第24回全国大会が成功!

(2015年04月14日)

 

4月、寝屋川市議選に総決起しよう!
5・23狭山全国統一行動に立ち上がろう
    3月28日~29日、大阪・荒本人権文化センタ 寝屋川市議選勝利!安倍政権打倒!団結ガンバロー ーにおいて部落解放同盟全国連合会は第24回全国大会を成功させました。今大会はメインスローガンに「改憲・侵略へと突き進む安倍政権と対決する全国連運動の大前進をかちとろう!」をかかげてかちとられました。
    解放歌の斉唱・荊冠旗の入場のもと山口秀雄・大会運営委員長(茨城)が開会を宣言しました。主催者あいさつにたった瀬川博委員長は「1981年の本部派による荒本支部にたいする処分から、私たちは本部派や行政、権力の攻撃に昼夜をとわず、一丸となってたたかってきました。そして、山口、茨城、全国から応援に駆けつけてきてくれました。狭山闘争をたたかい、三里塚、沖縄と連帯してきました。安倍政権のもと攻撃はもっと厳しくなりますが、たたかわなければ差別は拡大します。団結してたたかいましょう」と訴えました。
    4月統一地方選挙をたたかう三浦たけお守口市議、戸田ひさよし門真市議、住宅闘争を支援する家正治さん、8・6ヒロシマ集会実行委員会の森島吉美さん、国鉄西日本動力車労働組合から来賓あいさつと、三 瀬川委員長 里塚反対同盟、和田たかお高槻市議などのメッセージが紹介されました。
「新たな挑戦」の3年間を総括
    議案にはいり、「活動報告」の提案は北浦裕樹久中執がはじめておこないました。北浦中執は、「新たな挑戦」の3年目のたたかいをふりかえり、狭山闘争での波状的要請行動、街宣から、新たに幅広い陣形での上映会運動がはじまったこと、住宅闘争における西宮、奈良での大衆的決起、そのなかで西之阪支部婦人部の結成がかちとらたこと、青年部のたたかいなど、この1年の大きな成果を明らかにしました。そして、北浦中執は最後に「4月寝屋川市議選に勝利し、きむら秀幸を議員にしよう!」と訴えました。
    「運動方針の基調」を中田潔書記長が提案しました。中田書記長は今大会の意義として「部落解放運動全体の再生へのはっきりとした道筋をつくること。安倍政 住宅闘争の新たな展開を報告する奈良のきょうだい 権と対決する姿勢を確立することです」とかたりました(要旨は下記)
奈良・住宅闘争で新たな段階へ
    休憩をはさんで、狭山再審闘争、住宅闘争、寝屋川市議選の3つの特別報告がありました。狭山闘争では小森勝重中執が波状的要請行動はじめ証拠開示のたたかいの継続を訴えました。住宅闘争では、とくに奈良市の改良住宅への応能応益制家賃の導入を狙った条例改正をおしかえし、「継続審議」に追い込んだことが報告されました。
選挙勝利へ!
    寝屋川市議選では、立候補を予定しているきむら(木邨)秀幸中執と寝屋川支部が勝利への決意をかたりました。このあと、ジャーナリストの斎藤貴男さんから「改憲攻撃とのたたかい」について特別講演を受けました。
    楠木事務局長のカンパアピール、役員人事案の提案、中央統制委員会の報告、青年部が沖縄闘争のアピール、婦人部から9月長野での婦人部大会への結集の訴えのあと、1日目のまとめで村上久久義副委員長が「厳しい時代だからこそ解放運動に意義がある。まずはきむら必勝へ一丸となってたたかおう」とかたりました。
    二日目には、狭山闘争を軸とした第1、生活要求闘争を軸とした第2、組織建設を軸とした第3に分かれて分散会が行われ、活発な討論・意見交換がおこなわれました。その後、全体集会をおこない全議案が一括採択され、圧倒的多数の賛成で可決しました。
松岡美成(寝屋川)を除名する
    中央統制委員会は、寝屋川支部の組織活動を混乱させ、寝屋川選挙に妨害をくりかえしている松岡美成にたいして「除名」とする決定をくだしました。この決定は大会に議案としてはかられました。
    大会での採決にもとづき、全国連は松岡美成を除名しました。
2015年度運動方針の基調(要旨)
◆中田潔書記長
    今大会の意義は、部落解放運動全体の再生への道筋をはっきりとさせることです。安倍反動政権と対決する姿勢を確立することです。
運動方針を提案する中田書記長     差別について国の責任を明記した「同対審答申」から50年です。この答申で、国の取り組みが始まり、生活、権利をまもる基盤にもなってきました。しかし、50年の節目の今、状況は大きく変えられています。解放教育が消され、部落問題が人権問題にすり替えられ、奨学金もなくなる。仕事がない、高い家賃、追い出し……。
