10・27狭山中央闘争へ

(2013年09月18日)

  寺尾判決39カ年糾弾! 全国から東京・銀座へ
    部落解放同盟全国連合会は、きたる10月27日、東京・銀座(銀座キレイが丘)で、狭山中央集会と東京高裁、検察庁へのデモを行います。第3次再審は正念場です。全国各地からの結集を訴えます。とりわけ、同盟員は全国大会をうわまわる総結集で、10・27を大成功させ、狭山再審闘争に勝利しましょう。
寺尾判決を絶対忘れないぞ
    39年前の10月31日、東京高裁の裁判長(当時)寺尾正二は、狭山事件 婦人部第22回大会(9月7日~8日広島)が成功! 詳報は次号で。 の石川一雄さんにたいして、無期懲役の判決を下しました。
    一審・浦和地裁の死刑判決から、無期懲役に変わったとはいえ、無実の部落民石川さんに、またしても「殺人犯」の汚名を着せた許し難い差別判決でした。
    この寺尾判決こそ、いらい39年にわたって、差別裁判を強行しつづけ、権力犯罪を開き直ってきた元凶です。二度の再審請求を却下し、仮出獄したとは言え、「見えない手錠」で石川さんを縛りつけているのも、元はと言えば寺尾判決が原因です。
    10万をこえる大衆をペテンにかけ、だまし討ちで判決を下した点でも類例のないことです。当時、東京高裁には公判のたびに、史上空前の規模の人々がおしかけ、無罪判決を要求しました。10・31当日には、石川さんの実家では両親が風呂まで焚いて、石川さんの帰りを待ちました。「わしは民主的な裁判長。部落問題も勉強した」とうそぶいて登場した寺尾は、目一杯幻想をふりまき、人々の怒りを煙に巻いて期待感すら煽り、見事に裏切ってみせたのです。実に、今思い出しても悔しいかぎりです。
    石川さんに無罪判決がでないかぎり、私たちはこの寺尾判決を決して忘れることはできません。絶対に許すことはできません。
署名を持って全国から集まろう

    10・27にむけて9月下旬には茨城県連中心に、また10・27の翌日には西日本中心に全国結集で要請行動が計画されています。10月下旬には、次の15回目の三者協議がはいると言われ、しかもそこでは、河合裁判長が何らかの判断をだすかもしれないとも言われています。私たちは、裁判官に何ら期待するものではありませんが、第三次再審闘争のきわめて重要な正念場をむかえようとしていることはまちがいありません。
    全国連の波状的要請行動・10・27中央集会は、石川一雄さんと連帯し、この正念場に最先頭でむかいあう方針です。全国各地で「証拠開示」「事実調べ」「再審をおこなえ」の声を署名運動に集約し、その署名を持って東京に集まり、要請団に託しましょう。この署名運動~波状的要請行動を全力で発展させ、10・27にむけた狭山再組織化の武器として活かしきりましょう。
    10・27を全国連単独の力で、全国大会をこえる結集を実現し、大成功させましょう。
麻生「ナチス」発言糾弾!
    さらにまた、10・27は安倍政権と対決して、部落の生活と権利を守る全国総決起集会でもあります。 安倍内閣の重鎮、麻生副総理兼財務大臣は、「憲法の改正は、ナチスに習ったらいい」と暴言を吐きました。私たちはこれを、いつもの麻生語録のひとつと軽視することはできません。また、麻生個人が「誤解を与えた」「撤回する」と言って済む話でもありません。
    この発言は「ナチス大すき」人間でなければ、出てくるはずもない発言です。つまりナチス礼賛発言です。同時に重要な政治的背景も何もなくて、唐突に降ってわいた発言でもありません。実際、安倍じしんが、麻生発言を不問にしたばかりか、内閣法制局を集団的自衛権を肯定・推進する人物で一新し、まさに「ナチス」に習って、国民的大問題化しない形で「解釈改憲」を企んでいるのです。
    これほどの問題が、内閣のひとつやふたつ吹っ飛ぶような、大社会問題化しないなんて、どう考えてもおかしな話です。麻生発言じたい、欧米なら、四の五の言うまでもなく、即刻クビがとびます。
    全国連は黙っていません。なぜなら、ナチス礼賛は、差別主義・排外主義と表裏一体だからです。麻生のような人物は、同時にナチスのユダヤ人狩りも肯定に違いありません。事実、かっての自民党野中問題で端的に表れたように、麻生は血統主義、差別主義そのものです。見過ごしたら自分の首をしめます。断固、糾弾しよう!
奈良・西宮のきょうだいを守ろう!
    こうしたなかで、住宅をはじめ、部落の生活と権利を守るたたかいも重要な段階をむかえています。8・29西宮市の20世帯50人の芦原地区住民にたいする明け渡し判決(大阪高裁、住民は即上告)。奈良市の全市400戸の市営住宅にたいする明け渡し攻撃。
    生活保護の切り下げ、介護保険・要支援のきりすてにみられるように、安倍政権は、維新の会を手先に使いながら、戦後的社会保障の解体を、憲法の改悪と一体となって、否、憲法の改悪そのもののひとつとして進めています。今ここでたたなければ、基本的人権も生活権も危ういのです。10・27はこうした国の政治にモノ申す部落大衆の総決起の場です。奈良、西宮を先頭に大結集しましょう。「奈良、西宮のきょうだいを守れ」の決議をあげましょう。
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