1月要請行動に続き、 高裁・高検に証拠開示、事実調べを迫ろう

(2013年02月28日)

 

1月要請行動参加者の要請行動報告、感想、決意

狭山50年、決然起って武装せよ!  中央青年対策部 北浦裕樹久

1月23日の狭山再審要請行動に参加した。この日は2013新年の第1ラウンドの闘い。しかも、1月下旬に開催が予定されている「第12回三者協議」の直前であり、超重要な要請行動だった。

要請行動では本部、各県連、各支部の要請文が次々に読み上げられる。特に、婦人や高齢者の叫び・作文が胸を撃つ。青年の真っ直ぐな発言が心に響く。

要請行動とは「部落民の部落差別を受けてきた体験、受けている怒りを解き放ち、ぶつける場だ」「ムラびとの願いをストレートに訴える場だ」と、あらためて強く思った。

法的なこと、裁判上の手続き的なこと、科学的な根拠などは大切である。しかし、そこを云々するだけが我々の狭山差別裁判糾弾―再審要請ではない。自分たちの気持ちを直接伝える。怒りをぶっつける。それが重要だとつくづく思う。「お情け頂戴」という気 1月23日 東京高検前でシュプレヒコール など毛頭ない。だが、裁判所、検察庁で対応する相手も人間である。正義と真実、良心に訴えグイグイ突き上げていくことが必要だ。今こそ原点に立ち返り、署名、寄せ書き、要請文も山積み状態にして叩きつけ、権力を追い詰めよう!

1月14日は石川一雄さんの誕生日だった。再三確認しているように、今年5月で狭山闘争は丸50年を迎える。24歳だった「石川青年」は74歳となった。文字通り、差別に奪われた青春である。とはいえ、今もなお石川さんの戦闘性と糾弾精神は衰えず、意気軒昂と闘い抜いておられる。 2013年、狭山50年。今一度、本当に決然起って武装する年としよう!

市民の会と現地調査  芦原支部 寺下眞治

東京高裁に対しては、村上副委員長の申し入れのあと、各地からの要請文を読み上げることにほとんどの時間を使いました。

東京高検には、村上副委員長の要請の主旨に続き、参加者それぞれが質問をして保坂担当検事に答えさせるよう発言し、終わりの5分間は要請文を渡す前に一言づつ想いを述べるという形で予定を超え35分間の要請行動になりました。

「足利事件では検察官は証拠隠しを謝罪したが、狭山事件についても、三大物証の開示をふくめて全証拠を開示すべきである。有罪を維持するのではなく、事件の真相を究明するのが検察の仕事ではないのか」という質問にたいして、「検察の理念に基づいて仕事している」と答えるだけだった。

「検察が石川さんの有罪をあらたに立証しようとしたのはなぜか」と質問すると、「弁護団が出してきた意見書、鑑定書にたいして、反論というか、こんな意見もありますと言うことであって、あらたに立証したのではない」とごまかしに終始しています。

「担当検事がころころと変わっているが、裁判所から勧告された重要な証拠について、かつて『不見当』とされたものを、本当に見当たらないのかどうか保坂検事自身が再度調べるべきではないか」、と言う質問には、ダンマリを決め込む態度でした。すべてのらりくらりの不誠実な対応でした。

狭山市民の会こうべは発足してから一年経ち、会員はすでに100名を超えています。去年の5月1日に6名の参加で現地調査をしましたが、ことしは同じ時期に現場調査をし、さらに要請行動をしてみたいと考えています。 石川さんの無実を勝ちとるという一点で一致できる人たちやグループと連携し、共闘する、そんな場になればと思っています。

要請書にみんなの思いを込めて 荒本支部 池本秀美

荒本支部は、狭山事件から50年、第3次再審闘争の正念場の年を再審無罪を実現する一年とする決意でたたかいます。

支部では、1月23日の狭山要請行動に向けて狭山担当者会議を開き、『石川一雄さんの新年のメッセージ』を全体で確認していきました。証拠開示の必要性、狭山弁護団が鑑定書を提出する4月以降の重要性、50年にもわたって犯人にでっち上げられている石川さんの無念さが伝わってきます。 茨城県連の婦人が、石川さんには「脅迫状」はかけなかった、獄中で文字を学習する一雄さんのたたかいを要請行動で高裁や高検の検事に対して必死で訴えていました。

荒本支部では、まず要請文の内容を狭山担当者の声としてまとめることから始めています。たとえ要請行動に参加できなくても、ともにたたかっていく取り組みです。

獄中での石川一雄さんのたたかい、狭山差別裁判に対する怒り、一雄さんの生い立ちとの重なりなどを要請文にして提出しています。

荒本でも、狭山世代と言われる支部員と狭山を知らない住民がいます。狭山を村全体に広げ、無実の石川一雄さんの声を、今一度広く宣伝することが必要です。

狭山担当者として、現状を学習すること、石川無実の宣伝活動を継続してたたかい、再審無罪を勝ちとるために全力でたたかいます。

今年こそ狭山勝利の決着を  寝屋川支部 木邨秀幸

無実の石川一雄さんは、昨年の年頭の挨拶において、「今年が最大の山場…」と、必死の訴えがあった。しかし、石川さんの訴えには答えきれなかった。残念。気持ちもあらたにして、1月23日の要請行動に 1月23日午前 いざ、東京高裁へ 私は立ち上がりました。 この日、高裁につづき高検への要請行動をたたかう。とりわけ高検では、保坂検事が前回につづき出席。要請団からは、「なぜ、いまごろ鑑定書・意見書を出すのか!再審段階での立証のやり直しなど前代未聞だ!」と、抗議とともに真相を糺しました。これに対して、保坂検事は、「有罪立証ではありません。こういう意見もあります…」と、元気なく返答。そして、「あと何分です」と、ボソボソとくり返すのみ。早く終わって欲しいという内心が透けて見える。

あらためて要請行動が有効な取り組みであることがよくわかる。ドンドンと波状的な要請行動をやりましょう! そして、なんとしてでも今年中に狭山勝利の決着をつけねばなりません。

その場合、私は、狭山勝利の魂こそ、石川一雄さんの新年のメッセージだと思います。石川さんは「えん罪がはれた事件は、みな検察の証拠開示によるもの…」と検察の隠し持つ証拠の開示が一切と訴えています。まったくその通りです。

私は、証拠開示で闘い取った石川さんの逮捕当日の「上申書」、これこそ石川さんは無実であることが誰にもわかる〈武器〉です。石川さんになりかわって、この「上申書」という武器を使いきって、地元をはじめ労働者のなかにも持ち込み、その中から高裁・高検への要請行動をどしどしと組織をしていきたい。

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