3月17日 狭山要請行動に参加しよう!

(2011年02月18日)

 

2月14日要請行動 検察庁前 検察による証拠かくしは許されない!
岡田裁判長は新たな開示勧告を出せ!


3・17 狭山要請行動
午前10時 弁護士会館集合
午前11時〜東京高裁要請行動
昼休み  裁判所〜霞が関デモ
午後2時〜東京高検要請行動

歴史的チャンス
本年においてこそ、狭山第3次再審の勝利を絶対にこじ開ける、そのために、わたしたちは総力をあげてたたかいぬきます。
一昨年の三者協議の開始、裁判所による検察にたいする証拠開示勧告、そして昨年5月の一部の証拠開示と、狭山第3次再審をめぐる情勢は、大きく動いてき ました。また、昨年には、大阪地検特捜部による証拠改ざん問題が暴露され、検察にたいする大きな社会的批判があびせられ、でっち上げを常套手段としてきた 検察をおいつめています。
いま、狭山闘争は、再審の実現ー勝利をかちとる歴史的なチャンスにあります。しかし、であればこそ、検察と裁判所は、狭山事件における部落差別による犯 人でっち上げという、みずからが犯した差別犯罪をおしかくすために、この流れをおしとどめようとあがいているのです。裁判所は、事実調べについて、いまな お明確な態度をとっていないのです。
こうした検察のあがきを打ち砕いて、すべての証拠を出させること、そして、裁判所に事実調べをおこなわせること。これこそが、再審を実現し、狭山闘争の勝利を実現していく道筋です。
要請行動を貫徹
全国連は、2月14日、東京高裁、東京高検にたいする本年における第1弾の要請行動をおこないました。東京高裁にたいし、「検察が裁判所の勧告をも無視 して、今なお証拠隠しをつづけている。岡田裁判長は、それを認めるのか!」「次の三者協議で、検察にたいし、開示命令を出せ! それができないのなら狭山 事件を担当する資格はない、やめるべきだ!」と、強く迫りました。
東京高検にたいしても、「30分以内で、文書での要請の厳守」と警備員を大量に配置した要請行動の押さえ込み策動を押し返して、私たちは要請行動をやり ぬきました。狭山担当の主任である上田検事にたいして、直接、証拠隠しを糾弾し、全証拠の開示をせまりました(要請行動の詳しい報告は次号でおこないま す)。
3・17要請行動へ
この第1弾の要請行動は、東京高裁、検察にたいする、本年も差別裁判糾弾を貫いてたたかうという私たちの断固たる戦闘宣言です。次は、3月に予定されて いるという三者協議(日付は公表されていません)をにらんで、私たちは3月17日(木)に、要請行動をたたかいます。私たちは、全国動員体制でのぞみま す。
おいつめられた検察は、裁判所にたいして、「もう証拠はない」と主張し、三者協議の打ち切りと再審棄却を要求してくるに違いありません。これを打ち砕く たたかいとして、3・17要請行動にたちあがりましょう。すべての部落のきょうだい、たたかう労働者に参加を呼びかけます。
3月要請行動から、4月2日〜3日の部落解放同盟全国連合会第20回全国大会、そして、5・23狭山全国統一闘争に、再審勝利のためのため、ぜひ参加して下さい。


<三者協議をめぐる攻防の現在と、私たちの証拠開示要求について>
狭山闘争は、いま、勝利への大きなチャンスを迎えています。一昨年の三者協議の開始いらい、「胸突き八丁」といってもいいような、長い攻防が続いています。しかし、この攻防を制したとき、勝利にむかっての関門が大きく開かれるのです。私たちは、一昨年以来、歴史的な決戦の到来ととらえて組織の総力をあげて連続的な要請行動をはじめたたかいぬいてきました。このたたかいをさらに強化して、狭山再審の実現へと情勢をきりひらいていきましょう。現在の三者協議をめぐるたたかいについて、明らかにします。

