250を超える署名たずさえ奈良のきょうだい要請行動

(2013年06月16日)

 

【奈良】5月27日(月)、初の奈良単独の要請行 シュプレヒコールのあと、署名を携えて東京高検に入る奈良の要請団 動をたたかいました。これは2月の婦人部、3月の青年部、4月の全国大会を挟んで、「5月~7月、波状的な狭山要請行動」の全国方針のもと、その先陣を切るものでした。

西之阪・古市に一週間の署名行動を取り組む
    この首都での闘争に先立ち、奈良では「5・23―狭山50年」の行動として集中的な「署名週間」に取り組みました。19日(日)にJR奈良駅前での街宣行動、その後の一週間は西之阪と古市を中心として時間を作り、仕事を終えてからムラをまわったりしながら署名を集めました。

検察庁へは250筆を超える署名、裁判所へは280筆を突破する署名をかちとりました。そうした活動をひっさげ、代表団8人が前日遅くに奈良を出発。夜を徹して上京し、要請行動に決起しました。

部落差別の現実を突きつけ検察に証拠開示迫る

    要請行動はまず東京高検へ。元気にシュプレヒコールして要請に入りました。この4月に新しく狭山担当に就任した白木検事を相手に参加者それぞれの思いをしたためた要請文を朗読・提出。続いて口頭での追及をおこないました。先だって行われた13回目の三者協議の内容や新しい裁判官の対応、証拠開示への進捗状況、初めて出席した狭山事件の三者協議についての感想を聞きましたが、最初は瞬(まばた)きひとつせず「個別の内容についてはお答えできません」「特にコメントできません」の一点張り。しかし粘り強い質問攻めに白木検事は「一般的には」「個人の意見としては」と前置きしながらも口を開き「真犯人でないものを処罰するということはしません」「当然ながら誠意を持って取り組みます」「これまでの前任者がどうこうということはない。有罪に固執して仕事するもでもありません。あくまでも事実にもとづくということです。(この人は有罪という)方針というものでなく、検察の仕事、自分の意思で取り組むということです」「再審の三者協議については詳しくない。正直、本当に知らないのです」と率直な答弁をしました。また参加者からの「息子が結婚したが先方の親は反対した。こちらの手土産もいまだに受け取らないし口にもしない。こんな差別社会で生活している。検事は部落差別の現実をどれだけ知っているのか」という訴えや「妹、娘、結婚するときに身元を調べられた。なんでか。これが差別の現実。部落に生まれ育ったというだけで50年も殺人犯。検察は証拠を出さずに隠し続ける。わからないことだらけ。社会正義のために仕事をしているならハッキリさせてほしい」という訴えに対しては、真剣な眼差しで「細かくは、今はこれだと言うことはできない。しっかり受け止めます」「いわゆる部落差別の問題は小学校時代にそういった授業で映画を観ました。(差別というのは)知っているつもりです。現時点で言えることはそれだけです」と答えました。最後に、「奈良県委員会」としての要請文を読み上げ、署名254筆とともに提出し、50分を超える要請行動を終えました。新しく就任した白木検事の今回の対応が真摯(しんし)に取り組む姿勢の表れなのか、怒りや糾弾をかわすだけのパフォーマンスなのか、今後の要請行動にかかってくるのは間違いありません。さらに波状的な闘いが重要です。

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