決して

 11・3狭山中央闘争は、安倍の改憲攻撃と10月即位式、11月大嘗祭の天皇攻撃との闘いでもある。

 参議院選を受けて、安倍改造内閣は憲法改悪に向けて、側近を大臣に据え、改憲への布陣を敷いている。

 安倍は、明治以降、間断なく続けられてきた、日本帝国主義のアジア侵略と戦争犯罪に対するアジア人民の糾弾に、差別・排外主義の扇動と天皇制攻撃で、その不都合な歴史をなかったことにしようとしている。

 戦争を放棄し、軍隊を持たぬとした憲法9条の存在は、日本帝国主義の侵略の歴史の上に成り立ったものであり、私たちは安倍改憲 ―戦争のできる国につくりかようとする攻撃を絶対に許すことはできない。

 狭山中央闘争を、安倍改憲と天皇制攻撃を許さぬ闘いと結合して11・3を闘い取ろう。


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