10・26狭山中央闘争が成功

(2008年11月17日)

 

寺尾判決34ヵ年糾弾
門野裁判長を打倒し、第3次再審闘争勝利へ

■10・26中央集会基調報告
●中田潔書記長
1974年10・31。寺尾は「部落問題の本を読んで勉強している」などとペテンを弄し、だましうちの無期懲役判決をくだしました。第3次再審闘争とは、この差別裁判の集大成=寺尾判決の撤回を裁判所に認めさせ、石川さんの汚名を晴らし、国家権力に謝罪させるたたかいです。

第3次再審の最も重要なときにはいっています。石川さんは「いよいよ第3次の最終段階がきた」「今度こそ、正真正銘の権力打倒に燃え、完全勝利を収めるべく全力でたたかう」と、懸命によびかけています。
9月には、弁護団と裁判長の面会も行なわれました。「いつ決定がでてもおかしくない」大詰めにはいりました。
この門野裁判長が、7月に別の事件で再審を認める決定を出しました。しかし、狭山事件では、いまだに証拠開示や事実調べに応じる気配がありません。
門野には、いったん認められた再審をひっくりした前歴があります。この裁判長に期待することなどできません。再審を開かせるのは、ひとえに石川さんと支援の差別裁判糾弾の力です。
門野裁判長は、ただちに再審を開け。証拠開示・事実調べを行なえ。さもなくば、辞任せよの糾弾にたちましょう。
「石川命、わが命」。狭山闘争こそは、部落解放運動の生命線です。全国連は、狭山勝利のためには、どんなことでもします。戦前の高松闘争をこえるような糾弾闘争を必ず実現します。
革共同による分裂行動を弾劾する
本日の集会にたいして、同時刻に、革共同は「東日本解放共闘」をかってに名乗り、分裂集会を行なっています。断じて許すことはできません。
全国連の狭山闘争にたいする対抗・敵対のためにのみにやる集会です。
彼らは、「狭山は階級裁判だ」ということを異様に強調しています。
また、「34年前寺尾判決のとき、労働者の団結を拡大するたたかいとしてたたかわれていたら勝てただろう」とか、「資本主義を終わらせることと、石川さ んの無実をはらすことはイコールだ」とか、のたまっています。狭山闘争を真面目に考える人で、こんなことをいう人がいるでしょうか。34年前の無念も、石 川さんのことも、眼中にない、他人ごとだから、こんなことが得意げに言えるのです。
彼らが言いたいことは、「差別糾弾闘争として狭山をたたかうな。労働者は、そんなものにつきあうな」ということです。「階級闘争」を語りながら、階級闘争から狭山闘争を追放する。
冗談ではありません。狭山闘争は未曾有の権力犯罪とたたかう、最大最高の差別糾弾闘争であることによって、階級闘争のなかにそびえたっているのです。それを否定したい者は、誰よりも権力です。革共同の主張を喜ぶのは、権力以外にありません。
全国連は、革共同の敵対をふっとばして、狭山闘争の大道を突き進みましょう。
差別主義の麻生政権を打倒しよう
アメリカに始まる金融恐慌から、株の暴落、一夜にして、何万の単位で失業者が生み出されています。
他方で、ストライキや食料暴動が世界中で始まり、イスラムの国々をはじめとした民族解放闘争が勢いを増してたたかわれています。
支配者たちが、生き残りをかけてのたうち、食うか食われるかの分捕り合戦・戦争にうったえ、それにたいする抵抗も否応なしに燃えあがる、戦争と内乱の時代です。
部落差別や排外主義の問題が、これまでとは比較にならないくらい、重要になってきます。
追いつめられた支配者は、人民の不満をそらそうと、露骨な差別・排外主義をもちこんできます。飛鳥会問題にはじまる差別攻撃は、その始まりだったと言えます。
だからこそ、全国連の存在とたたかい、差別糾弾闘争を基軸にした3大闘争が決定的です。狭山闘争がそびえたち、3大闘争の発展をかちとることが、戦争と差別・排外主義を粉砕するかけがえのない力となります。
本日は、「麻生か小沢か」ではなく、「反戦・反差別」の勢力が自分たちの意思を示す場でもあります。全国連は、その旗ふり役も引き受けます。極反動、差別主義の麻生政権を私たちの手で打倒しましょう。
広島、住宅の二大決戦に全力で勝利しよう
狭山要請行動、国土交通省交渉から、この冬にむかって2大決戦を果敢にたたかいましょう。
広島差別事件の真相報告集会を全国でやりぬきましょう。9・28長野の真相報告集会は、地元のきょうだいを先頭に、大勢の新しい人々も結集して大成功しました。
全国連は、さらに全国各地での真相報告集会を実現したいと思います。全国連の組織建設にとって最も有効で、また労働者じしんが部落差別とたたかう陣形を おおきくつくりだしていきたいと思います。差別者の革共同にとっては最も打撃になり、社会的に包囲されるようなたたかいかたで、おいつめていきます。
住宅からの追い出しと新たな家賃値上げを、兵庫、広島を先頭に1万人の支える会をつくり、粉砕しましょう。
7月に西宮の33人に明け渡し提訴が市議会で議決され、先日、広島については明け渡しを含めた最高裁の反動決定がありました。絶対に許すことはできません。明け渡しをめぐる大攻防です。「あすはわが身」です。全国の団結できょうだいを守りぬこう。
他方、来年からの新たな攻撃にさらされる膨大な部落大衆のなかにはいりこみ、支える会に組織して住宅闘争の新たな全国闘争をつくりだしましょう。11月 には、全関西のとりくみで兵庫キャラバンを行ないます。1万人の支える会を組織し、明け渡しを阻止する大きな陣形をつくりだしましょう。

