10・27狭山中央闘争、 28要請行動にたちあがろう!

(2013年10月08日)

      狭山第三次再審闘争の山場を迎え、全国連は波状的要請行動の方針もと、2月婦人部、3月青年部、5月奈良、6月大阪と連続的、波状的要請行動を取り組んできました。
    9月の拡大中央委員会では、この間行われた要請行動の総括報告が行われ、今後の要請行動と10・27 狭山中央闘争に向けたたたかいの教訓となる提起が行われました。
    第3次再審闘争の連続した山場を、さらなる波状的要請行動と全国各地のたたかいで東京高裁、高検を追いつめていきましょう。 どの要請行動も全国連を代表して自ら準備し、自分たちが主人公となって高裁や高検を相手に糾弾するという、初めての経験でした。
【婦人部】全国婦人部の要請行動では、婦人部幹事会での討論を通して日程調整と費用の問題を決めて、「婦人の言葉で要請文をつくろう、一言メッセージを集めたり、部落の婦人の声を裁判所や検察にとどろかせよう」と各地の婦人部によってそれぞれの地域で準備が始められました。
    婦人による高裁・高検への単独の要請行動は、各地の婦人に緊張とともに、自らが石川さんと一緒になって無実を訴え再審を開かせる主人公という意識を強めていきました。
    要請行動の緊張から体調を悪くする婦人もいる中、高裁、高検では、ひとりひとりが要請文を読み上げ 今にも机を乗り越えて行かんばかりの迫力ある要請行動となりました。みんなが主人公となった要請行動でした。ある婦人からは「独自でやれるとは思わなかった、しかしやり通すことができた、有言実行の婦人部だ」という感想が寄せられました。
    全国婦人部の新たな1ページを開いた取り組みに、また婦人単独の要請行動と現地調査をやろうという意見も出てきています。

【青年部】全国青年部にとっても結成以来初めての単独での要請行動でした。
    青年の場合は仕事の都合をつけて要請行動に参加することからが大変でした。どうしたらみんな参加できるか相談しあって、取り組みましたがまだまだ力不足を感じました。しかしこれもまた、やりきったからこそ次の課題もはっきりしたのだと言えます。青年部としての独自の要請行動をさらに大きく実現するためにどうしたらいいか、青年活動の中に狭山闘争を日常的活動として位置づけ、その成果を要請行動に結びつけていくことが課題として浮かび上がってきました。要請行動があるからそれに向かって取り組むことはそれとして必要ですが、同時に青年部の組織建設の意味からも日常的な狭山闘争の取り組みが重要です。
    要請行動を青年の独自の力で、高裁・高検という国家権力を相手に徹底糾弾をたたかいとった経験は、今後の取り組みにとって意義のあるたたかいになりました。要請行動を青年の力でまたチャレンジしようと言う意見も出てきました。10月狭山中央闘争に青年部も大結集します。
【奈良】まずなによりもやってみること、そこから道が開けると言うことだと思います。奈良での要請行動の取り組みは、一人でも多くの署名を持って要請行動を行うことに中心をおきました。参加する人数の問題ではなく、参加するみんなが主人公になって、要請文と署名を武器にして取り組みました。
    特に署名について、あらゆるところから署名活動を実施しました。4月には奈良での平和人権まつりで狭山コーナーをつくって、ビデオや署名活動をやったり、労組や市民に署名用紙をもってかえってもらったりして周辺に大胆に持ち込みました。広げることが大切と、村の中から周辺へ、駅街宣など大胆に署名活動を広げました。地域の中での署名もまだまだ集めることができます。要請行動までに250の署名を集め要請行動をたたかいました。
    この要請行動の報告を地域や協力してくれた人たちに報告し、次のたたかいにつなげていきたいと思います。
【大阪】
6月からは、さらに要請行動を強化しようと大阪から毎週各支部による要請行動を準備していました。しかし高裁は各団体、月1回の要請行動しか受け付けないと不当な制限を加えてきて、6月は大阪の各支部合同の要請行動を取り組むことになりました。
    もともと支部単独での要請行動を予定していた野崎支部では、早い時期から執行委員会での予定を確認していたものの、正直どうして実現するかはなかなかイメージが持てませんでした。
    ただ少なくとも、部落に生きる人々の狭山再審にかけた思いを形にして、高裁や高検に突きつけたい、そうした要請行動にしようと話し合いました。
    実際に動き出したのは5・23狭山一斉行動からでした。地域の人たちから一言でも裁判所や検察に言いたいことを書いてもらう、「一言メッセージ」をあつめようと、駅頭や村中に要請行動の実施とメッセージを集めることを知らせるビラを撒きました。しかしビラを撒いたからといってメッセージは集まりません。それでも駅頭でのビラまきを増やし、単独で要請行動をやるぞ、と訴える中で、いよいよ自分の住む地域の人たちにメッセージを書いてもらう取り組みをはじめることになりました。行動することで自分たちの気持ちを高めて、行動しながら考えてメッセージを集めることができました。
    狭山を古くから知っている人は、半世紀に及ぶ石川さんのたたかいが新たな展開を迎えていることに一層無実の確信を深めていること、若い人たちの中にも検察や裁判所が証拠隠しやでっち上げで罪のない人をおとしいれるところだとストレートに認識していることが読み取れて、それは新鮮な発見でした。
    このメッセージを模造紙に貼り付けて特大の要請文にして要請行動を行いました。 
わき起こる再審開始の声をつくり出そう!
    それぞれの要請行動は形はちがえども、共通するのは要請団を支える婦人や青年、各地の人々の声を大事にしながらその訴えを様々な形にして集めて、高裁・高検を糾弾しよう、再審を開かせようというたたかいが取り組まれたことです。
    それを自分たちが主人公になってやるということの緊張のうちに、真剣な、より主体的な狭山闘争や部落差別をめぐる訴えや取り組みが、地域の人々や労働者、市民とのあいだに行われました。無実の石川さんを自分の中に内在させ、この差別裁判への怒りをばねに、再審開始をどうしたら勝ち取れるのか、狭山闘争の原点が新鮮によみがえってきていることがわかります。
    こうして波状的な要請行動が、さまざまな困難を乗り越えて各地からつくり出されるとき、狭山闘争のいま一歩の前進、広がりをつくりだすに違いありません。地域でのとりくみの一つ一つが狭山闘争の全人民的再生の過程でもあります。
    高裁・高検へ各地から要請行動を準備し、実現するたたかいはこうした力を根底からつくり出すものとなります。
    狭山再審の山場を迎えている今、検察の意図的とも言える証拠隠しを弾劾し、証拠の全面開示を迫る行動と、事実調べ要求は再審開始にとってもっとも重要です。こうした声を全国で巻き起こして高裁、高検を追いつめていく大きな力をつくっていきましょう。
    10・27狭山中央闘争へ!28狭山要請行動へ連続して決起しよう!

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