2009年 改憲反対の大運動をつくりだそう

(2009年01月19日)

  自衛隊のソマリア沖派兵を許すな!
麻生政権は、「海賊からの護衛のため」と称してソマリア沖への自衛隊の派兵を行おうとしています。しかし、これは、アメリカをはじめとした帝国主義による侵略戦争の拡大であり、日本が中東、アフリカの資源や市場の「大国」による奪い合いの一角を占めようとする強盗行為以外のなにものでもありません。
ソマリアは、2年前にアメリカの支援を受けたエチオピアが軍事介入して、イスラム勢力を追い出し軍事支配を行っています。これは、「対テロ戦争」という名前のアメリカ帝国主義による侵略戦争の一環をなすものです。
「海賊」問題の原因
エチオピア|アメリカの軍事介入によってソマリア国内は内戦状態になり、産業が衰退、働き口のない若者の多くが「海賊」に加わっていると言われていま す。だからこそ、「海賊」による被害をなくそうとするなら、そもそもソマリアへの介入をやめるべきであり、「海賊とのたたかい」に名をかりた軍事行動は居 座り強盗とまったく同じ、全面的な侵略戦争への踏み切りに他なりません。
日本が、これに加わるということは、イラク侵略につづくアフリカへの侵略戦争への参戦そのものです。ソマリア沖は事実上の戦場であり、「護衛」とは戦闘行為以外のなにものでもありません。

経済危機の陰で進む戦争への舵きり
いまや、未曾有の大不況のなかで失業と生活苦が労働者や部落大衆に襲いかかっています。しかし、実は、その裏で、とんでもない戦争の準備が行われている のです。イラク給油支援法によるイラク侵略戦争への参画の継続や、ソマリア沖への自衛隊派兵だけでなく、いまや、アフガニスタンに自衛隊を派兵する計画ま で浮上しています。
「田母神論文」弾劾
他方で、「田母神論文」問題で明らかになったように、自衛隊(軍部)による「かつての戦争は侵略ではない」という主張が公然と登場しはじめています。田 母神(前航空幕僚長)は、国会への喚問にたいしても開き直り、その後も「24万自衛官の多くも私に賛成している」「日本は核武装すべきだ」などの主張をく りひろげているのです。
1929年の世界恐慌から、「2・26事件」をへて太平洋戦争に突入していった歴史を決して忘れてはなりません。 29年恐慌以降の世界的な大不況は、ドイツ、イギリス、アメリカ、日本などの勢力圏の奪い合いによる戦争へと結びつきました。「戦争こそ日本の繁栄の道」 といったうたい文句で、失業に苦しむ労働者や部落大衆は戦争に引っ張り出されていきました。この歴史が再び繰り返されようとしているのです。
この最大の攻防が「改憲」をめぐる攻防です。ソマリア沖への自衛隊派兵、田母神論文問題など、そのすべては改憲に直結します。
私たちは、経済危機の直撃を受ける部落大衆や底辺の労働者の生きる権利を守るためにたたかうとともに、その裏で進む戦争への舵きりと対決していかなければなりません。
全国連は2009年において、改憲反対の大運動の旗手としてたたかいます。
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