第16回狭山三者協議が開かれる(1月31日)

(2014年03月02日)

      1月31日、第16回三者協議が開かれました。それに先立つ12月と今年1月、弁護団は万年筆インクに関わる新証拠と「秘密の暴露」とされていた車の駐車に関する新証拠を提出しました。
万年筆とインクについて
    昨年7月の第14回三者協議で開示された、被害者使用のインクびん、級友のインクびん、郵便局のインクびんの3つのインクびんを写真撮影し、被害者使用のインクが他の2つのインク(ブルーブラック)とは異質である事を明らかにしたものです。石川さん宅から発見された万年筆のインクもブルーブラックであり、発見された万年筆が被害者のものではないことを明らかにしました。
    また被害者の日記から、4月27日にインクを補充しており5月1日時点ではインクが7割も残ることが再現実験で明らかとなりました。
    被害者が下校時に万年筆のインクを補充したからライトブルーのインクがブルーブラックに変わったという筋書きは事実を無視したデタラメなこじつけでしかないことが明らかとなりました。
    そもそも発見された万年筆にはほとんどインクが残っていなかったとされているのです。確定判決はまったくつじつまが合いません。
    弁護団は検察側に、この万年筆のインクと被害者が普段使っていたインクの違いについて認めるか、釈明をもためたことに対して、31日の三者協議で検察側は争わないと回答しました。 車の駐車について
    車の駐車問題とは、石川さんの「自白」の中に、脅迫状を届けたとき被害者宅の東隣の家の前に、車が駐車しているのに気づいたと言うもので、これと一致する車を駐車していた言う証言があり、これが「秘密の暴露」にあたるとして有罪の根拠にあげられていました。
    これについて昨年1月、当時の捜査報告書が開示され、脅迫状が届けられた午後7時半頃に、駐車した車があったとの聞き込みは得られていなかったことがわかりました。
    また脅迫状が届けられた5月1日と同じ日に、弁護団は車の走行実験や日没(午後6時27分)確かめ、車の駐車があったのは午後4時半か5時頃と推定され、午後7時半には「自白」のように駐車した車は見えないことが明らかになりました。
    また車を駐車したとする人物の証言や関係者の供述が「自白」にあうよう、当初の供述から遅い時間に移り変わっており、また午後4時半から雨が本降りになってきたことなどから、移り変わったあとの供述は信用出来ないことを指摘しています。
第16回三者協議について
    第16回三者協議に先立って、検察は手ぬぐい関係の捜査資料2点を開示しました。しかしこれは弁護団が求めていたものの一部です。
    弁護団が求めている欠番部分の証拠開示に応じていません。また未開示になっている証拠リストも検察は出そうとしていません。
    検察のかたくなな証拠開示拒否の態度は、証拠改ざんや隠蔽と同質のものであり、ともに弾劾されなければなりません。裁判所は開示勧告を行うべきです。
    次回、第17回三者協議は3月の末と決まりました。
▲このページのトップにもどる