5・23狭山 全国で一斉行動

(2011年06月21日)

  福岡集会 5・23石川一雄さん不当逮捕48ヵ年を糾弾して、全国連は全国各地で一斉行動をたたかいました。福岡、広島では昨年の10・31にひきつづいて労働組合、反戦、反核、反原発をたたかう住民とともに実行委員会が結成し集会をかちとりました。関西では、大阪、兵庫でそれぞれ全国連主催の集会をおこない、奈良のきょうだいは自治労奈良市従業員労働組合が主催した「狭山学習集会」に参加しました。茨城県連と江戸川支部は5・23当日に、東京高裁と検察にたいする要請行動をたたかいました。また、長野県連、陶支部で学習会がおこなわれました。(写真は、福岡集会)

福岡で「狭山・反戦・反核・反差別の集会」を開催(5・22)
【福岡県連準備会】5月22日、昨年10・31につづいて朝倉市甘木総合隣保館において「狭山・反戦、反核・反差別をたたかう集会」を勝ち取りました。福岡はじめ佐賀・長崎からも参加を得、あつまつた50名のきょうだい、労働者、市民の全員が「狭山は勝てる」「原発は止められる」と確信しました。
集会は実行委員会の主催でおこなわれました。全国連、虹ヶ丘学園労働組合、反戦共同行動・福岡、子どもを戦場に送らない9条の会・福岡、ふみん福岡などの賛同団体と個人の賛同により、共同闘争の力で事実調べ、狭山再審を実現していく決意をうち固めました。
証拠の開示と事実調べを訴えるビデオが上映され、石川さんの生の声とメッセージをしっかりとうけとめ、48年目の5・23を徹底糾弾することを確認しました。
また、実行委員会からの訴えとして村上副委員が、狭山事件とは何か、三者協議の現状報告と分析を行い、事実調べを勝ち取るために何が必要かを明らかにしました。さらに村上副委員長は、原発廃止と沖縄基地撤去を闘う人々との連帯を強め、労働者・民衆のカで、反戦反核闘争の盛り上がりを作っていくことがカづよく提起されました。
このあと賛同団体・参加者の狭山闘争への決意と独自のたたかいの報告がおこなわれました。さらに、被災者へのカンパアピールももおこなわれました。ここに新たな団結の一歩をつくり出しました。とりわけ、福岡のきょうだいの発言は、力づよく感動的でした。また、玄海原発の廃止を訴えるアピールは、「核と人類は共存できない」ことを切実に感じることができました。
交流会でも参加者全員が感想を述べ、狭山・原発・労働運動についで和やかな中にも緊迫感をもつて語らい、たたかいの勝利を目指して連帯し、ともにたたかい抜くことを誓いあいました。

8・6ヒロシマ、反原発をたたかう青年とともに(5・22 広島)
【広島支部】広島支部は5月22日、8・6ヒロシマ集会実行委員会の方々とともに「反原発と狭山・人権のつどい」をおこない、町内の住民、共闘、広島での反原発行動で交流しはじめた青年などが集まりました。
司会を青年部の2人が務めました。金平玲さんは「福島のがれきは広島の原爆と重なるところがある。これ以上の核施設を許してはいけない。原発のない復興を!」と訴えました。山根努さんは「原発による地区住民への被ばくの強要と、石川さんへの部落差別によるでっち上げはどちらも国の責任。どちらもなくすために積極的な議論をしましょう」と呼びかけました。
そして広島修道大学教授で住民の会を支える会の森島吉美先生より原発と狭山・差別偏見について明らかにし、「政治は一部の利益しか考えない。私たちの運動では声をあげられない人の声をあげていくことが大切」と、差別と偏見で国策を進めている現実たたかうことを訴えました。
つづいて金平玲さんが討論の方向性を述べる中で「原発への怒りを! 8・6の10万人結集をめざす!」と力強く宣言しました。これをうけて、「未来も夢も奪われてたまるか!」「現実に目を向け、喜怒哀楽を自由に表現できるデモを!」と8・6ヒロシマへの意見が飛び交いました。また、再審へ正念場を迎えている狭山闘争の最先頭のたたかいである要請行動への参加や支援を全体で確認しました。
差別も原発も戦争もない新しい生き方をみつめ、新しい運動をすすめていくための発言が集中した会となりました。

新しい参加者を獲得して兵庫県集会(5・21)
【番町支部準備会】5月21日、神戸市の長田公民館で、地元番町地区を中心に兵庫県下のきょうだい、労働者市民の参加を得て石川さんの不当逮捕48ヶ年を糾弾する集会を持ちました。
開会にあたり番町支部準のKさんから「東北大震災被災者の皆さんを追悼します。強いものには弱く、弱いものには強いのが日本の政治です。石川さんの一日も早い再審・無罪のためにがんばろう」とあいさつがありました。
司会から石川さんの5月アピールが読み上げられた後、3月三者協議前後の石川さんの近況を伝えるDVDが上映されました。
芦原支部・寺下書記長が基調を提起し、討論が行われました。芦原支部・東口支部長は、5・24芦原住宅裁判デモを訴えました。関西合同労組は「昨年10月の奈良狭山集会で石川さんから直接話を聞いて感銘を受けた。狭山闘争には人を変え、人と人とをつなぐ力がある」と発言がありました。再度登壇した寺下さんは「若い頃、部落問題を背負って悩んだ。背負うから重い。部落問題を正面において向き合ったとき、人生が変わった」と体験が語れました。5月メーデーでビラを受け取って参加した市民は「狭山集会に参加したのは20年ぶり」と話し、被災地の障害者支援を訴えるアピールを行いました。その他、番町支部準、武庫之荘支部準などから多数の発言がありました。
まとめのあいさつとして、番町支部準のYさんから職場での差別体験が語られ、石川さんの再審・無罪をかちとる最後の最後まで共に闘おうと熱烈な訴えがありました。
今回の集会には、親類・知人を誘い合って、あるいはビラを見てと参加の広がりがありました。その中で、いくつもの再会や新たな出会いがありました。これからも、ムラの中にも、外にも、全国連の旗をもって出向いていき、狭山闘争を通した絆をどんどんつくっていきたいと思います。

