全国から「石川さん無実、狭山再審開け」の声を巻き起こせ!

(2014年03月02日)

      狭山再審闘争は、掛け値なしに今年大きな山場を迎えています。
    わたしたちは昨年来、東京高裁、高検への要請行動を波状的、連続的に取り組み、全 「検察は全証拠を開示しろ!」(1月28日、東京高検) 国各地からの、「差別裁判糾弾、狭山再審開始への声よ届け!」とばかりにたたかってきました。
    そして今年、弁護団、高裁、高検による三者協議も大詰めを迎え、裁判所による何らかの判断が行われるのではないかといわれています。
    いまこそ狭山闘争を各地のたたかいに日常化させ、石川さん無実、再審を開けの声を掘り起こし、東京高裁、高検をゆるがす大運動をまきおこそう。
証拠のでっち上げ、改ざんは明白 検察は証拠を全部出せ
    狭山弁護団はこの春にも、証拠開示された取り調べの録音テープについての鑑定書を提出し、そのあと総括的な補充書を提出する予定だといわれています。それは東京高裁の何らかの判断が近づいている事を意味しています。     東京高検はいままでに135点の証拠開示を行いました。しかしそれ以外にも多くの証拠は隠されたままです。問題はいまだに全面証拠開示に応じようとしない検察の態度です。
    弁護団は開示された証拠番号以外の欠番となっている証拠の開示を求めていますが検察はプライバシーを口実に開示しようとはしていません。その中には部落への見込み捜査を裏付ける筆跡資料や、万年筆にかかわる捜査資料があると思われるにもかかわらず未だ開示されていません。
    また、いったいどんな証拠が存在するかを特定すべき「証拠リスト」さえも開示されていません。そのことは「不見当」とされた殺害現場の血液検査報告書などがリストに載っているのかいないのかさえわからない状態におかれているということです。「殺害現場の血液反応検査」は、超重要な証拠であり、常識的にないはずがないものです。確かに事件当時はあったはずの証拠がどうして見当たらないのか、捜査当局や検察の隠蔽工作さえ疑われます。
    万年筆や時計の発見経過の不自然さ、家宅捜査を担当した元警察官の証言、被害者の持ち物とは別物(=証拠のでっち上げ)の可能性、さらに最近明らかになった手ぬぐいの配布メモの数字改ざん問題などから考えれば、検察の証拠「不見当」という回答は、証拠リストと証拠物を全部開示して、検証されなければならないほどの重要な三者協議の課題です。
135点の新証拠 高裁は事実調べを行え
    狭山弁護団は第3次再審で新たに開示された証拠を検討し、昨年までに133点に及ぶ新証拠を提出しています。
    脅迫状の筆跡と、石川さんの逮捕当日の上申書の筆跡の違いは誰が見ても明らかです。また万年筆や時計に関わる数々の新証拠は、被害者の持ち物と発見されたそれとが異なる物である事がはっきりとしました。
    そして「手ぬぐい」は、脅迫状とともに犯人が残したもう一つの慰留品ですが、この配布メモの数字の改ざんが明らかになりました。
    捜査当局による証拠のねつ造と改ざん、それを積極的に支えた裁判所によるこの狭山差別裁判は、一大国家犯罪であり、国家による部落差別の最たるものです。
    東京高裁・河合裁判長は勝手な推測や卑劣な言い逃れでこの差別裁判を追認することは許されません。
    新証拠の一つひとつについて事実調べを行い、再審を開始せよ! なにより石川一雄さんの50年の血叫びを聞け! 第3次再審闘争の最大の山場である今年、なんとしても再審をかちとろう。そのカギは全国各地からわき上がる石川さん無実の声が裁判所と検察を圧倒することです。全力を尽くして再審の門を押し開こう!
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