医療・介護など社会保障の改悪許すな!

(2015年01月13日)

     今年4月からスタートする介護保険の新制度は、多くの高齢者にとって負担増とサービスの利用が厳しくなるとんでもない改悪です。今月からシリーズで、この攻撃といかにたたかうかを考えます。

    東大阪市で昨年6月に70才の誕生日をむかえたAさんは、国民健康保険に加入しており、非課税で負担軽減され、窓口負担は0円。月2回きちんと受診していました。
     ところが70才になり、1回の受診で3,700円の医療費を請求され、とまどい、受診回数を減らし、長期間の薬をもらうようになりました。受診回数を減らしたことで、あらたな病状も出て緊急入院を余儀なくされました。
    生活していくためには、わずかであっても医療費にまわせない現実です。さらに無保険や国保の資格証の実態は、申請や手続きから無縁の生活実態を示しています。
    役所から届いた封書は、開封されないまま放置され、後になって途方にくれる状態。部落解放運動は、申請主義による排除から、権利要求として社会保障全般にかかわる手続きなどを役所や関係機関におこなってきました。
    総選挙の結果、安倍自公政権は、衆議院で3分の2以上の議席を獲得しました。「社会保障と税の一体改革」を断行し、『「自助」「自立」を第一に「共助」「公助」を組み合わせた社会保障制度』の実行政権です。
    団塊の世代が75歳以上になる2025年、超少子高齢社会に対応するとして、医療・介護・年金など社会保障費抑制政策にのめりこんでいます。2012年、自公民三党合意で社会保障制度改革推進法と消費税増税を成立させ、2013年には、「改革」のスケジュールを定めた社会保障プログラム法の成立。2014年5月には、健康・医療戦略推進法、6月には、これらを具体的にすすめるために「地域における医療及び介護の総合的な確保を推進するための関係法律の整備等に関する法律」(以下、医療・介護総合確保推進法と略する。)を制定しました。
    社会保障制度の削減策を10年かけて、次々とうちだし、国から都道府県へ、「協会けん ぽ」のような外郭団体へとの流れをつくりだします。それは、公的責任を投げだし、さらなる自己責任化へと転嫁していく過程でもあります。
    医療費削減のため、病院を再編し、患者の負担を増大させるとともに「要支援」の高齢者を介護保険からばっさり切り捨てて、市町村に受け皿づくりを求めています。その上で、「新成長戦略」の柱として医療の産業化を位置づけ、医療が金儲けの道具になり、病院や介護施設を投資対象にすることまで検討しています。
    すでに昨年4月から、70歳~74歳の窓口2割負担がはじまっています。そのうえ、70歳以上の高額療養費制度における外来特例の廃止や後期高齢者保険料の軽減特例の廃止も検討されています。わたしたちが、医療や介護要求を掘り起こし、これまで以上にむらと向き合い、申請手続きなどのきめ細やかな対応が求められます。
基本的人権・生存権の切り捨てを許さない
   
「社会保障と税の一 体改革」は、「医療や介護をうけたければ、増税に甘んじろ」と、不公平感の大きい消費税の増税を強行しました。これまでの消費税の増税は、法人税減税の穴埋めで社会保障費に使われたのは、わずか1%の実績だといわれています。
    昨年の8%への引き上げによって、税収で5兆円の増加です。10%分にあたる5千億円程度しか使っていません。消費税の増税は、社会保障の充実のためではないのです。大企業が儲かれば、労働者に「金が回る」というのも全くのデタラメです。健康破壊は、生活苦の大きなな要因です。必要な医療や介護の切り捨ては、私たちの生活苦に拍車をかけるのです(つづく)。
▲このページのトップにもどる