第22回大会の発言から
狭山特別報告(小森勝重中執)
狭山第3次再審闘争は、今年が最大の決戦になりました。なんとしても勝利をかちとらなければなりません。この4月、弁護団が、殺害方法と石川さんを取り調べた時の録音テープの分析を新証拠として提出します。5月には、検察が、弁護団の提出した善枝ちゃんの腕時計と発見された腕時計が違うという新証拠
にたいして意見書を出すと言われています。いよいよ東京高裁は、決定を下そうとしています。
これまでに百点をこえる新証拠が開示されましたが、雑木林のルミノール反応検査結果をはじめ8ミリフィルム、死体写真など、無罪判決に直結する重要証拠は、開示されていません。検察が「見あたらない」と言うのであれば、裁判所は再審を開いて調べ直す義務があるのではないでしょうか。
50年を迎えた狭山闘争に勝利するために、私たちは要請行動を波状的に闘います。3月に行われた婦人部独自の要請行動で、検察に「裁判所が出せといえば出す」と言わせました。足利事件や布川事件のように犯人をデッチ上げてきた検察、それを認めてきた裁判所を私たちは信用しません。住宅裁判での反動判決や長野結婚差別事件の差別判決など、裁判所は「人権の砦」ではなく国家を守るための機関です。
安倍政権発足いこう、富山で再審が取り消されたました。司法の反動化と断固闘い、74歳になられた石川一雄さんとともに差別裁判糾弾を貫き、今年こそ勝利しましょう。
住宅特別報告(東口博同住連世話人)
東日本大震災から2年、やっと最初の復興住宅が建ちました。阪神大震災から18年、神戸市をはじめ被災者にたいして復興住宅からの追い出し攻
撃がかけられています。住宅というのは「寝られれば良い」という
ものではありません。コミュニティのないところで生活は成り立ちません。阪神大震災では、数合せのためだけに復興住宅が作られたために転居のたびにお年寄りの「孤独死」がおこりました。私たちが応能応益家賃制度に反対した大きな理由の一つに、このコミュニティの問題がありました。
国や行政によって部落の団結が壊されようとしています。若者や働き盛りの世代が所得制限によって同和住宅に住めなくなって出て行き、お年寄りと貧乏人だけしかムラに残っていません。
芦原地区自治会連合は、16年前に「同和住宅家賃値上げ反対」組合を結成し、この全国連大会にも毎年、参加してきました。全国のほとんどの地域で裁判は終わり、行政との交渉で長期分納を認めさせるなどの成果を勝ち取ってきました。
しかし、芦原地区は現在も裁判を闘っています。西宮市が住宅闘争を闘ってきた私たちだけを差別的に取り扱っていると十分に疑わせる証拠の開示をめぐって争っています。西宮市のあまりにもデタラメな対応に裁判所も業を煮やし、文書提出命令を出しました。画期的な前進です。まだ文書は手元にありませんが、届きましたら徹底的に調べて西宮市を追及していきます。次回の裁判は5月7日です。傍聴応援よろしくお願い致します。
奈良市でも住宅追い出し攻撃がかけられています。全国連の皆さんも、住宅追い出し攻撃とのたたかいに総決起されんことを心より訴えます。
<自由討論から>
長野県連 高見沢浩一
はじめに、長野中野結婚差別裁判についてですが、昨年この2つの裁判で5月23日に上告棄却判決が届きました。私たちはこの糾弾闘争を裁判闘争だけで決着をつけようと考えていません。
この糾弾闘争で村の人たちの立ち上がりを作ろうとたたかってきました。生活実態調査、ワークネットや解放ボランティアの取り組みがはじまりました。私たちは村の人たちのつながりを求めて、助け合いながら団結を作っていきたい。
糾弾闘争をたたかえる村の団結を作っていきたい。
寝屋川支部 木邨秀幸
市行政と地域の一握りのボスらによる「まちづくり」で、団地と一軒家を含む全地域を一変するとんでもないことが昨年の夏頃から表面化しました。
団地をなくした上で跡地利用と称して分譲マンションを建てる、住民はそんなところに移れない。また、一軒家のある平地には、道路の拡幅を計画し、借地人や借家人を説明会から排除し、いっさいの保障なしに立ち退きを強要している。地主からは道路にかかる土地を無償で提供しろと迫っている。こんな事は許せない。
私たちはアンケート活動を開始し、230世帯中140世帯から回答をえました。そこから要求をまとめ、説明会の開催と計画の全体像を明らかにし、借地人や地主への保障をおこなえと署名活動をしています。
この取り組みを通して新しい住民が参加し、市に対してこのようなまちづくりはおかしいと申し入れをしてがんばっています。
私たちはこのようにみんなの声を大事にしてたたかっていきます。
瀧口敏明・住宅組合組合長
私は昨年11月、改良1棟から転居しました。一人でがんばって住み続けていましたが、移転した先の仲間と、これからも団地をつぶしはさせないでがんばっていきたい。
陶支部 布上孝
この10年間住宅闘争をがんばってきた。今、支部では狭山のビラまきをやっている。私は狭山事件で石川さんを知って、部落解放運動に入りましたけど、石川さんの50年にわたるたたかいに私たちも肉薄して、何者もおそれずたたかいましょう。
婦人部(金平久美子)
婦人部は昨年の全婦を闘いとって、今年初めて婦人部独自の要請行動をたたかいました。検察庁では2メートル挟んだ机を1メートル
の幅にずるずる近づいて訴えました。婦人部に怖いものはございません。
私たち広島支部は差別、被爆、貧乏の中で被爆者を中心に部落のきょうだいと在日の仲間で12年間住宅闘争をたたかってきました。太田川闘争を引き継いでたたかってきた住宅闘争のその息吹をヒロシマ全婦(婦人部大会)で伝えていきたいとおもいます。8.6ヒロシマ、9.7~8の広島全婦へ是非結集してください。
青年部(小林拓也)
3月25日に初めて青年部独自の狭山要請行動をおこないました。
東京高裁では色々質問したのですが、裁判所はいっさい質問に答えないので徹底的に弾劾してきました。
証拠開示勧告がでれば全部出すのかと言うと、検察官は「勧告でれば出します」とこたえていた。
この要請行動でみんな要請文やメッセージを用意しました。こうした取り組みを青年部の組織建設につなげたい。
また、5月10日から3日間。青年部沖縄合宿をおこないます。今日の安次富さんの講演を聞いてあらためて、沖縄のたたかいを青年の取り組みにしていこうと感じた。
安倍政権の戦争政治、きわめて右翼的な政治に現地の怒りは頂点に達している。辺野古の新基地建設、普天間の県内移設、高江のヘリパッド建設などどれをとっても許せない。現地に行って肌で感じてたたかいに触れたいとおもいました。青年のみなさんにぜひ参加されるよう訴えます。