石川一雄さんの2013年10・31アピール

(2013年11月24日)

  楽観することなく、再審開始の実現を目指し、全身全霊を傾注(見出しは編集部)
    39年前の今日は寺尾不当判決が下された日に伴い、各地で糾弾 集会が開かれるとのことで、決起下さった 皆々様に一言でも感謝の意を表せたらとペンを執ったものの、再審裁判の方も自分の描いた通りことが進まず、再審が実現したとしても来春に持ち越される公算が大であってみれば、支援を賜る皆様に大変申し訳なく思います。皆様方には大きなお力添えを頂きながら、なかなか進まないと感じておられるのではと思うと、本当に済まなく、アピールを書く私のペンも重く感じられます。
    しかし、腕時計のバンド穴の新証拠にひきつづいて、先般も、犯行に使われた手拭いが我が家の手拭いではなく、私を冤罪におとしいれるためになされた捜査であったことを示す新証拠が証拠開示によって明らかになり、東京高裁に提出されましたし、殺害方法が自白とは異なるという法医学者の鑑定書も出されたところです。寺尾判決以来39年間も事実調べがまったくおこなわれていないという不当性を強く訴えてまいりたいと思います。
    先日の三者協議でも、弁護団は、手拭い関係や筆跡資料などについて、強く証拠開示をせまったそうであり、検察官がおうじないために、つぎの三者協議に継続となってしまいましたが、今後の闘い如何で、残された証拠の開示は実現するものと確信しております。
    年明けに予定されている次回の三者協議で、裁判官の決断如何に因っては、事実調べに踏み込む公算も零ではないのですが、現時点では兎も角、楽観することなく、再審開始の実現を目指し、全身全霊を傾注して東京高裁前での訴えや支援の要請を展開して参る所存です。
    特に「SAYAMAみえない手錠をはずすまで」の映画も完成し、好評であってみれば尚更私の置かれている立場を知って頂く意味でも全国各地で上映運動にも力を注いでいかねばと思っています。冤罪を晴らす闘いも今が大きな山場であり、来春にも何らかの決定がでるのではという状 況にありますので、支援者皆様にもまだまだご迷惑、ご協力を賜 らねばなりません。
    元より私たち夫婦も例年にも増して、第三次再審請求で決着をつけるべく、全力で取り組んでまいりますので、どうか皆様も三次再審への道が拓かれますよう可能な限りご協力 下さいますように切に願い、簡単ですが、右私の不退転の決意と皆様に対し常日頃のご尽力と今日の集会に決起下さったことに対し心から感謝し、私のメッセージとさせて頂きます。
2013年10月31日
石川 一雄
▲このページのトップにもどる