合同労組づくりにとりくもう!

(2009年02月13日)

  合同労組(運動)を積極的に活用しよう
●一人でも入れる労働組合

部落の労働者は、労働組合のない職場や、派遣、パート、アルバイトなどの非正規がほとんどで、昨年暮れからの大不況の直撃を受けはじめています。解雇、賃下げ、サービス残業などで生活が成り立たないような事態に追い込まれようとしているのです。
こうしたなかで、わたしたちは、部落の労働者の権利と生活を守るたたかいの一環として〈合同労組の結成とたたかい〉に積極的に取り組まなくてはなりません。合同労組とは、一人でも入れる労働組合です。同じ職場に仲間がいなくても、地域の別の職場、職種の労働者との地域的な団結を背景にして労働組合としてたたかえるのです。
●労働組合には豊富なたたかい方がある
労働組合(運動)には、「団結権」「団体交渉権」「争議権」などの法的権利があります。これらは、長い間の労働者の血と汗のたたかいによって国や行政に 認めさせ、打ち立ててきたものです。これにもとづいて〈団体交渉〉、〈ストライキなどの実力闘争〉、〈労働委員会〉、〈裁判闘争〉など要求実現のために縦 横無尽にたたかうことができるのです。
また、小さな組合でも、団体交渉や争議への地域からの支援や、他の労働組合からの支援という形で大きなたたかいができます。こういう形で、たとえ3人しかいない組合でも、10人、20人という規模での団体交渉もできるのです。
●他の労働組合との連携、協力関係をつくろう
関西においては港合同や、関西生コン支部など、学び連帯すべき大きな労働組合があります。全国的にも、こういう形で連携、協力関係をつくれる労組、労働 団体はけっこうあるものです。これが労働組合のたたかいを支えるとともに、全国連の共闘陣形の拡大にもつながります。水平社の活動家は労働組合に幅広く取 り組み、これを土台として差別事件にたいする糾弾闘争の際には、大きな階級的共同闘争を実現しました。
すでに、昨年までに、関西や、福岡で合同労組や地域分会がつくられ、本年にはいって長野でも合同労組がつくられようとしています。これらにつづいて、全国連の大衆的基盤を一回りも二回りも大きくしていこう。

どうやって労働組合をつくるのか
●最初から大きな組織をつくるという風に考えない
まず、〈ひとつのたたかい〉に取り組むことが大事です。(首切りの撤回要求、サービス残業の未払い賃金の支払い要求、有給休暇の取得要求、賃上げ要求など)労働組合は二人いればつくることができます。この、二人からたたかいをはじめるのです。
そして、団体交渉などの闘争のなかで他の労働者を、支援、協力などの形で巻き込んでいくのです。このなかで労働者としての自覚、権利意識、要求が芽生 え、それが労働組合に結集していく水路となります。こうして、たたかいながら大きくしていくのです。大きくなれば法的な最低の権利いじょうの要求も実現で きるようになります。
●役員、規約はしっかり作成すること
小さな組合でも、なしくずしのうちに創られたという風にはしないこと。しっかりと結成を確認し、組織としての代表者、役員を選び、規約もしっかりと確認 することが大事です。組合費も(将来変更があることが見込まれる場合でも)ちゃんと決定するようにしよう。組合員が闘争の当該二人しかいない場合は、支援 という意味をも込めて地域の全国連同盟員(のなかの労働者)に積極的に組合員になってもらおう。

労働組合をどう指導していくのか
●はじめから優秀なリーダーなどいない
みんなで学び、みんなで協議しながら、徐々にしっかりした組織にしていけばいいのです。わからないことは、どんどん聞きに行く。インターネットの諸情報も活用できます。また、組合の執行部で労働法規などの学習会を開催するなどして、ひとつひとつ力をつけていこう。
●労働組合は、全国連とは違う、独立した組織
労働組合をつくり、指導していく上で大事なことは、独自の意志決定機関をしっかりと育てることです(執行委員会、大会・総会など)。労働組合は、どんな に小さなものでも、全国連とは違う独立した組織ですから、絶対に全国連の従属機関のように扱ってはなりません。団交、争議など、組合として取り組むたたか いはすべて労働組合の執行委員会、総会などの民主的討議と決定によって決めるようにしましょう。
こうして、全国連の運動の枠を超えた連携、共闘などの横の広がりをどんどん造りだそう。なお、知りたいこと、疑問に思うことがあれば全国連本部(労働対策部)にご連絡ください。
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