要請行動の継続と、共同闘争の発展を!
狭山第3次再審闘争は、2009年6月に三者協議の開催を決定していらい現在までに5回ひらかれ、この3月には6回目が予定されています。このうち第2回目には裁判所から8項目の証拠開示勧告がおこなわれ、第3回目には、狭山裁判では実に22年ぶりとなる5項目36点の証拠開示がかちとられました。
これは、毎週のように東京高裁まえで街頭宣伝にたった石川一雄さん本人のたたかい、それと結合して毎月の要請行動をつみかさねてきた全国連のたたかい、全国からの署名、ハガキ、電話、ファックスなどの差別糾弾闘争がかみ合って切りひらかれた、再審への突破口です。弁護団は開示された新証拠にもとづいて、昨年末に新しい筆跡鑑定と意見書、補充書を裁判所に提出しました。
しかし検察は、殺害現場とされる雑木林でのルミノール反応検査結果報告をはじめ、重要証拠は、「見当たらない」として、いまだにかくしもっています。第4回、第5回と重ねて弁護団が追求したにもかかわらず、です。それどころか検察は、この三者協議を密室化し、幕引きすることを策動しています。真相究明をリードすべき立場にある岡田雄一裁判長(第3回目から担当)も、この検察にたいして再度の開示勧告をだすこともなく、まるで検察の証拠隠しと三者協議の幕引き策動を擁護するかのような態度です。
ここに三者協議をめぐる現下の攻防の焦点があります。すなわち、弁護団が要求するルミノール反応検査結果報告書をはじめ、さらなる証拠開示をかちとるのか、それとも検察が策動する密室化と幕引きを許すのか、どちらへ進むかの綱引きが続いているのです。
では私たちは、どのようにたたかえば、この攻防に勝利できるのでしょうか。
ひとつは、三者協議をめぐる攻防にとことんくらいつき、要請行動の継続をはじめ、なんとしても隠されたすべての証拠を出させ、事実調べの実現をかちとっていくたたかいです。
一方で、本当の意味で勝敗の鍵をにぎっているのは、石川一雄さん本人と固く連帯した狭山差別裁判糾弾闘争の陣形をひろげる全国連のたたかいにあります。私たちは、要請行動をたたかうとともに、全国連がどのようにたたかっているのか、を全国津々浦々に宣伝し、なかまを増やしていかなければならないのです。昨年の10・31全国統一行動ではじめた狭山共闘再建のたたかいを、今年はよりいっそう発展させていきましょう。

私たちは要請行動で何を追及しているのか?
以下、全国連は要請行動で何を追及しているのかを整理してあきらかにします。

●部落民から集めた筆跡と血液型
第1は、部落民から犯人をデッチあげるために、国家権力が集めた約120人分の筆跡と石田養豚場関係者28人をはじめとする血液検査の結果です。
警察は、脅迫状の筆跡に似ている人物を菅原4丁目と柏原の部落青年120人から選ぶために、彼らの筆跡を集めました。それを綴じた「厚いメモ(2審62回公判、証人・野本武一部落解放同盟埼玉県連委員長)」を検察はかくしています。
また、警察は、犯人と同じとされる血液型がBの人物を見つけるために、部落民が多く出入りする石田養豚場の28人からタバコの吸い殻などを集めて血液検査をおこないました。
これこそ、警察による差別捜査の動かぬ証拠です。私たちは、警察が集めたすべての筆跡と血液型に関する証拠の開示を求めます。

●殺害現場のルミノール検査結果
第2は、部落民の石川一雄さんを犯人に仕立てあげるために、国家権力がデッチあげた「殺害現場」にかかわる証拠です。
「殺害現場」とされている雑木林は、そこを捜索した警察官自身が「ルミノール検査を行なったが反応はなかった」と証言しています。
しかし、検察は、裁判所が開示勧告したにもかかわらず、ルミノール検査結果は「見あたらない」として隠し続け、裁判所が求めた「ない理由」も明らかにしていません。絶対にゆるされません。
私たちは、ルミノール検査結果をはじめ、「殺害現場」にかかわる、すべての証拠の開示を求めます。

●犯行を否認する録音テープ
第3は、国家権力が石川さんに強制したウソの「自白」にかかわる証拠です。
石川さんは、「自白した録音テープが存在するならば、犯行を否認していた日時ははるかに長く、その間、拷問的な取り調べの中での取調官との会話はどのようであったのか、私は『自白』する以前の否認当時の録音テープを出して事件の全貌を明らかにしてほしい」と訴えています。
私たちは、石川さんへの拷問的取り調べの全貌を明らかにし、国家権力に石川さんへ謝罪させるために、すべての録音テープの開示を求めます。
さいごに私たちは、石川一雄さん本人の三者協議への出席を求めます。石川さんこそ再審請求の当人であり、みずからにかけられたデッチあげを暴き、正す主人公です。だからこそ、この場に出席して、直接、裁判長や検察に怒りをぶつけ、証拠開示と事実調べを要求する権利があります。事実、布川事件では再審が決まる前の三者協議に、ふたりの被告が出席していました。それとも裁判所は、部落民には出席を認めない、とでも開き直るつもりなのでしょうか。差別裁判を改めるべきです。

闘いのスローガン
私たちの要求をまとめれば以下のとおりです。
岡田雄一裁判長は、検察に対して再度の証拠開示勧告を行え!
それでも検察が出さないのなら、開示を命令せよ!
それができないのなら、岡田裁判長はただちに辞任せよ!


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