5・23狭山全国統一行動(各地の報告を追加)

(2010年06月15日)

 

5・23京橋駅街宣 石川一雄さん不当逮捕47ヵ年糾弾!
今こそ狭山事件の再審を

5月23日、狭山事件で、無実の石川一雄さんが不当逮捕されてから47年になりました。全国連は、全国各地での街頭宣伝をはじめ、集会、地域でのビラ入れなど、統一行動をおこないました。(写真は、大阪ブロックの京橋駅前での街頭宣伝)

福岡 甘木・あさくら地区14部落に狭山キャラバン
福岡街宣 【あさくら支部】5・23狭山全国統一闘争で甘木・あさくら地区14カ所への村内宣伝とビラの全戸配布にとりくみました。早朝から雨が降りしきるなか、街宣車のデコレーション作業をおえ、東の端の杷木から西の端・筑前町まで、総距離100キロメートルの1日行動をやりきりました。
ときおり激しい雨にみまわれましたが、悪天候もなんのその全員活き活きとして、検察に36点の証拠を開示させたことをかたり、「すべての証拠の開示、裁判所による事実調べ・証人尋問の実現にむけてたたかいを強めよう」と訴えました。大雨のため人通りは少なく、話し込むことができなかったことが残念です。
解放運動そのものがなくなろうとしているとき、全国連の差別徹底糾弾の運動を一からつくっていく出発点として、今回の狭山統一行動をたたかいぬきました。次は、村の人たちの生活についてどんな実情なのか、狭山闘争はじめ解放運動についてどう考えているのか、本当のところを知るための実態調査を進めていきます。

広島・福島町で狭山街宣
福島町街宣 【広島支部】広島支部は住民の会世話人の李さんや青年部、婦人部、共闘の教育労働者、また山口陶・宇部支部のきょうだいとともに、福島町で5・23狭山行動をうちぬきました。
はじめに、りんぽ館へ出向き、差別事件をひらきなおり、部落解放運動に敵対する革共同に会場使用を認めたことを弾劾しました。りんぽ館の主任は「誠意をもって対応します」といいながら、結局は使用を認めたままで、参加者から怒りの声が噴出しました。
その後、雨の中、町内へ狭山街宣に出発しました。りんぽ館前を起点に、「狭山再審を開始させよう」「すべての証拠を開示させるたたかいを」とのアピールを発しました。
同時に、町内の住宅にビラ入れをしました。全国連のマイクでの訴えに、車の中から手を振り「がんばってね」と応える婦人の声や、ビラを受け取り訴えに耳を傾ける方など、反応もよかったです。
りんぽ館からついて来て妨害を策す公安や革共同には一指もふれさせず、狭山闘争でがっちりアピールできました。今後の福島町での狭山闘争、広島差別事件糾弾闘争のさらなる拡大へ、大きな意義のある5・23闘争となりました。

大阪 京橋駅前で統一街宣
5月23日、大阪の荒本、寝屋川、野崎、北摂、西郡の各支部のきょうだいは、京橋駅前で統一街宣をおこないました。
午前11時、駅前に「狭山再審を行え!」「検察は全証拠を開示せよ」の横断幕、のぼり、そして、署名用のテープルをだしました。荒本支部の阪口支部長がハンドマイクで訴え、署名隊、ビラまき隊、20人以上の黄色ゼッケンをつけた宣伝隊は圧巻です。
駅前はアーケード状で雨はあたらないものの風が強く、足早に歩く人が多い大阪中心部で反応が心配されましたが、自分からテーブルに署名に来る人もいれば、署名隊にかけよって署名をしていく人が、つぎつぎと署名が集まりました。2時間足らずの間に96筆の署名が集まりました。全国連の狭山差別裁判糾弾のたたかいへの社会的な支持が示されました。
全証拠の開示、事実調べの実現へ、検察・裁判所への糾弾行動をさらに強めていきます。

