第23回全国大会 解放運動の再生かけた新たな挑戦の実践へ!

(2014年05月25日)

  万年筆のインクの科学鑑定を! 要請ハガキ運動をとりくもう
狭山再審勝利へのアピール

▼小森勝重・狭山闘争本部事務局長
    3月27日、袴田事件の再審開始が決定され、 小森勝重・狭山闘争本部事務局長 袴田さんが釈放されました。狭山事件と似ている事件です。袴田さんは一家4人の殺害事件の犯人とされて逮捕されました。証拠とされた「犯人の衣類」が捜査当局のねつ造であったことが明らかになりました。しかも、その証拠のDNA鑑定で、袴田さんとは違っていました。
    布川事件、足利事件でも再審、無罪がつづいています。厚生労働省の村木事件でも証拠の改ざんが明らかとなり無罪となりました。
    カギを握るのは証拠の開示です。狭山事件でも、万年筆のインクの鑑定が重要です。石川さん宅にしかけられた万年筆のインク、手紙のインク、郵便局のインク、これらの鑑定をすれば無実ははっきりとします。今年も、波状的なたたかいをお願いします。検察・高裁へのはがき運動を再び広げていきましょう。

選挙戦必勝の決意
▼木邨秀幸中執 (寝屋川支部) 木邨秀幸中執
    来年の選挙へ、あと1年。必勝に向けて全力でたたかいます。村の「ボス支配」のもとでつくられた「街づくり」では、600戸が住んでいる団地の建て替えで、400戸しかつくらず200戸を外に追い出す計画です。これに対し、アンケートで住民が主人公の取 中田書記長の基調提案を聴く代議員と傍聴者 り組みをすすめています。村のボス支配を打ちやぶる住民の代表としてたたかっていきます。
第6回青年部大会へ
▼小林拓也青年部長
    8月30日~31日、広島で青年部大会を開催します。この20年の歳月のなかで 小林拓哉青年部長 、全体の高齢化と、青年の運動ばなれの現状があります。これを放置するわけにはいきません。今大会で組織化を真剣に論議し、青年部を発展させていきたい。5月沖縄闘争から5・23狭山闘争、8・6ヒロシマをたたかい青年部大会につなげていきます。
婦人部からのアピール
▼北浦寿恵子 婦人部長
    奈良・西之阪で婦人部大会を9月6日~7日に開催します。参加をお願いします。
▼大橋利香さん(西之阪支部)
    みなさんに、是非、西之阪を見てほしい。荒本の仲間に作ってもらった「住宅追い出し阻止」の大 婦人部大会への結集を訴える北浦婦人部長 立て看板が今も残っています。西之阪の住宅、「差別のカベ(隣地区との境界の長いブロック塀)」を見てください。いろんな思いを婦人部大会で出し合いましょう。
第1分散会(狭山・糾弾闘争を軸に)
再審実現へ真剣な討論

    第1分散会は狭山を基軸にした糾弾闘争をテーマとして、井橋中執を基調提案者、村上副委員長、小森中執を助言者に分散会をおこないました。
    討論の柱で井橋中執が、袴田事件の再審決定についてふれて狭山でも証拠開示が重要であること、さらに波状的要請行動の重要性、要請ハガキのとりくみ、新たな挑戦のもとでの青年層の組織化の重要性を提案しました。
    討論では、まず、青年部から「要請行動では青年らしい要請ができた。狭山の大学習運動が基礎的なたたかいとして重要である」とのうったえがありました。寝屋川からは、石川さんの映画上映会をおこない、新たな参加者があったことが報告されました。茨城、兵庫からは、狭山現地調査が重要であるとの提案がありました。
    さらに、参加者から、「袴田さんの事件をみても、国家権力の石川一雄さんへの扱いがよりいっそう差別に感じる」」との怒りの声。また、「要請行動を続けているが再審が勝ち取れていないのが悔しい。もっと大胆な取り組みが必要だ」「現地調査に検事も来いという運動をやろう」「本部派の後退のなかでも、狭山を戦い続けている良心的な人がいる。そういう人たちの参加を勝ちとっていきたい」など、様々な声があがりました。
    4月25日に要請行動を準備している婦人部からは、「袴田事件の再審は大きな武器になる。今度の婦人の要請行動にいかしたい」と決意があきらかにされました。
    これを受けて、助言者からそれぞれに「波状的要請行動のなかで、一言メッセージを集める取り組みがあったが、運動の掘り起こしに効果がある」「狭山の証拠開示の問題では、今日とくに重要なのは科学的で確実な証拠だ。その意味で、このインクビンの事実調べの問題は決定的に重要である。インクビンの科学鑑定を強く求めていこう」と訴え、分散会をまとめました。
第2分散会(生活要求闘争を軸に)
住宅、街づくりで論議

