10・26狭山集会の基調 小森狭山闘争本部事務局長

(2014年11月18日)

      三者協議による証拠開示は138点ですが、まだ膨大な証拠が隠されています。肝心の重要証拠は隠されたままです。また証拠リストについては検察は頑なに開示を拒否しています。
    弁護団は7月、「6月23日の関報告書」を分析し、開示された録音テープとともに新証拠として裁判所に提出しました。
    再審開始と石川さんの無罪判決を勝ちとるには証拠開示が絶対不可欠です。
    40年前の10月31日、第2審東京高裁寺尾裁判長は無実の石川さんに「無期懲役」の判決を下しました。判決を前にした9月26日、日比谷公園には11万人の人々が差別裁判糾弾、無罪判決を出せと集まりました。差別糾弾の反乱的決起といえるたたかいでした。
    10・31寺尾判決はまさに部落民の怒りの打倒対象なのです。
    90年10月26日、3人の部落青年が東京高裁糾弾の闘いに立ち上がりました。これは、寺尾判決と狭山差別裁判に対する300万部落民の怒りを代表するものです。狭山闘争は差別糾弾闘争として発展してきました。絶えず原点に立ち返ってたたかいましょう。
    今年9月3日、安倍改造内閣が発足しました。この改造内閣は、差別発言を繰り返す麻生を副首相として留任させ、「在特会」と関係を持つ議員を大臣に据えた差別政権です。ヘイトスピーチや「軍隊慰安婦」問題での開き直りを許さず、反動政府とたたかう世界の人々と連帯して差別攻撃と闘いましょう。
    3月27日、静岡地裁は袴田事件の再審開始を決定しました。24回の三者協議を通じて600点の証拠開示をさせ、証拠リストを含む多くの開示勧告を行いました。これが当然のあり方です。狭山再審における検察の証拠隠しは全く許せません。
    現在、徹底した証拠開示が焦点化しています。高裁・河合裁判長は証拠開示勧告、命令を今すぐ出すべきです。検察の証拠リスト開示を拒否する姿勢を容認することは許されません。
    私たちは昨年から波状的要請行動をたたかってきました。それは全国連の組織と差別糾弾の闘いを飛躍させてきました。
    差別政権、検察、裁判所をおいつめ、狭山闘争の歴史的勝利のために、地域での署名や要請ハガキ、一言メッセージや23デーの取り組みなどの創意工夫した活動を積み重ね、波状的要請行動をたたかいましょう。
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