橋下徹(大阪市長)の発言を徹底的に弾劾する!

(2013年06月09日)

 

 「日本軍軍隊慰安婦」被害者、沖縄県民、アジア人民に謝罪し、即刻辞任せよ!

安倍「侵略」否定と根は同じ橋下の暴言!

     安倍晋三首相は国会の答弁で、「侵略という定義は学会的にも国際的にも定まっていない。国と国との関係でどちらかで見るかで違う」、「国のために命を落とした英霊に尊崇の念を表するのはあたりまえ。いかなる脅しにも屈しない」と暴言。
     これに韓国、中国だけでなく、最重要同盟国アメリカでさえ、国粋主義的傾向と強く批判。こうした中で5月13日、橋下大阪市長のとんでもない発言が飛び出した。

<橋下発言>なぜ日本の慰安婦問題だけが世界的に取り上げられるのか。日本は「レイプ国家」だと、国をあげて強制的に慰安婦を拉致し、職業に就かせたと世界は 橋下は即刻辞任せよ! 非難している。その点についてはやっぱり、違うところは違うと言わないといけない。
    当時は日本だけじゃなくいろんな軍で慰安婦制度を活用していた。あれだけ銃弾が雨嵐のごとく飛び交う中で命をかけて走っていくときに、そんな猛者集団というか、精神的にも高ぶっている集団は、どこかで休息をさせてあげようと思ったら慰安婦制度は必要なのはこれは誰だってわかる。
    慰安婦制度じゃなくても、風俗業っていうものは必要だと思う。だから沖縄の海兵隊・普天間に行ったとき、司令官に「もっと風俗業を活用してほしい」と言った。司令官は凍り付いたように苦笑いになって「米軍ではオフリミッツ(出入り禁止)だ」と。(ぼくは)「そんな建前みたいなことを言うからおかしくなるんですよ。法律の範囲内で認められている中で、いわゆるそういう性的なエネルギーを合法的に解消できる場所は日本にあるわけだから、もっと真正面からそういう所を活用してもらわないと、海兵隊の猛者の性的なエネルギーをきちんとコントロールできない」と言った。

    その主要な部分は、① 日本軍「慰安婦」制度について、「強制はない」。戦場では軍の規律を守るために、兵士=男性の性エネルギーを処理する「慰安婦」の制度は必要だった。② 沖縄の米軍に海兵隊の性エネルギーのコントロールのために風俗業を利用するよう進言した。③ 近代戦では、どこの国でもやっていること。世界各国が戦場で女性の人権侵害行為をしてきたのに何故日本だけが攻撃されるのか。自国のことを棚に上げて日本だけを批判するのはアンフェアだ。日本の沖縄の現状もアメリカ人に直視してもらわなければならない。④ 敗戦国だから、侵略とされることについては認める。 その他にもいろいろ発言していますが、絶対に許すことができない人権に対する冒涜であり、民族排外主義の扇動です。

 日本だけが犯した最悪の戦争犯罪!

     何よりも橋下は、「日本軍軍隊慰安婦」被害者一人ひとりの苦しみ、痛み、悩みに向きあおうとしていないのです。それを繰り返してはならないという思いのひとかけらもありません。命をかけて名乗りを上げ、日本国家を告発してやまないハルモニたちを冒涜しています。
    橋下は、「近代戦ではどこでもやっていると」と言って、戦争一般の問題に解消し、日本帝国主義の植民地支配と侵略戦争の中でこそ軍隊「慰安婦」制度が行われたことを曖昧にしているのです。絶対に許されません。それだけではありません。「強制はない」と強弁していますが、何よりも韓国の軍隊「慰安婦」被害者(姜日出さん、宋神道、5月25~26日の集会に訪れる金福道さんら多くのハルモニ)の証言が、なによりの証拠です。
    戦争の残酷さ、戦場での兵士による女性への陵辱行為、女性への激しい人権侵害にとどまらず、軍直轄の慰安所をつくり、朝鮮、中国や他の占領地から若い女性たちを組織的に無理やり連行し、軍隊「慰安婦」となることを強制し、一切の行動の自由を奪い、1日に多数の兵士の性欲の餌食とし、まさに性奴隷としかいいようにない状態を強いた国家は近現代史上、日本だけです。人道上最悪の戦争犯罪です。

沖縄県民を冒涜する橋下を許すな!

     橋下は米軍司令官との会見で「風俗の利用」を進言したことを正論であるかのように言いましたが、とんでもない暴論です。橋下は、沖縄が今なお米軍の占領時と変らないような状態に置かれていることの反省や痛みは皆無であり、沖縄の現状を積極的に認め、風俗業で働く沖縄の女性に米軍の性奴隷になれと進言したのす。絶対に許せません。さらに、橋下は「戦争で負けたから侵略だったと認める」と発言しましたが、裏を返せば戦争に勝てば侵略も占領も植民地支配も許される、新たな侵略と戦争で勝てば良いという絶対に許せない内容なのです。こういう考えかたからも米軍基地の島・沖縄の現状を肯定し、沖縄県民を冒涜し、女性の人権を侵害しても恥としないのです。この橋下が、今なお大阪市長であり続けることは絶対に認められません。

差別・排外主義を許さず、憲法改悪を阻止しよう!

     橋下の論調の根底には「日本だけが悪者扱いされている」という被害者意識があり、そこから民族主義、民族排外主義を扇動していくのです。
    橋下発言は、安部首相の「侵略の定義はない」発言を受けてなされたものであり、安倍自民党政権による9条改憲、戦争政治、軍事大国化攻撃に棹さすものです。しかし安倍発言が帝国主義の危機のなかで、その内部からから吹き出したものであるのと違い、橋下の言動には、戦争と差別の元凶天皇制の現存とその権威に媚びへつらう日本文化、民衆意識が基盤にあり、「日本だけが悪者にされることはない」「マスコミの橋下叩きにもがんばっている」「政治家はキレイ事を言うが橋下の言うとおりではないか」という感情をあおっているのです。
    私たちは、多くの労働者人民が長年にわたって取り組んできた9条改憲阻止の取り組みをさらに強め、さらにそれと一つになって天皇制とのたたかいを強めていかなければなりません。<9条改憲阻止、天皇国家元首化反対、沖縄米軍基地撤去・日米安保粉砕>を明確にして、橋下大阪市長を追及し、辞任するまで闘いましょう。

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