大阪維新の会・橋下と一体となった賃下げ・民間委託化攻撃とのたたかい

(2012年05月16日)

 

市役所庁舎前で決起集会をひらき反撃する労働者 ●奈良からの報告

奈良の同盟員から、いま現業職場にかけられている攻撃とのたたかいについて報告がよせられました。

奈良市において、いま、仲川市長は家賃滞納・分納者や高額所得者、住宅名義人の違いを「占拠」と称して追い出し裁判にかけ、固定資産税・保育料分納・滞納者等に対して差し押さえの恫喝と見せしめ的に裁判にかけようとしています。

特に市職員に対して市長は、過去の経緯や分納誓約もないがしろにして、問答無用の差し押さえの恫喝をかけ、1ヶ月後に約100万円の保育料を支払え! さもなくば、差し押さえるとの恫喝をかけています。

大阪維新の会・橋下と同じやり方

一方では、大阪維新の会=橋下市長の公務員・労働組合たたきが、各自治体に波及しています。大阪市では職務命令で、職員に政治活動の関与や組合加入状況などのアンケートの実施や職員給与の平均7・2%、退職金5%カットを行い、さらに清掃・下水道事業を民営化し3500人を非公務員にして、約38000人の市職員を半減させる方針を打ち出しています。 労働組合に対しては、組合事務所のたたき出しや組合費を給料から天引きする「チェックオフ」制度を廃止して弱体化しようとしています。不当労働行為・法律違反もお構いなしの独裁者その者です。これまで橋下市長が行っている破壊的政治手法は、カナダのジャーナリスト=ナオミ・クライン女史が書いた『ショック・ドクトリン』の本を参考に強引に進められているといいます。 スピード間をもって1度にすべてを変えてしまう手法で、意思・考え方・理解力などを制御し、個人の精神を破壊して言いなりにさせる「ショック療法」的に進められているのです。

奈良でも現業職場に集中攻撃

奈良市においても3年前、民主党の推薦で33歳の若さで就任した仲川市長が、来年7月の二期目の市長選を控えて、財政難を口実に昨年12月議会で、大阪維新の会とつながっていると言われている議員に資料提供して、環境部(清掃職員)の病気休暇問題と特殊勤務手当・高額給料問題について質問させて、自ら質問に答え、あたかも赤字の原因は現業職員にあるかのように責任転嫁しています。

これをうけて、今年1月末に突然、「2009年4月から2012年3月末までの基本給2%カットの減額措置」を2年間延長し、さらにボーナスまで2%カットする。さらに「環境部のみ特殊勤務手当を全廃する」提案を行ってきました。

そもそも、労働組合と取り交わした労働協約「覚書」で『減額期間は最長2012年3月まで』と確認しているにも関わらす、市長自ら協約違反=法律違反を犯しています。また、環境部のみを対象にした特殊勤務手当の全廃提案は、一般事務職との基本給格差(月額約3万円)がある中で10%以上の給与削減となります。14年間で職員数の4割減となっている清掃職・現業職に対する差別的取り扱いであり、労働組合への攻撃としてとらえて、断固反対の闘いに起ちあがりました。

賃下げ・民営化阻止で断固たたかう!

この間、奈良市従労組が市役所街宣・庁舎前決起集会・議会傍聴と議員要請行動・市長との直接交渉などをたたかいました。こうした労働組合のたたかいと議会からの「環境部だけ対象にするのはおかしい」との反発で、議会採択は難しいと判断した市当局は、環境部のみの特殊勤務手当の全廃提案を「半額」の提案として、3月議会に反対を押し切って強行提案をおこないました。

3月議会では基本給・ボーナスの2%カットは残念ながら可決されましたが、「特殊勤務手当の半額提案」は否決に追い込むことができました。しかしながら市長は、9月議会への再提案を目指して有識者を入れた第三者委員会を立ち上げ、再提案を目論んでいます。さらには現業職場の民間委託の拡大・組合事務所の追い出し攻撃もかけてきています。

大阪維新の会=橋下路線と一体となった賃下げ、民間委託・民営化攻撃に対して「特殊勤務手当全廃阻止! 直営堅持! 組合事務所死守!」を掲げて闘いぬく決意です。

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