河合裁判長は事実調べを行え! 検察はすべての証拠を開示せよ!

(2013年06月10日)

 

第13回三者協議が開かれる(5月8日)

    5月8日、13回目の三者協議が行われました。今回の三者協議では高裁第4刑事部の裁判官も高検の担当検察官も替わり、三者協議の行方が注目されていましたが、河合裁判長は証拠開示について、今までの流れを引きついで検察側に柔軟に対応するよう促したとのことです 要請行動にむけ署名をあつめる(奈良)

新証拠提出、証拠開示勧告を請求

    弁護団はこの三者協議を前に、2通の証拠開示勧告申立書、5点の新証拠と補充書、意見書を提出しました。
    証拠開示の申立の一つは、犯行に使われた手ぬぐいの捜査に関する証拠開示請求です。手ぬぐいに関しては、今年1月、3月に証拠開示されていますがさらに捜査資料の開示を求めるものです。
    もう一つの証拠開示の申立は、「秘密の暴露」にあたるとされた自白内容に関する当時の捜査資料の開示です。また昨年来求めている検察の「領置番号」が抜けている(欠番になっている)部分の証拠の開示をあらためて求めています。
    新証拠と補充書は、殺害方法に関する検察の意見書に対する法医学者の鑑定書、犯行態様の実験にもとづく意見書などの5点の新証拠と補充書です。また脅迫状と石川さんの上申書を比較して、同一人が書いたものではないと結論した筆跡鑑定(小野瀬第2鑑定書)も提出しました。
    さらに、脅迫状と封筒のインクのX線分析に関して、検察側が「必要なし」との意見書を提出したことに対する反論の意見書も提出しました。
    弁護団はこれらの新証拠や意見書の提出とともに、鑑定人尋問などの事実調べを強く求めました。     重要な証拠がまだ隠されているとはいえ、129点の証拠開示がおこなわれ、新証拠の鑑定が提出されている今、鑑定人尋問や事件当時「犯行現場」近くにいて悲鳴を聞いていないと証言しているOさんの尋問など事実調べは絶対におこなわれなくてはならない。
  この日検察側は、時計のバンド穴についての弁護側新証拠に対する意見書を6月に提出するとし、次回三者協議は7月下旬に開かれることになりました。

全証拠開示!事実調べをおこなえ! 高裁・高検へ要請糾弾を強めよう!

    狭山事件発生と石川さん不当逮捕から50年が経ちます。この50年は石川さんと部落のきょうだいにとって、屈辱の50年であるとともに、石川さんをはじめとした多くの解放戦士を生み出したたたかいの50年でもあります。
    国家権力による部落差別の扇動と、部落青年・石川一雄さんのでっち上げという権力犯罪は徹底的に糾弾され尽くされなくてはなりません。
    すでに第三次再審はその請求から7年がすぎました。私たちは検察に対してあくまで全証拠の開示を求め、「不見当」とされている重要証拠の徹底的な再調査を迫ります。また裁判所には証拠開示勧告・命令を出させることとともに、Oさんの証言、鑑定人尋問などの事実調べの開始を要求します。
    この6月から7月、高裁、高検への要請行動を強めるとともに、全国各地から再審開始の声を集め、一日も早い再審無罪を勝ち取るためにたたかいましょう。

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