東京高検が証拠リストを開示

(2015年02月12日)

  1・26青年部を中心に要請行動 2015年狭山のたたかいを切り開くー要請行動報告
    1月26日、全国連青年部を主力として狭山要請行動に立ち上がりました。
    22日に『証拠リ 全国の青年が東京高裁にシュプレヒコール(1月26日) スト』が開示されたと、NHKニュースで報道された直後の要請行動でした。東京高検が、拒否してきた『証拠リスト』を開示させたことは狭山再審にとって大きな成果です。埼玉新聞の報道では、「東京高検以外に証拠が存在する可能性」「捜査書類なども含めた全証拠リストの開示も必要」と徹底した証拠開示が必要とされています。
    東京高検に対する要請では、「証拠開示によって、多くの再審が開始されている」と、開示されたリストにある証拠の全面的な開示を要求。「不見当」とされた証拠についても、証拠隠しをやめて開示をおこなうことを求めていきました。全国連青年部の要請文をはじめ、参加した青年全員の要請がおこなわれました。
    午後からの東京高裁に対する要請行動では、訟廷管理官から「主任書記官の言葉として、個々の要請について、担当部から答えることはしません。裁判長から要 東京新聞2015年1月25日 請内容について問われれば、答えるという形になります。」と回答が寄せられました。 この回答は訟廷管理官に対して、「要請の内容が河合裁判長に正確に伝わっているのか」という宿題に対する回答です。 全国連青年部からは、要請文と要請ハガキを提出して証拠開示を求め、事実調べをおこなうよう要請しました(狭山闘争ニュース参照)
解説 再審開始へ大きな前進 しかし核心は隠されたすべての証拠の開示
44点をまず開示せよ

    第21回の三者協議が1月23日開かれました。これにあわせて東京高検は、この間焦点になっていた「証拠リスト」を22日に開示しました。
    この「証拠リスト」は、東京高検が保管する全ての物的証拠279点のリストで、そのうちには高検が存在を明らかにしていなかった44点の未開示証拠が含まれている、この中には石川さんが書いたと思われるハガキもあるとのことです。
    弁護団はこの未開示証拠44点の開示勧告を申し立てることを高裁に伝えたとのことです。また今後、手ぬぐいについての新証拠と補充書、自白についての新証拠と補充書、取り調べ録音テープと浜田鑑定、脇中鑑定をふまえた補充書を提出するとし、次回三者協議は3月下旬に開かれることになりました。
    東京高検の「証拠リスト」開示は、再審開始に向けた大きな前進です。石川さんを犯人にでっち上げたそのからくりを暴き、無実を明らかにしていくうえで、証拠リストの開示はさけて通れません。
不見当という居直りを許すな
    しかし、果たしてこれですべての証拠が明らかになったといえるのかというと大いに疑問です。袴田事件の再審では、再審開始の決定後、検察はそれまでないと言っていた写真ネガが警察署にあったと言って出してきました。推して知るべし、狭山再審でも証拠開示が始まって以降、多くの重要証拠が「不見当」として未だ開示されていません。狭山警察や地検や浦和地裁などの地元関係先に捜査書類などが埋もれている可能性は大いにあります。
    東京高検が保管する証拠とともにあらゆる証拠が開示される必要があります。特に当時の埼玉県警、狭山警察署が行った部落への見込み捜査(差別的襲撃ともいえる)の証拠は必ずあるはずです。この事実が石川さんを犯人に陥れる端緒となったことは明らかです。
    捜査資料も含むすべての証拠を開示させること、それとともにインクの成分分析をはじめとした事実調べを開始させること、こうしたたたかいが必要です。さらなる要請行動、ハガキ、一言メッセージで全国からの声を掘り起こし、再審の門をこじ開けましょう。
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