5・23狭山全国一斉行動へ

(2012年05月16日)

 

東京高検はすべての証拠を開示せよ 東京高裁は事実調べ・再審を行え!

4月三者協議と検察の新鑑定について

荒本の共同浴場前で宣伝

検察が意見書

狭山第3次再審は、4月23日に第10回の三者協議がおこなわれました。それに先立つ3月30日には検察側から三通の意見書が提出されました。 検察意見書は筆跡に関する鑑定と石山昱夫(いくお)帝京大名誉教授による二通の法医学鑑定ということです。この石山という学者は、数々の冤罪事件に検察側の鑑定人として登場する学者です。 検察が重要な証拠を「不見当」にしたまま、再審段階で新たな鑑定を出してくること自体許されません。まず、検察は全証拠を開示することからはじめるべきなのです。 4月23日に行われた第10回三者協議ではスコップの捜査に関する書類や筆跡資料など19点を証拠開示しましたが、一方で万年筆の隠し場所の図面や番号の抜けている証拠の特定などについて回答していません。検察による証拠隠しは歴然としています。絶対に許してはなりません。

 

事実調べを行え!

検察が新たな鑑定、意見書を出したということは、重大なことです。それは一方では、確定判決の認定、つまり検察の「有罪立証」がこのままではもたないことを検察も自覚したということです。しかし、もう一方では、それでも検察は新たなこじつけをおこなって、裁判所に「早期に再審を棄却せよ」と迫っているということです。

私たちは、裁判所も部落民と石川一雄さんに予断と偏見をもって差別判決を下してきたことを忘れるわけにはいきません。また、第2次再審では一度の事実調べも行わないまま、一方的に検察の主張を採用し再審を棄却しました。これを繰り返すわけにはいきません。

私たちは、検察にたいする証拠開示のたたかいと同時に、裁判所にたいsても徹底糾弾の立場からたたかいを強めていかなければなりません。

「東京高裁はただちに全証拠の開示命令を出せ」「鑑定人への尋問をはじめ事実調べを行え!」の要求をつよめていきましょう。

また、検察が犯行現場とされた雑木林の血痕反応検査報告書が不見当というならば、当日その現場近くで農作業をしていたOさん証言は貴重です。Oさんは「人影も見なかったし、悲鳴も聞いていない」と証言しています。このOさんの証人尋問は事件の核心である「犯行現場」そのものの虚構を暴く証言です。Oさんへの証人調べを迫っていきましょう。

全国一斉行動へ

5月23日を前後してたたかわれる全国連の狭山全国一斉行動から、秋の10・31狭山中央闘争が、第3次再審の最大の決戦期となりました。すべてのきょうだい、労働者はともにたたかいぬきましょう。まず、5・20狭山全関西集会、5・23広島集会をはじめ各地での集会・学習会、街頭宣伝など一斉行動に参加してください。そして、全国連が呼びかける東京高裁・検察への要請行動にぜひ参加してください。
(写真は、5・20狭山全関西集会にむけて荒本の共同浴場前で宣伝)

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