6・23 狭山要請行動の報告

(2009年07月22日)

  6・23要請行動 ウソの「自白」を見ぬけない裁判所を弾劾

「門野裁判長による退官前=年内の棄却を絶対に許さない!」「なんとしても事実調べー再審を実現する!」。全国連は6月23日、東京高裁と東京高検にたいする要請行動にたちあがりました。
午前中に集会、そして昼休みに裁判所弾劾|霞ヶ関デモをたたかい、午後1時15分から東京高裁にたいする要請行動にはいりました。はじめに、要請団を代 表して中田書記長が「足利事件でも、無実の人がえん罪で苦しめられてきた。裁判所にも責任がある。反省すべきである。狭山事件について事実調べ|再審の開 始をもとめます」と、裁判所の姿勢を糾しました。
つづいて、中央本部、茨城県連、長野県連、荒本支部、狭山支部、西郡支部青年部から要請文と、奈良狭山闘争委員会から「狭山事件の事実調べ、再審をもとめる署名」305筆が提出されました。
口頭での要請では、まず門野裁判長の退官について要請団は、「担当して2年、事実調べがやられていない。来年2月で退官。またしても、棄却の危機が迫っ ていると見ている。私たちは許さない。このまま事実調べがないなら、誕生日を待たず、ただちに裁判官を辞めよ」と迫りました。
また、要請団は要請行動にたいする裁判所の過剰な警備を弾劾し、さらに要請行動への主任書記官の出席を求めました。訴廷管理官は「裁判官に近い立場にあ る主任書記官が出席すべきではない…」と、なんの規定もないことをいいます。要請団は、「むしろ、近い者がでるべきである。足利事件でも裁判官は強要され たウソの『自白』を見ぬけなかった。門野はどうなのだ! 裁判所としてエリをただすべきだ!」と追及しました。これには、訴廷管理官らは、例によって「時 間です…」と、逃げだそうとします。
要請団は、「無実の人を苦しめて、何も感じないのか! 裁判所の態度、管理官らの態度がえん罪をうむのだ!」と、逃げだす管理官らを徹底弾劾しました。

足利事件の誤りくりかえすな! 検察はすべての証拠を開示せよ!

6・23要請行動 東京高検にたいする要請行動では、要請団は、まず、「足利事件で検察は謝罪した。しかし17年間も「犯人」にとめおき、無実の証拠を隠してきた。この過ちが二度とあってはならない。これを教訓とするなら、狭山でも隠し持つすべての証拠を開示すべきだ」と、追及しました。
これにたいし、事務官は「すべての事件に通じるということではない。個々に判断すべきものと考えている」などと、あくまでも狭山に関しては開き直ろうとしました。
要請団は、「自白」を誘導されて、やってもないない罪を『自白』。狭山も同じ。少なくとも、再審を要求している事件については謙虚に検討し直してみるべ きでしょう!」「狭山でも、社会の関心は大きい。しかし、証拠が開示されていない。部落差別にかかわる事件だから開示されないのか? 検察が差別をしてい るからではないのか」…追及がつづきました。
最後に、要請団は、「何十年も無実を叫び続けるのは、本当に無実でないとできない! 狭山について証拠開示すべきだ」と、あらためて狭山の証拠開示について検事の回答を求めました。
全国連は、証拠開示|事実調べにむけ、さらにとりくみを強めていきます。
(『狭山闘争ニュース』159号 2009年7月10日)
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