主張 沖縄・普天間基地を直ちに撤去せよ!

(2012年01月17日)

  辺野古の新基地建設計画にとどめを!

評価書の「運び込み」弾劾!
昨年12月28日早朝4時過ぎ、防衛省沖縄防衛局は、米軍普天間飛行場の代替施設を名護市辺野古に移設するための環境影響評価(以下、アセスと略)書を、暗闇に紛れてこっそりと県庁守衛室に運び込みました。26日~27日に反対派住民の怒りの抗議行動によって、防衛省は提出を阻止されていたのです。
このアセス評価書をいつ提出するか政府が明らかにしていないことをめぐって、前沖縄防衛局長が女性へのレイプにたとえて「犯すといって犯す人がありますか」と許しがたい差別暴言を吐いていました。当然、この暴言には沖縄内外から激しい糾弾がたたきつけられました。追い詰められた政府・防衛省は、この局長を更迭しました。
ところが、そのほとぼりも冷めぬままに、防衛省は前局長の暴言を実行するかのように、夜陰にまぎれて「評価書の運び込み」を行ったのです。
  新基地建設のためなら沖縄にたいして何をやってもかまわない、どんなやり方だろうがかまわない、政府・防衛省のこの沖縄差別を私たちは絶対に許さない! 私たちは、沖縄県民と共に、今回の暴挙を徹底弾劾し、野田政権を打倒し、基地建設を阻止するためにたたかうことを宣言します。
建設ありきのウソ

建設ありきのウソ
そもそも、辺野古アセスは、その前提である事業に関する地元合意はありません。また、アメリカは辺野古の新基地にはMV22オスプレイ・垂直離着陸機を導入するとはやくから明らかにしていました。ところが日本政府はこの事実ひた隠しにしたあげく、このアセス書で初めて明記しました。そこでは、低周波音や騒音、生活環境への影響をオスプレイの導入で悪化すると予測しながら、現実にはあり得ない「回避・低減がはかられる」として、「問題はない」と結論づけているのです。とにかく基地建設を強行する、そのためにウソ・ごまかしを平気で書いているのです。こんなものは評価書に値しないのです。
政府は、評価書の「送付」で、アセス法が規定する知事意見期間(90日)が始まったとして、アセスの最終段階、すなわち工事の着工に向けて県知事から埋め立て許可を得る次のステップが始まるとキャンペーンしています。アメリカ国防総省は、「普天間移設に向けた重要な進展だ」とコメントしています。

アジアで戦争体制
また、アメリカ・オバマ政権は昨秋、米国の外交戦略の軸足をアジアに置くことを決定しました。中国を封じ込め、アジア・太平洋地域をアメリカの思う通りに支配しようというのです。2年後には米海兵隊の2000名規模の基地を新たにオーストラリアに開設します。在沖海兵隊がローテーションでオーストラリアに訓練に出かけます。それは、日本の自衛隊が米・豪軍と一体となって共同訓練する新しい段階の始まりです。
私たちは、この日米など帝国主義による戦争体制つづくりに断固反対します。

県民と共に闘おう
ところで、日米両政府にも名護・辺野古での新基地建設の展望はまったく見えていません。1996年12月の日米合意以来15年を超え、沖縄県民のたたかいが今も継続しています。県民大会、全会一致の県議会決議、名護市長選、市議会選挙の結果でも、沖縄の答えは「基地建設にノー」とはっきりでているのです。
1月21日には沖縄から訪米団が出発し、アメリカ連邦議会とアメリカ世論に基地建設反対を訴えます。この動きに連帯して本土でも「普天間基地即時閉鎖、辺野古やめろ、海兵隊いらない」沖縄・第3期意見広告運動が呼びかけられています。
私たちは、これまで以上に沖縄県民と心をひとつにして、基地の強化も新設も継続使用も許さないたたかいを推し進めましょう。山場のたたかいには各支部や青年部から沖縄派遣団の組織化や、また本土での大闘争を労働者・市民と共につくりだすこともにらんで、支部討議や村での訴えをはじめましょう。
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