    第2分散会では、いま行政との攻防のさなかにある奈良・西宮の住宅明け渡しとの闘いを通して、要求闘争を軸とした「新たな挑戦」をどう切り開いていくか、各地の闘いや現状を出し合いながらこの1年の課題を明確にしていくねらいのもとに開かれました。
    討論では、西宮のきょうだいから、日常的な住宅明け渡しの圧力に屈せず、行政や議会への働きかけを続けながら、何としても明け渡しを阻止するために闘いが行われていること、どこまでも芦原支部としてたたかい続ける決意が述べられました。奈良からは住宅明け渡し攻撃と闘う中で新たな住民の結集をかちとり、奈良・仲川市長と対決する住民や労働組合の取り組みや議会闘争の取り組みが報告されました。
    また、各地からも住宅の老朽化や建て替え問題、行政と一部の住民によるまちづくり計画を住民の手に取り戻す取り組み、植木団地の廃止や地域の拠点施設の廃止攻撃などの現状も報告されるとともに、奈良・西宮への500万カンパのとりくみを自らの課題として大きく広げていこうとの訴えがありました。
    こうした報告から、西日本の各地の同和住宅はその建設から40~50年が経ち、多くは建物自体の老朽化を迎え、建て替えが大きな課題になりつつあること、また住民の高齢化も進むなかで、どんな住宅とどんな周辺環境が必要か、住民自身によるまちづくりが大きな課題になりつつあることが読み取れます。住宅とそこに住む住民の生活全 「組織建設・青年の組織化」で分散会を開催 般に関わること、また住宅に限らず地域の生活課題に関わることは凝縮された要求闘争に向き合うことと同じことです。これとの格闘の中で「全国連の新たな挑戦」がはじまることも明らかです。
    全国での新たな挑戦は、奈良・西宮の必死のたたかいを全国の力で支え、500万カンパを広げていくこととともに、各地の大衆に依拠した、大衆自身の立ち上がり作り出すために格闘する、その実践の年とすることを確認し合いました。
第3分散会(組織建設を軸に)
青年の組織化をめぐり

    第3分散会は組織建設、中でも青年の組織化を軸に小林拓也青年部部長の提起をもとに、副部長の金平玲さんの司会進行で論議されました。
    青年の組織化の報告では、長野の『日の丸・君が代』反対闘争いらいの学習会のつみあげの報告や、広島での「定期的に週1回青年部で集まるようにしている。青年部を拡大していきたい」という発言がありました。
    一方で奈良の大橋ひかりさんからは、「奈良の全青の時に奈良青年部を作ると一時期は盛り上がって集まれていたし、私自身も住宅が強制執行にあいながら、住む家を奪われながら一生懸命頑張ってきた。だけども今はその時集まれていたメンバーも中々集まらない。どうやって集まれる機会をつくっていいかわからない」という今現在の率直な発言がありました。
    どうしたらいいのかわからない……。この姿こそが多くの全国連に集う青年の率直な姿です。分散会では、「青年がムラに居続けることに不安を感じていることは何か」「仕事に押しつぶされていないか、結婚や恋愛に不安を感じていないか」「どれだけ日頃、運動や運動と無関係なところでどれだけムラの人達と関わり、信頼関係を築けているのか」など話が弾みました。 かつては、「ムラに住んでさえいればなんとかなる」……そういう地域ぐるみの支えあいが、温かさが部落にはありました。今もそう感じる部分はあります。しかし、「特措法も切れ生活が苦しくなっていて余裕もない。そういう現実をどう乗り越えていくか。どうかつてのムラを取り戻していくのか」、そういう原点を考えあう内容の濃い分散会となりました。

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