長野で結婚差別! 徹底糾弾を!

(2009年07月22日)

  【長野県連】今年4月、長野市のA君から差別事件が告発されました。


「家柄」理由に差別

差別事件の概要は次の通りです。部落青年A君(26歳)と、一般地区女性B(24歳)が2007年4月に職場で知り合い、交際が始まります。08年5月 にBが妊娠し、二人は結婚することになりました。そこで6月29日にBの家で両家の親同士を含めて会い、正式に結婚を申し込むという段取りになりました。 この席で差別発言がされたのです。年が明ければ子供が生まれるという状態でしたので、A君の母親が「子供のためにお金は使いたい。結婚式はできるだけ小さ くしてほしい」と要望を伝えました。それに対してBの父が「うちは家柄で親戚先祖を大事にしている。近所の付き合いも大事にしている」と発言し、それ以降 「家柄」を連発したのです。
この日を境に、B家のA君(家)にたいする差別暴言が繰り返されます。「お金が足りないなら(結婚式の費用)、ご祝儀を全部持って来るべきだ。金が出せ ないなら、そもそも客を呼ぶな。来た人たちは料理や飲み物も飲み食いするな」「人がおごってくれるからって、何万もする高いものを食うのか」「お宅の親戚 とうちの親戚は関係はない」など、あらん限りの悪罵を投げつけています。
A君とBは9月28日に結婚式をあげていますが、Bは出産のために11月14日に実家に戻っています。A家での同居生活はわずか1ヶ月半しかありません でした。今年の1月20日に男の子を出産しました。しかし、今年の2月に「○○(部落の地名)には帰らない。子供も帰さない。いじめられるので離婚する」 と電話をしてきたのです。
また、弟までもが差別に加担しました。3月始めにA君が生まれた子供のためにおむつをもってBの家に行ったところ、Bは「こんなものいらない」と突き返 し、弟はまるでやくざのように「何しに来たんだ?よくこれたな?んっおい?調子に乗っているとしばくぞ」と大声で騒ぎ立てたのです。
3月の末に、いきなり家庭裁判所から「離婚調停」の通知が送りつけられてきたというものです。

差別は絶対許さない
実はA君は、告発の前に「何でこんな扱いを受けなければならないのか」と自殺を図ろうとしたのです。母親が発見し、大事には至らなかったのですが、差別によって一人の部落青年が殺されそうになったのです。
県連は、A君ととことん論議していく中で、「部落」そのものを知らずに育ってきたA君が差別を真正面から見据え、怒りをたぎらせて、糾弾闘争に起ち上 がったのです。このA君を支えるために、糾弾ビラをつくり糾弾署名、メッセージ署名をもって村の中に差別事件を訴えていきました。すでに、350筆を越え る署名と、許せないというメッセージ、カンパが寄せられました。
これと並行して、差別者へ3回の事実確認をおこなってきました。
第三回目に、Bの父親本人に「家柄」発言の真意を糺したところ、「言った覚えはない」「相手方が言ったというのなら言ったのかもしれないが、そんな意味で言ったのではない」「記憶がない」の開き直りに終始しました。
「あなたの思いがどうであるか、意味がどうであるかは関係ない。言われたA君や家族がどれほど傷つけられ、死ぬほどの苦しみを与えられたのか思いおこすべきだ」と糾弾をしていきました。

糾弾闘争をたたかいぬこう

A君と家族は、第8回県連大会に参加し、差別事件の真相と糾弾闘争を訴えました。県連では今後、前述の糾弾署名を県下に拡大し、須坂、長野、中野、飯山から松本や佐久など全県下を網羅する真相報告会を開催していくつもりです。
開き直る差別者を許さず、差別を生み出した社会的背景を明らかにし、差別行政徹底糾弾にもとり組んでいきます。
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