狭山第三次再審闘争に勝利しよう 全国連第23回全国大会議案草案

(2014年04月01日)

  1 第3次再審に決着をつける年
    昨年は、狭山事件で石川一雄さんが不当逮捕されてから50ヵ年という節目の年でした。 私たちは国家権力による部落への暴力的な差別襲撃に対する怒りと、石川さんを先頭とする50年間の不屈のたたかいによって部落解放運動の 手ぬぐい配布一覧表は捜査段階で書き換えられていた 戦闘的な発展を切りひらいてきた狭山闘争の重大さをあらためて確認し、第3次再審闘争に勝利することを誓いました。
    同時に、部落解放運動の現状を率直に見すえ、村の団結の復活と解放運動の「新たな挑戦」のなかに狭山闘争を位置づけ、解放運動そのものをよみがえらせていくとりくみと一体で狭山闘争をたたかっていこくことを確認しました。 狭山第3次再審闘争は、いま最大の正念場を迎えています。反動的差別的な棄却攻撃を許さず、東京高裁・河合裁判長に何としても事実調べ・再審開始を決定させなければなりません。
2 検察はすべての証拠を開示せよ
    三者協議をめぐる攻防の中で、検察から130点をこえる証拠を開示させてきました。この中には、逮捕当日に石川さんが書かされた上申書、郵便局や級友のインクビン、手拭いの配布メモなど、重要な証拠が含まれていました。 その一方で、殺害現場とされる雑木林での血痕検査報告書や死体のカラー写真など、開示勧告を受けた重要証拠をはじめ、証拠リストなど弁護団が求めている多くの証拠について、検察は「不見当」「開示する必要がない」などとして開示していません。 それどころか、石川さんが犯人だとする鑑定書・意見書さえ出しています。 証拠を隠して居直る検察を徹底追及し、すべての証拠を出させましょう。
3 反動河合裁判長を徹底糾弾しよう
    証拠開示とともに、今年の最重要の攻防は、東京高裁に事実調べをさせることです。
    「事実調べなくして、再審なし」これは再審の鉄則です。この間、私たちが明らかにしてきたように、40年以上にわたって密室の書類審査だけで一切の事実調べが行われない再審事件は狭山事件だけです。この異常な扱いの中に、あくまで差別裁判をおし進めるという国家意志が貫かれているのです。 事実調べを行え! 東京高裁前(2014年3月24日)
    今年の第3次再審闘争の中で、河合裁判長に証拠物や鑑定人、証人、石川さん本人に対する事実調べを絶対にやらせなければなりません。事実調べをかちとれるか否かに、再審闘争の勝利がかかっています。弁護団はこれまで133点の新証拠を提出し、鑑定人尋問などの事実調べを求めています。特に、50年ぶりに開示された手ぬぐい配布メモの数字改ざんやインクビンのインクのエックス線検査についての事実調べをさせることは重要です。これらは言い逃れを許さない科学的証拠であり、直接的に証拠の偽造という権力犯罪を証明するものだからです。
    しかし河合裁判長は、まったくこれらの事実調べをしようとはしていません。これまでの裁判長と比べても反動的です。検察の証拠隠しに対しても、河合裁判長がき然と再勧告や命令を出すべきなのに、それもやろうとはしません。
    マスコミが狭山事件について、かなり報道していますが、一部に、それをもって「今回は何とかなる」という楽観論が出ています。しかし私たちはそのような楽観論はきびしく批判し、事実調べをしないということは、すなわち棄却決定を準備していること以外にはな いことを、はっきりと見すえ警鐘を乱打しなければなりません。
    私たちは、「河合裁判長は真実を明らかにしようとせず、差別的裁判を維持し再審棄却決定を下そうとしている反動裁判官である」と断じ、徹底糾弾していきましょう。
4 狭山でも「新たな挑戦」を
    全国連は、「裁判所と検察への波状的な要請行動」を軸としながら、村と全労働者市民の中での狭山闘争の大衆的な再建をめざしてとりくんできました。このたたかい方を今年も全力ですすめていきましょう。
    村の人たちの声をあつめて、東京高裁や検察庁にたたきつけましょう。署名、要請ハガキ、23デー、ビデオやDVDを使った宣伝など、創意工夫をこらした具体的なとりくみをすすめましょう。
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