第二回 侵略戦争へ突進する安倍政権(前号のつづき)

(2016年06月25日)

 

=侵略最前線基地の沖縄と新安保法制=

辺野古新基地の建設を阻止しよう!

南西諸島の陸自配備を許すな!

改憲阻止・新安保法制粉砕・安倍政権打倒!

「オール沖縄」の闘いに学び連帯しよう!


最前線基地強化の沖縄と新安保法制


米国は、「アジアでのリバランス(再均衡)」戦略に転換して、米艦船の約六O%を集中配備して、朝鮮半島と東シナ海の有事に備えた軍事力を大増強しました。

いまや、三月実施された『新安保法制』と『日米新ガイドライン』によって、沖縄-日本全土が朝鮮有事と対中国封じ込めの最前線出撃基地になろうとしています。

巨大な辺野古新基地建設と、南西諸島へのあらたな二OOO人の陸自配備は、そのことをはっきりと示しています。


(一)巨大な辺野古新基地の建設を阻止しよう!


(1)あらたな巨大な『最前線基地』の建設

安倍政権は、名護市辺野古の米軍キャンプ・シュワブ沖に、普天間基地に替わるあらたな巨大な米軍の海兵隊基地をつくろうとしています。新基地の面積は普天間の約5倍、滑走路は二本(一八OOm×2)に、そして、強襲揚陸艦のための岸壁(約二七Om)の建設、弾薬庫の兵たん施設も建設されます。

辺野古新基地は、普天間どころか空・海の出撃と兵たん機能をあわせもつ、巨大な最前線出撃基地になります。新基地の耐用年数は約二OO年で、半永久的な基地となります。また、辺野古新基地は本島北部の米軍キャンプや訓練場と連動した、一大軍事拠点の中心になります。辺野古は普天間の移転などではけっしてありません。新たな軍事空港と軍港の巨大基地建設なのです。


(2)オスプレイと強襲揚陸艦の出撃基地

プロペラの位置を動かして、垂直離着陸や高速で水平飛行ができるオスプレイは、これまでの米軍輸送ヘリの能力と比べると、時速は五二Okmで二倍、航続距離は半径三九OOkm(朝鮮半島から台湾まで)で五倍、輸送人数は二四人で二倍。積める貨物量も九tで四倍というすごさです。強襲と即応にすぐれ、より遠くまで、どこへでも、より早く、より大量に、戦闘員と兵器を運ぶ最新鋭の軍用機です。普天間基地に二四機が配備されています。

そして、新基地には、軍港機能をもつ約二七Omの大きな岸壁がつくられます。戦闘地に強行上陸する強襲揚陸艦(全長二五七m・四万トン)が接岸する軍港となります。新基地に強襲揚陸艦がつねに接岸できれば、より効率のよい海と空の一体的な運用ができる出撃基地になります。


(3)『和解』と工事中断・オイルフェンス撤去の『悪どい狙い』

県知事の埋め立て承認取り消しと、国による代執行をめぐる訴訟は、裁判所の「和解案」によって、建設工事は一時中断され、オイルフェンスも撤去されました。これは、六月県議選と七月国政選挙を有利にするために、辺野古新基地の建設を焦点化させないためです。安倍政権は、国に有利な「代執行訴訟」への一本化を狙い、訴訟と埋めたてをより早くすすめようとしています。

安倍政権の卑劣で暴力的な新基地建設の強行は、「本土の二%の面積に、七O%の米軍基地がある」「基地の中に沖縄がある」という、戦後の沖縄への差別的現実をさらに強め、沖縄県民を虫けら扱いする『新たな沖縄差別』として、沖縄県民に襲いかかっています。


(4)「危険がなくなる『唯一の解決策』」という大ウソ

安倍政権は、危険な普天間基地を辺野古へ移転することが、危険がなくなる『唯一の解決策』だと大ウソをついています。仮に移転したとしても、今度は名護・辺野古が危険になるのです。オスプレイの墜落事故は世界でつづいています。

ほんとうの唯一の解決策は、戦犯天皇ヒロヒトが沖縄丸ごとを米国に売り渡し、米軍が銃剣とブルト-ザで沖縄県民の土地と家屋をうばって建設した普天間基地(米軍基地)をただちに撤去して、沖縄県民にもとどおりにして返すことです。これ以外の解決策はありえません。


(二)自衛隊による南西諸島の最前線基地強化を許すな!


(1)那覇基地のF15戦闘機が一OO機体制に

この三月、那覇基地の航空自衛隊に、あらたにF15戦闘機が五O機も追加配備されて、一OO機体制に大増強されました。

F15戦闘機は行動半径1900kmで、朝鮮半島から台湾までをカバできます。この一OO機体制の大増強は、朝鮮半島有事と対中国への軍事シフトであり、東シナ海の制空権を全面的に押さえるためのものです。

さらに、那覇基地には、海自のP3対潜哨戒機が二O機、空自のE2C早期警戒機がすでに配備され、東シナ海の軍艦や潜水艦、戦闘機や爆撃機を警戒監視しています。「切れ目のない」「平時から有事まで」の、日米共同作戦をになう「新日米ガイドライン」と「新安保体制」の発動にほかなりません。


(2)南西諸島へ二OOO人の陸自配備と軍事要塞化

また、約一二OOkmもある南西諸島の島々には、陸上自衛隊があらたに配備されはじめました。昨年、台湾に一番近い「与那国島」に沿岸監視部隊の一五O人が、そして、この数年内に、「石垣島」に六OO人、「宮古島」に八OO人、「奄美大島」に五五O人が配備されます。合計約二OOO人もの大部隊は、本島の二一OO人とあわせて、約四OOO人が南西諸島に配備されることになります。

これらの部隊は、初動対応する警備部隊や、射程の長い地対空・地対艦ミサイル部隊です。ミサイル部隊は、宮古島、石垣島、奄美大島に置かれ、指揮統制する高射特科群の二OO人は、宮古島に配備されます。

この南西諸島の軍事要塞化と大軍拡は、中国の艦船や軍用機が、東シナ海から自由に出入りできないように、軍事力で封じこめるためのものです。


(三)沖縄県民の『自己決定権』を支持し、「オ-ル沖縄」に学び、連帯して闘おう!

県民の総意は、すでに「辺野古新基地の建設反対」と出ています。名護市長選、県

知事選、衆議院選挙の圧勝が、それをしめしています。

沖縄県民の『自己決定権』を断固支持して、「オール沖縄」のたたかいに学び、辺野

古新基地建設阻止」・安倍政権打倒の追撃戦を、本土-沖縄をつらぬいてたたか

いぬこう。これからこそがたたかいの正念場です。

問われているのは、本土での沖縄県民に連帯するたたかいです。歴史的な沖縄差

別への激しい怒りと悔しさ、深い悲しみから学び、向かい合って、心から連帯してた

たかおう。五・一五沖縄現地行動に起つ青年部を先頭に全国でたたかおう!

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