奈良駅前で23デー街宣 観光客からも多くの署名
奈良の街宣 【西之阪支部】奈良では、23デーを取り組んで20年以上が経過しました。今年は、狭山のおおきな節目の時です。
5月23日、朝からの雨にも負けず近鉄奈良駅で遷都1300年祭の観光客が雨の中、大変多くゆきかう中で23デーを奈良のきょうだいと共にたたかいぬきました。
傘を持つ手にビラを渡し、証拠開示を勝ち取った事、全証拠を開示させ石川さんの完全無罪を勝ち取るために支援を訴えました。「若いころにこの事件を知った。いまだに取り組んでいるのですね」「この事件は、今どうなっているの?」と関心を示す人たちがいることに新たなファイトがあふれてきました。
全国各地から奈良に訪れる人たちに狭山を呼びかけられる地の利を生かして、毎月の23デーをたたかいぬいていきます。

兵庫県集会 青年が狭山決起を宣言
兵庫集会 【兵庫県委員会】5月23日、長田公民館別館にて、兵庫県集会を行いました。集会には、地元番町支部(準)のよびかけで参加した住民をはじめ、兵庫の各支部員、関西合同労組など共闘の仲間、40人が参加しました。
はじめに、5月15日にテレビ朝日で放映された「ドキュメンタリー宣言・狭山事件特集」を上映しました。小名木さんの「悲鳴は聞いていない。人影も見ていない」という証言、万年筆の最新鑑定等が登場し、「私は謝罪だけではすませません。無実になって権力に復讐する」という石川さんの思いが語られていました。
集会では、「すべての証拠開示を求めよう」「権力の差別犯罪をただそう」という問題提起、さらに芦原支部から住宅裁判アピールを受けて、自由討論が行われました。
南武庫之荘の青年の「純粋に無実を晴らし、差別をなくしたいという石川さんの言葉に、同じ部落に生まれたものとしての絆をはじめて感じた。自分自身のとりくみを強めたい」など、芦原支部、番町支部(準)の青年らが「10・31に向かって闘う」と決意を語りました。
最後に、加古川支部(準)から、「20年前、自分の身内が結婚差別で命を奪われた。長野で今も全く同じ差別が行われている。この悔しさを狭山勝利の中で絶対に晴らしたい。9月に向かって全力でたたかおう」とまとめがあり、団結頑張ろうで集会をしめくくりました。

高槻・富田町で集会
【北摂支部】5月21日、「狭山再審をめざす集会」を24人の参加でおこないました。
石川さん不当逮捕47ヵ年を糾弾するとともに、5月13日の証拠開示を受けて、事実調べ・再審に向かってのたたかいの方向を明らかにする集会として成功しました。
「石川さんを先頭に私たち部落大衆、労働者・市民のたたかいが、敵をおいつめた。しかし、検察は殺害現場のルミノール検査報告書など核心的な重要証拠をいまだに隠したままだ。9月の三者協議に向け、全面的開示を求めて、とことんたたかおう。東京高裁に事実調べ・再審を迫ろう」と確認しました。
毎月の23狭山デーの前進のうえに北摂・富田に新たな狭山闘争の旗が立ちました。この旗の下、さらに大きな団結を作り上げ、狭山勝利までたたかいぬいていきます。

長野で学習会
長野学習会 【長野県連】5月23日、駅前街宣を予定していましたが強風と大雨のため、急遽、予定変更して狭山学習会を行いました。
小森委員長が開会のあいさつで、「ルミノール反応検査報告書」を「不見当」とした検察に対して、その反動的な目論見を暴いて、証拠の全面開示を勝ちとっていこう」と訴えました。
続いて、5月15〜17日の普天間基地包囲闘争に参加してきた小林拓也青年部長とMY君の報告を受けました。
学習会の基調で高見沢事務局長は、「今回の開示はアリバイ的なものにすぎない。ルミノール反応検査報告書をはじめ、全部の証拠の開示をさせていくことが重要であり、次回の9月の三者協議、10・31闘争へ取り組みを」と訴えました。
参加者からは「検察は堂々と報告書を出すべきだ」などの意見が出され、活発な討論が行われました。

