大衆の力 ついに仲川市長との会談実現! 住民の思いを直接訴える!

(2012年07月26日)

 

【奈良】6月、奈良市内各部落で「6月末で市営 市役所に乗り込み、行政と直談判(6月22日市長室で) 住宅から追い出される通知が届いている!」「すでにたくさんの人が追い出されている!」「不当な高額保育料に抗議している家に給料の差し押さえ恫喝の文書も来た!」という問題があちこちで起こっていることをキャッチ。「このままではたいへんだ!とりあえず住民に集まってもらおう!」と緊急にビラを作成。古市と西之阪を中心にいっせいに配布しました。

緊急住民集会

そして15日、古市で『6・15緊急住民集会』を開催。台風のような風雨の夜にもかかわらず31名の大衆が参加しました。自治会の役員さんや全国連のないムラからも参加がありました。集会では「もう限界や! だまってたらアカン! 役所に乗り込もう! 市長に請願しよう! 直談判に行こう!」ということが出し合われ、決定しました。すぐさま請願書と集会の速報ビラを作成。「6月22日(金)市役所へ!」と提起し、大衆行動をよびかけました。

市役所に直談判

22日当日の午後3時、市役所正面玄関前に集合して5階の市長室に向かいました。平日の昼間にもかかわらず住民が続々とあつまり、50名ちかい人々が市長室前に結集しました。ドアの向こうにいることがわかっているのに、5時を過ぎても終礼のチャイムが鳴っても市長は出てこず。すったもんだのやりあいが続き、やむなく住宅を担当する建設部と保育を担当する子ども未来部の部長(2人)が対応しました。部屋を移して交渉が始まりました。生活破壊、住民無視、差別行政丸出しの奈良市に対して大衆の怒りが爆発しました。そうこうしているあいだに副市長もかけつけ出席しました。

緊急住民集会で怒りが吹き出す ① 市営住宅への高額家賃の一括請求の撤回。および「家賃滞納」や「不法占拠」なる理由での市営住宅からの明け渡し攻撃の撤回。

② 市営住宅に関連する一切の提訴・訴訟の取り下げおよび撤回。③ 保育料の「滞納」という理由での一括請求および給料からの差し押さえ攻撃の撤回。④ 当事者・住民のナマの声を直接聞く場・話し合いの場の設定。という事項を中心とした内容の請願書を突きつけました。副市長から「請願書をたしかに受け取りました。市長に必ず伝え、奈良市としてもしっかり検討します」という約束をとりつけました。そして、6月末に回答させることを確認しました。

 

ついに市長と会談

 

29日(金)、請願書の回答「しめきり日」ということで、 市長(奥・右端)との会談が実現 古市と西之阪の代表団8名が再び市長室前に「回答書の受け取り行動」を敢行。用意された部屋に移って2人の部長と副市長を待ちました。そこに法令遵守監察監(兼危機管理監)が来て「市長と会ってもらう。次のスケジュールが混んでいるので10分ほどで」と説明してくれました。市長とセッティングしてくれたのです! ついに仲川市長との直接面談が現実のものとなったのです!  これぞビラ配り、緊急集会、市役所への請願行動という一連の大衆決起の成果です!

市長との話し合いは今の部落のようす、生活の現状、露骨な差別の実態、同和住宅の建設、同和保育園の建設、その歴史など、多岐にわたりました。住民感覚と市長の考えは平行線。ときには怒号が飛び交い、ときには説得しあう、そうした時間が続きました。「10分ほど」の約束ははるかに超え、1時間以上が経過しました。最終的に市長の口から「みなさんの言っておられる事は理解できます」という言葉を引き出しました。さすがに次のスケジュールのため、市長は途中退席することになりましたが「あとは(横にいる)総務部長にまかせます。後日報告も受けますので」ということになり、細かいことは総務部長と詰めることになりました。何はともあれ、市長との直接会談が実現しました。この間の密集した大衆行動・闘争の勝利です。

まだ第一歩。行政側には熟考させ慎重に対応を検討させているため、7月10日現在も「回答書」はまだ届いていません。しかし、現時点で「住宅からの追い出し」「給料の差し押さえ」は食いとめています。第2ラウンド、第3ラウンドへと闘いを前進させていく予定です。

当面の目標は「住民自身の想いが役所に届き、住民と役所の双方が納得するように直接話し合う場、<窓口>を設置させる」ということです。既成の組織のワクを越えて、ムラのため、部落のため、ひいては市民のための真の行政をおこなわせる、この夏、そうした運動づくりのスタートとしていきます。今後、市内の各地区の代表者、労働組合、市民団体、政党や議員にもよびかけ、さらに運動をスケールアップしていきます。

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