さよなら原発1000人集会に参加して

(2013年11月24日)

  投稿・S(大阪)
    10月6日、伊丹市・いたみホールに1200人もの人々が参加していた。 福島原発事故から2年もたってしまった。福島は、今どうなっているのかを知り、どうしたらよいかを考えたいと思って参加した。同じ思いの人が関西にこんなに大勢いることに驚くとともに力強く感じた。 小出裕章さんの講演は、「福島原発事故は終わっていない、すべて原発の即時廃絶を」ということだった。小出さんは、原子力研究のすべてを通してわかることをていねいに説明された。
    福島原発1~3号機は、2年前に起こった爆発から今日まで、何がどうなっているのか正確に把握することさえできていないという。今、現場でしていることは、ただひたすら放射能を封じ込めるために多くの労働者が被曝し続けているのだ。
    また、原子炉は冷却することしかできず、水を注ぎ続けている。その結果、汚染水が毎日増え続けて、あふれている。雨が降るたびに、汚染水漏れが明らかになっている。汚染された水は、地下水となり、川から海へ流れる。汚染された水は、土を、植物を、動物を汚染し、人間の体内へと入る。内部被曝は必然の結果となるのだ。
    大気汚染も深刻だ。放射性物質セシウム137は太平洋を越えてアメリカ大陸に及んでいる。
    そんな中で、安倍首相は「0・3平方キロ以内でコントロールされている」と発言した。何をみてそんなことを言うのかと怒りは沸点に達する。
    小出さんは「原子力を選んだことに責任のない子ども達が被曝に敏感だ」という。つまり、幼い子ども達がもっとも被曝の影響を受けるということだ。
    福島から兵庫県に避難しているAさんの話もあった。子どもさんの尿検査の結果、セシウムが検出されてショックを受けられた。子どもを守るために兵庫県への避難を決断したということだった。日本には原発が58基もある。それを許してしまった責任は子ども達にはない。それなのに子ども達がそのツケを回されてしまっている。
    「責任」について、私たち自身にこそ問われなければならないのだ。
    「電力不足」とおどされ、安上がりの電力とごまかされてきた。だからといって、その選択の責任から逃れることはできない。また、自分はもともと「原発には反対だった」と言ってみても、実際に原発を許し、福島原発事故を起こさせてしまった事実から目をそむけることは許されない。
    福島のことをもっと知り、子ども達を守るためにも、これからどうしたらよいかを考え、多くの人とつながり「原発を廃絶するために行動していかねば」と思う。
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