2012年 年頭のあいさつ

(2012年01月19日)

  部落解放同盟全国連合会委員長  瀬川 博

 2012年の新年にあたり、同盟員と全国のきょうだい、支持者、読者のみなさんにごあいさつ申し上げます。

第20回大会  昨年、私たちは、三大闘争のもと、三つの重要課題を打ち出してたたかってきました。
 狭山第三次再審の闘いは、全国連をはじめとした多くの部落民や労働者市民の「再審を開け、全証拠をだせ!」という声と、東京高裁、東京高検への要請糾弾行動によって、徐々に証拠開示を勝ちとりながら、再審開始に向けた前進を勝ちとってきました。

 今年こそ裁判所や検察を追いつめ、狭山再審を勝ちとりましょう。そしてこの国家権力によって仕組まれた一大部落差別、狭山差別裁判の糾弾闘争を勝ちとりましょう。

  また、全国における部落の生活実態調査は、昨年一定の集約をおこない、今年さらに運動の基礎資料とあらたな発見を求めて、規模を拡大して取り組んでいきます。
  三つ目に寝屋川、東大阪での市議選闘争は、負けはしたものの全国連の選挙闘争として果敢に挑戦し、たたかいぬきました。この敗北の教訓を糧として、次に向けたステップとして今後もたたかいぬくものです。 そして何よりも忘れることのできないことは、東北をおそった大震災と大津波、そして取り返しのつかない被害をもたらした原発事故の衝撃です。
  これは、自然災害の被害の大きさもさることながら、「原発」という、ことあれば放射能をまき散らす、核爆弾にもなりかねない危険を作り出した、この資本主義社会を根本から問い直す出来事でした。
  人が人として、その尊厳を保ちながら生き、暮らすことができる社会に変革していかなくてはなりませんし、それが当たり前になっていかなくてはなりません。
  これからも、政治や社会、経済のあり方を問い続ける契機となっていくに違いありません。
  全国連は、あらたな年のはじめにあたり、決意もまた新たにして、今年一年をたたかいます。
  私たちの闘いは、部落差別の撤廃と部落完全解放をめざしながら、それとともに全人類の解放を勝ちとろうという壮大な事業です。それゆえに、部落解放運動の存在に大きな意味もあります。
  私たちはその大きな意義に足る運動と、日々の検証を続けながら、たたかいぬく決意です。
  全国の部落の兄弟姉妹、支持者、読者のみなさんには、こうした全国連とともに団結して、この一年をたたかいぬいていただきますよう訴えます。
  4月、全国連第21回全国大会に集まりましょう!

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