    何故こうなったのか? 政府の解放運動つぶしの攻撃によります。自衛隊を「我が軍」という安倍政権の戦争政治が根本にあります。戦争のときは、弱い人の権利が奪われます。差別があるのに、声もあげられない、運動が起こらないよう押さえつけて、戦争をしようとするのです。
    部落解放運動をなくしてはなりません。引き継いでいきましょう。戦争政治と対決していきましょう。原発再稼働反対、集団的自衛権の行使に反対、改憲反対、しっかりと表明しましょう。
    寝屋川市議選に勝利しましょう。住宅闘争もひきつづきたたかい抜きましょう。かつて経験したことのないような時代の中、こういう時代だからこそ全国連が頑張り抜きましょう。
大会2日め 分散会の報告
●第1分散会 狭山闘争を軸にして
    狭山闘争を軸として第一分散会はおこなわれました。 提案する井橋中執(右)と助言者の村上副委員長(中)小森中執(左)(第1分散会)
    はじめに井橋中執より、「証拠リスト開示があったのは、全国連が切り開いた地平として一歩前進。3月の三者協議で現場当時の航空写真の一部が開示された。しかし、石川さんの筆跡など重要な証拠は隠されたまま。裁判所の事実調べが決定的! 東京高裁に対して強く迫っていかなければならない。4月きむら選挙-5月要請行動-5・23統一行動と、新たな挑戦のとりくみとして、支部の中で狭山担い手の育成が求められている!」との訴えがありました。
    また井橋中執は、茨城においての映画「みえない手錠をはずすまで」上映に向けての教訓を話されました。「狭山を市民にどう広めるかという課題の中で、『障がい者』運動の仲間と連携して実行委員会をつくり、労組や教会などへ呼びかけていった。『同和団体』という差別的な壁もあったが、音楽関係者が演奏会を催すようになったり、行政関係も協力を呼びかけ公民館等にチラシを置かせてもらったりと、人を通じて話が広まり、企画には延べ400名近くの参加者があった。われわれが真剣にとりくんでいる姿勢が、必ず伝わると実感した。10月にも集会をめざす。」と、裾野の広がりとその手ごたえを話されました。
    このあと、幅広いテーマで討論をおこないました。長野県連の小林あや子さんは「5月1日婦人部を中心とした要請行動では、証拠を出させ、証拠調べを強く求めたい。また長野青年部による狭山はがきは着実に枚数を増やしている。思いをつづるメッセージのスペースをもっと広くしてほしい。」。 また兵庫の寺下さんは「市民の会神戸で狭山街宣や定例会、現地調査をとりくんできた。フェイスブックで上映会運動も展開し、新しい層にも浸透している」と、狭山闘争の着実な前進を報告されました。また各地から「石川さんの声をききたい」「事実調べを求める運動を」と再審無罪を求める訴えがつづきました。
    また広島婦人部の金平さんは、「8・6で福島町解放区をめざす。福島地区住民が主体的に参加できる8・6にしたい。8・6ヒロシマへ結集を!」と呼びかけると、茨城の片岡副委員長は「原発は無駄な産業。暴れたら手がつけられない」と反原発の思いを発しました。
    また長野から住民の生活に照らしあわせた「解放ボランティア」活動や、天神町、野崎での住宅や住民自治を守るたたかいの報告も出されるなど、14本の広範な議論を重ねました。
    まとめとして、狭山の波状的要請行動や上映会、また署名・はがきなど、多岐にわたる行動を展開することで、新たな層にも再審の声が広がることを確認した分散会でした。また、各地から集まり、元気になれる大会にしていこうとも確認し、分散会をしめました。
●第2分散会 生活要求を軸にして
    第2分散会では要求闘争を軸に、延べ20人の発言で活発な討論、報告が行われました。
    まずはじめに討論の方向性として、大橋中執から奈良市の改良住宅への応能応益家賃適用策動との 住宅闘争や学童保育などで多彩な論議がおこなわれた(第2分散会) たたかいが、全国連のあらたな挑戦として大きな前進を勝ちとったことが報告されました。
