狭山の日常活動としての紙芝居上演

(2014年11月18日)

  荒本支部が村内でとりくむ
【荒本支部】狭山事件は、事件発生から51年、 地域にある「ディサービスせいきょう」を訪問して上演 寺尾差別判決から40カ年をむかえました。荒本支部は10・26狭山中央闘争に向かって、石川さんの無実を訴えること、再審闘争への立ち上がりをめざして狭山の日常活動に挑戦しました。
    今年の全国連婦人部大会で紹介した、「紙芝居」を改良した15分程度の内容です。「インクの成分分析の必要性」(①)。「手ぬぐい配布メモの偽造」(②)。「殺害現場」から、血痕反応検査報告書が証拠開示されていない問題を訴えました。
    荒本支部は、これらの証拠の事実調べをおこなわせること、東京高検が隠している証拠を開示させることで、石川さんの無実は明らかになるものと確信しています。
    上演計画は、村内施設をはじめ支部員宅での上演を考えました。狭山中央闘争の呼びかけを優先して上演先を決めていきました。
    支部員さんとの直接のやりとり、演じ手と見る側の交流の場です。「紙芝居を上手に作っているやんか」、「一生懸命やってるから、静かに」「石川さんの家には、手ぬぐいがあってんね」などの声がかかります。知っているつもりの『狭山』の内容を、もう一度学習し石川さんの無実を確信する場にもなります。
    機関紙『闘魂』では、新証拠として提出された浜田鑑定(③)を紹介してどのように石川さんが犯人とされていったのかを2回にわたり訴えました。
    狭山の日常活動という場合、狭山事件から51年が経過し、三者協議によって開示されている「証拠」について宣伝したり、学習することが重要です。狭山学習によって、紙芝居については演じ手を増やすことも可能になると考えています。
<本文中の補足説明>
    ① インク瓶は、3回目の家宅捜索で発見された「被害者の万年筆」のインクの成分との比較、分析が必要です。開示されたインク瓶の色は、ブルーブラックです。被害者は、ライトブルーのインクを殺害された日の午前中まで使っていました。判決では、「ブルーブラックのインクが補充された可能性がないわけではない」と万年筆のインクの違いという重大な疑念を明らかにしていません。

    ② 米屋の手ぬぐいは、死体を後ろ手に結んでいた手ぬぐいです。この配布メモには、一雄さんの親戚にあたる石川仙吉さんへの手ぬぐいを「1」としていたものを「2」と書き加えたあとが読み取れます。

    ③ 取り調べ録音テープは、1963年6月20日から25日までのものです。開示されたものを弁護団が聞き取り文字に(反訳)しています。心理学者の浜田さん、脇中さんの鑑定書が東京高裁に提出されています。
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