狭山現地調査と交流会
【狭山支部】狭山支部とさやま市民の会は、5月23日、狭山現地で、現地のフィールドワークと学習・交流会をおこないました。
この日は朝から雨でしたが、午前中は支部員有志で調査をおこないました。
午後からは学習会と交流会を行いました。三者協議での証拠の開示について、資料をあたりながら学習しました。そして、なんとしてもすべての証拠を開示させ、事実調べをおこなわせ、再審を開始させようと、決意を確認しあいました。
交流会では、「障害者」問題や民族問題、沖縄問題、基地問題、労働問題をたたかう仲間からそれぞれの立場から狭山闘争をたたかう決意がかたられました。

【5・23街頭で配ったビラより】
検察は、狭山事件で隠しているすべての証拠をだせ
ついに証拠を開示させる!
さる5月13日、狭山事件の第三次再審に関わる3回目の三者協議が行われ、その場で、東京高検は、これまで検察が隠し持っていた証拠のうち、36点を開示しました。狭山事件で、無実の石川一雄さんが逮捕されて以来、47年間ものあいだ隠し続けられていた事実の一端が、ついに、引きずり出されたのです。
こんかい開示された証拠は、石川一雄さんが警察に強要された「自白」のなかで「殺害現場」とされている場所で、事件のあった時間帯に農作業をしていた人の「悲鳴も聞かず、人も見なかった」とする証言や、筆跡鑑定のために警察が石川さんに書かせた文章、取り調べ時の録音テープなどです。これだけでも、石川一雄さんの無実を明らかにする重要な証拠となります。
しかし、このなかには、裁判所が「出せ」と勧告した「殺害現場とされている場所での血液検査の報告書」などは含まれていません。また、「積み上げれば2メートルになる」と検察じしんが言っている膨大な証拠が、いまだに隠し続けられているのです。

石川一雄さんの無実の証拠をいまだに隠し続ける検察
「血液検査の報告書」は、血液検査を行った捜査員じしんが、「血液検査を行った」「マイナス(血痕はなかった)だった」と証言しており、ないなどということはありえません。つまり、血液検査がマイナスだということになれば、石川さんの「自白」は真っ赤な嘘だということが明らかになり、自白の強要が立証されるがゆえに、いまだに検察は隠し続けているのです。
もはや、このような、検察による、卑劣な証拠隠しはやめさせなくてはなりません。ただちに、すべての証拠を開示させ、石川一雄さんの無実とともに、無実の人を犯人にでっちあげた警察、検察、裁判所の権力犯罪を満天下に明らかにしなければならないのです。
次回の三者協議は9月に行われると言われています。これに向けて、労働者、市民の抗議の声を検察にたたきつけ、隠されたすべての証拠を開示させましょう。


無実の石川一雄さん不当逮捕から47年 いまこそ狭山事件の再審を
東京高裁は事実調べをおこなえ!

今年の5月23日、狭山事件で、無実の石川一雄さんが不当逮捕されてから47年がたちます。石川一雄さんは、いま、狭山事件の再審を求め、みずからにかけられた「殺人犯」のぬれぎぬをはらすために、不屈にたたかいつづけています。
そして、いま、ついに、狭山事件の再審の門がこじ開けられる重要な局面がきたのです。5月13日、裁判所の証拠開示勧告によって、東京高検は、これまで隠されていた狭山事件の証拠の一部を開示しました。これまで隠し続けられていた真実の一端が、ついに明らかになったのです。
狭山事件の再審請求においては、これまで裁判所は、一度も事実調べを行わず、真実にふたをするという態度をとりつづけてきました。しかし、もはや、このような態度は許されません。明らかにされた証拠についての事実調べをただちに行い、また、まだまだ検察によって隠されているすべての証拠を開示させなくてはならないのです。
狭山事件における犯人でっち上げは、部落差別をつかった国家権力の犯罪です。これが明らかにされ、正されることなしに、民主主義はありえません。そして、この権力犯罪を正す力は、労働者、市民のみなさんの世論です。正義の実現へ、いまこそ、みなさんの声を、東京高裁にたたきつけましょう。

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