2013年を狭山再審の実現、部落解放運動の再生の年に!

(2013年01月21日)

 

あけましておめでとうございます 部落解放同盟全国連合会委員長 瀬川博

新年にあたり、同盟員をはじめ全国の兄弟姉妹、支持者、 瀬川博委員長 読者、たたかうみなさま方にごあいさつ申し上げます。 今年狭山第3次再審闘争は証拠開示、事実調べ、再審開始をめぐって、大きな節目を迎えています。

全国連は昨年10月、3年ぶりの中央闘争をたたかいぬき、今年の狭山闘争を大衆的な波状的要請行動で高裁、高検を追いつめる方針を確認しました。今私たちがこの切迫した情勢に働きかけて、再審の門を押し開く大衆的糾弾闘争として要請行動をたたかうために、地域からもういちど狭山差別糾弾の声を掘り起こそうということです。

大衆と語り合い、創意を集め、部落差別に対する怒り、石川さんの悔しさ、人間の尊厳への冒涜(ぼうとく)を糾弾する大衆行動を組織しよう。それが国家権力の厚い壁をつき崩す大きな力になりうる闘いです。今年こそ狭山再審を勝ち取ろう。

第22回全国大会へ

全国連は昨年の大会において解放運動と組織の改革の課題を提起し、その実現のためにたたかってきました。 全国連第21回全国大会(2012年4月)

部落解放運動は水平社以来の自主解放、自己解放の差別糾弾闘争を軸にしながら部落の団結と自治をかちとり、階級闘争の重要な一翼を形成してきました。

こうした解放運動に対して国家権力はそうした社会勢力の台頭をおそれ、狭山差別裁判を強行しつづけ、同和事業の全廃と、闘いとった部落の団結と自治を破壊する攻撃にでてきました。

しかし、こうした攻撃は同時に解放運動と共に歩んできた労働運動や市民運動への攻撃でもあります。橋下・維新の会による解放運動、教育運動、公務員運動攻撃はそのことを端的に表しています。

全国連が今、改革の課題を提起しているのは、この現情勢をこじ開け、解放運動復権の課題に必死に肉薄するたたかいです。

一つは戦後解放運動の「同和事業=格差是正」を軸にした要求闘争の視点にとらわれない、階級性をもった要求闘争の発展です。いま取り組まれている生活実態調査から、その展望が開けるものと確信します。 二つには青年の実態としっかりと向き合い、青年の困難な状況を克服するために青年の組織化を正面課題に据えたということです。 現在の社会情勢は青年にその矛盾を集中させ、青年運動の発展を予感させています。そこにおける共同闘争的課題は、青年の組織化に大きな役割を担うとともに豊富化され、青年運動の発展が展望されます。 三つには、地域にたたかう自治を復権することです。その深部に解放運動の息吹で貫かれた地域の自治を再生し、地域全体の意向、要求を実現できる基盤をつくり出そうということです。 まだ、改革はその緒(ちょ)に就いたばかりですが、ここ数年の課題としてこの道を突き進もうではありませんか。 全国連は部落解放運動のこれからを見すえて、自らの改革を進め、社会変革のための闘いの重要な一翼に自らを置きたいと願うものです。ともにたたかいましょう。 4月の第22回大会に全国から総結集しましょう。
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