紹介・・・・狭山意見広告運動のよびかけ

(2017年11月30日)

 

権力犯罪をうち破ろう

狭山事件は権力犯罪です。司法の舞台で、冤罪性をあばき、無実を証明することと、もう一つ、権力犯罪とたたかう大きな運動が必要です。

事件当初、身代金を取りに来た犯人を、警察官40人が張り込んでいながら、まんまと取り逃がしました。シェパード・警察犬一匹、連れていたら、済む話だったのに。

ほんの一月前、東京での吉展ちゃん事件に続く大失態でした。

 警察にたいする批難が沸騰し、警察庁長官が辞任しました。警察はおろか、政府まで吹っ飛びかねない政治問題に発展しました。

当時池田内閣の国家公安委員長が「死んだものに用はない」「生きた犯人をふんづかまえる」と号令。首相夫人の被害者宅への弔問。そこからすべてがはじまるのです。

狭山市内の被差別部落への集中した見込み捜査が行われ、マスコミをフル動員して「部落ならやりかねない」と露骨に部落差別を煽り、その国家ぐるみの謀略のなかで、犠牲にされたのが石川一雄さんです。

狭山事件は、権力犯罪であり、現代日本の差別の壁です。

部落差別解消推進法ができても、この差別の壁を無くさなくては、部落差別は無くなりません。示現舎をはじめ、各地で悪質な差別事件が増え、差別者の居直りは目に余るものがあります。やはり、狭山で勝たないと、差別し放題の状況は後を絶たないのです。権力犯罪、差別の壁を、大きな運動のうねりでうち破ろう。


「決めての物証」万年筆は警察のねつ造!下山鑑定の事実調べを

現在、狭山事件の3回目の再審が東京高裁にはかられています。

第3次再審になって、裁判官、検察、弁護士の三者による協議が始まり、そのなかで、新証拠として、「被害者のもの」とする万年筆のインキがだされました。下山博士が鑑定した結果、インキの違いは明白、万年筆は被害者のものではなく、警察のねつ造であるという結果がでました。

狭山事件では、血痕などはないとされるなかで、この万年筆・インキの科学的鑑定は、DNA鑑定にも匹敵します。

この事実調べの実現ぬきに、狭山事件の再審はありません。どんなに有利な材料があっても、裁判官に期待するのでは勝てるものも勝てない、狭山では何度も煮え湯を飲んできました。石川一雄さんは、78歳。もうこれ以上は待てません。

下山鑑定―万年筆問題での事実調べの実現、その一点で世論を喚起し、裁判を監視する国民運動が必要です。そのための一石を投じたい一念です。

よびかけ、賛同への御参加を、心よりお願いします。

2017年10月

狭山意見広告運動


よびかけ人

    酔虎智伝(すいこちでん)・部落解放運動家

    森島吉美・広島修道大学名誉教授

    長谷川直彦・弁護士

    大口昭彦・弁護士

    新井滄吉・狭山事件と人権を考える茨城の会代表、利根町町会議員

    山本隆久・水戸・狭山事件と人権を考える会代表

    福岡「SAYAMA」上映実行委員会

    木幡(こわた)ますみ・福島県大熊町町会議員

    山中幸男・救援連絡センター事務局長

    ノジマミカ・http://www.facebook.com/sayamajiken管理人

    武者小路公秀・反差別国際運動(IMADR)共同代表理

桜井昌司・布川事件本被告・再審無罪

    知花昌一・元沖縄反戦地主・真宗大谷派僧侶

    菅孝行・評論家

    中村益行・熊本県山都町元町会議員、背梁の原生林を守る連絡協議会代表

    松平要・東大阪市議会議員

    金聖雄・映画「SAYAMAみえない手錠をはずすまで」監督

    趙博・歌手

    青柳行信・原発止めよう!九電本店前ひろば村長

    安次富浩・名護ヘリ基地反対協共同代表

    伊藤健一・元自治労茨城県本部委員長


21人 参加順     11月15 日現在

                                    

連絡先

      東京―105-0003 東京都港区西新橋1-9-8 

南佐久間町ビル2階 むさん法律事務所内

         ℡070-3127-0011

      関西―577-0809 東大阪市永和2丁目14-11

松平要東大阪市会議員事務所内 

 ●メールアドレス 

Sayamajiken_koukoku@yahoo.co.jp


 ●意見広告の掲載は、来年5月23日前を目途に、東京新聞で交渉中です。

 


 以上のように、21人の各界の人士から、狭山意見広告運動のよびかけがなされました。部落解放同盟全国連合会はその趣旨に心から賛同し、その目標の達成のために、全力を挙げてともに取り組んでまいります。

 石川さんの再審無罪の実現は、私たちの長年の悲願です。そのためなら人生をかける、全国連の多くの同盟員はそういう想いです。

 とりわけ、第3次再審の現段階で、「下山鑑定の事実調べなしに再審なし」と確信します。その点、今回の趣旨には、まったく同感です。

 時間は半年と限られています。5月意見広告掲載にむかって、これから様々なことが必要になるでしょう。要請があれば、全国組織一丸で、とりくみましょう。 


          部落解放同盟全国連合会中央本部 

 

201711月15日

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