    奈良・仲川市長は改良住宅を来年度から応能応益家賃を適用しようと、この3月条例改正に踏み切ろうとしました。これに対して奈良の西之阪・古市をはじめとする改良住宅を抱える市内5地区の17自治会が団結し、議会への請願、傍聴闘争をたたかう中で議会を動かし、市の条例案を継続審議に追い込みました。より多くの人々と結びつき、その結びつきを力に変えたこのたたかいから、「あらたな挑戦」を学び尽くそうと言うことです。
    山口・陶からは、学童保育を地区隣保館から学校近くの他地区へ移転させようという動きにたいして、陶の解放運動の歴史を学びながら、5自治会中4自治会の移転反対の意見をまとめ移転阻止を勝ちとった報告が行われた。
    そのほか長野からは労働アンケートを開始し、仕事保障の取り組みをはじめたとの報告、広島では住宅の承継問題で行政交渉を行い勝利したこと、茨城では新築住宅貸付資金の返済問題での県行政との交渉などが報告された。
    西宮・芦原では、住宅明け渡しの攻撃が続いていたが、とりあえずあらたな住まいを確保しながら、なんとしても住宅奪還のたたかいを作り出したいとの思いから定期的に住民との交流会を取り組んでいること、7月5日には西宮で住宅闘争の決起集会を持つことなどが報告された。
    福岡・天神町からは、住宅12戸の建て替えを巡る住民の賛成、反対の意見対立を、粘り強い論議の末、全員が建て替えにまとまった経過が報告された。住まいが権利であるとの意識こそ大事との指摘があった。
    最後に中田書記長からまとめとして、あらたな挑戦とは部落の現状をしっかりとふまえて、現実にどんな要求があるかをつかむ、そしてそれはどんな闘いでなくてはならないか、みんなが納得して団結できる「理屈」はなにか、全国連の運動のあり方を足もとから今までのあり様を見直す作業。それぞれの部落で具体的な課題に踏み込んでたたかおうと提起された。
●第3分散会 組織建設を軸にして
    第3分散会の報告。
    司会を北浦中執、討論の柱を小林青年部長、助言を楠木 組織建設をめぐりいろいろな意見が出される(第3分散会) 事務局長で『組織建設』の議題で行われました。小林青年部長からの討論の投げかけで始まりました。
    まず、寝屋川から「娘の子供(孫)がガリバー(子供会的なところ)で見てもらっているんだけれど、団地の攻撃と一対で、ガリバーも廃止すると行政が言ってきた。娘はそれに対して独自にアンケートとったりして、反対運動をやっている。決まった事だから仕方ないとあきらめるんではなく、それをひっくり返す事も出来るという立場でやりだしている。住民がきむら選挙と一体となって、自分たちが主人公としてものを言っていくそれが新たな挑戦であり、組織建設に繋がると信じてやっている」との新たなたたかいが報告されました。
    広島から8・6闘争、奈良の青年からは青年部大会がアピールされました。
    野崎の青年は「関西の青年有志に呼びかけて狭山街宣を不定期ではあるがやっている。色々試行錯誤しながら、これからもやっていきます。5・23統一行動として、全国の皆さんも青年を軸に街宣しませんか?本部には統一街宣のリーフとビラを是非お願いしたい」と狭山闘争への決起を訴えました。
    また、茨城の青年からは「関東では、若い層、自分が部落民だと知らないのも多く居る。まずそこを、自覚させるところからしか始まらない。沖縄に関して辺野古は気になる。沖縄の人たちが守りたい自然を直に自分たちで感じ、一緒に守っていくと言う意味でも沖縄現地闘争は必要」と沖縄闘争がかたられました。
    荒本からは、「自分は奈良の青年部とかとずっと交流してきた。祭りには応援にいったり普段から、兄弟、家族的な付き合いをしてきた。もっと兄弟、家族的な仲間としての付き合いを拡げていくというところも大事にしたら良いと思う」との意見もでました。
    まとめとして、 小林青年部長から「もっと普段からの繋がりをという事は、全くその通りだと思う。青年部としても、各地域地元に入ってこういうことを青年部にお願いしたいという事があれば、是非色々意見を頂けたらと思う」。楠木事務局長から「今まで運動を軸としながら、全く新しい所を考えてやっていく必要がある。分散、孤立化しても闘っていける運動、繋がり続けていく運動、そこにこだわっていく解放運動創りをしていかなければならない。それが出来るのは全国連だけだと確信している。」と語りました。 活発な意見交換が行われ、大変意義のある分散会になりました。

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