5・21 大阪集会
5月21日、夜7時から、荒本人権文化センターで「石川一雄さん不当逮捕48ヵ年糾弾! 第3次再審闘争勝利! 5・21大阪狭山集会」が行われました。地元の荒本をはじめ近隣の西郡、そして野崎、寝屋川、北摂のきょうだいがあつまりました。また、元意岐部東小学校教諭の西元和臣さん、高槻医療福祉労組・解放研にご参加いただきました。
集会では、ビデオの上映や基調報告をとおして、・「脅迫状」の筆跡と石川一雄さんの逮捕当時の「上申書」の筆跡はぜんぜんちがうことが明らかにされ、・「スコップの指紋検査の報告書」「雑木林のルミノール検査報告書」などの証拠開示を勝ちとることなど、正念場の攻防をむかえた狭山再審闘争の現状について学習しました。そして、次の三者協議を7月にひかえ、新たに着任した小川正持裁判長にたいする要請行動をはじめ、署名・要請はがきなどたたかいを強めていくことが確認されました。とくに、全国連の要請行動とそこでの追及の内容が、この間の三者協議と証拠開示に大いに影響をあたえたことを確認し、今後も、三者協議を密室化させることなく、部落大衆と労働者の共同のたたかいで三者協議でのやりとり、そしてさらなる証拠開示と事実調べへの道を切り開いていくことの重要性を確認しました。
参加した5地域の代表が順番に決意をかたり、7月要請行動(7月8日)に大阪から総決起していくことを全体で確認しました。���

奈良古市支部からの投稿〜奈良市従労組の学習会に参加して
【奈良狭山闘争委員会】奈良のきょうだいは5月21日(土)、奈良市内にある春日野荘で自治労奈良市従業員労働組合が主催する『石川一雄さん不当逮捕48ヵ年糾弾! 狭山事件と裁判の“いま”を考える5・21狭山学習集会』に参加しました。奈良市従労組は、約400人の組合員のうちほとんどが部落民労働者ということもあり、昨年秋に「三者協議が30数年ぶりに開催されており、狭山裁判が動きだしている。労組が先頭に立って発信し、この闘いを奈良・関西の地から拡大して狭山の大運動を復活させよう!」ということが執行委員会決定され、『10・31狭山事件の再審を考える労働者のつどい』に引き続き開催されたものでした。今回の集会は、「石川さんはどのように逮捕され、どうやって殺人犯にされていったのか」という原点に立ち返ると同時に「三者協議とはいったいどのようなもので、現在どうなっているのか」「今、焦点となっているのは何か、私たちにはどのような闘いが求められているか」ということを紙芝居ビデオ映画、最新DVD、三者協議の中身に迫る講演で学習を深めました。また、主催者側から「半年後の10・31闘争には再び大きな集会ができるよう進めていきたい」ということも提起されました。
集会には奈良市従労組の組合員さんをはじめ、国鉄労働者、教育労働者なども参加されており、文字通り〈狭山大運動の復活〉と、〈新しい共同闘争の広がり〉を感じました。労組・労働者の主体性や戦闘性に学び、そしてその勢いに負けることなく狭山闘争の大爆発をかちとるために闘っていく決意を打ち固められた集会でした。

5・22 長野県連学習会
5月22日、長野県連では狭山学習会を行いました。当初は、長野駅前街宣を予定していたのですが、大雨の影響で、予定を変更して学習会としました。街宣にむけて、各支部、専門部で学習会を行って準備をしてきましたので、より一層学習が深められ、狭山闘争の現局面をつかむことができました。
会場の豊野町集会所には、支部員、婦人部、青年部が参加しました。「街宣では足が痛くて参加できない」と言っていた婦人も、学習会なら参加できると、当日になって急遽参加しました。
高見沢書記長が基調報告を提案し、続いて、中村事務局長から、証拠開示と、開示された証拠についての学習会が行われました。二つの提起を受けて参加者の討論が行われました。「ルミノール検査をしていないわけがない。隠しているのは許せない」「証拠を全部出させよう」など、参加者から意見が次々と出されました。小森委員長からまとめの提案が行われ、直前の5月17日に出された、長野結婚差別事件の損害賠償裁判の差別判決を絶対に許さず、狭山闘争と結合して東京高裁でたたかい抜くことも、確認されました。

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