10・26集会発言から
■主催者あいさつ
●小森勝重・狭山闘争本部事務局長
差別主義の麻生政権の登場のなかで、私たちは真っ向から差別裁判糾弾をたたかいます。門野裁判長の決定がさし迫っています。石川一雄さんと固く連帯してたたかいましょう。寺尾判決34ヵ年糾弾と広島差別事件糾弾をむすびつけ、大きなたたかいをつくりだしましょう。

■連帯のあいさつ
●三里塚全関西実行委・松原康彦さん
国は格差と貧困、差別と飢餓をおしつける攻撃をかけてきています。このとき、石川さんにたいする国家権力の差別犯罪、これをはね返さなくてはなりませ ん。狭山闘争で勝ち抜くことで、この国は変えられます。もう一度、10万のたたかいをつくりましょう。三里塚で、また市東さんの土地を取り上げる提訴が行 われました。このデタラメは許せません。市東さんのたたかいに連帯し、大きな統一戦線をつくりましょう。
●同和住宅家賃値上げ反対闘争を支える会・田代菊雄さん
10月10日の広島判決にたいして、支える会は「居住の安定をおびやかす応能応益制度の撤回」「同和住宅の明け渡しの提訴、および明け渡しの執行をやめ させ、国の本来の責務である差別解消へのとりくみ」をもとめる申し入れを国土交通大臣におこないました。福祉の根幹が居住保障です。しかし、これが戦後、 顧みられていません。支える会は、居住福祉を明確にして運動をつづけていきます。

■全国連証拠開示要求について
●井橋昌夫中執
私たちは、今日にいたっても、ただの一度も事実調べを開いていないという、この事実のなかに門野裁判長の棄却への猛烈な意志をみておかねばなりません。
一方で、東京高裁の門野でさえ、とことん追いつめれば、再審開始—無罪決定を出さざるをえません。そのたたかいを私たちはやれます。私たちが不屈に、石 川さんの闘志をもってたたかえば、絶対にに勝てます。布川事件につづいて勝ちましょう。狭山は差別裁判です。門野を打倒するようなたたかいがあってはじめ て、私たちは勝利を握りしめることができます。私たちは断固として、東京高裁に事実調べをせまりましょう。「検察にたいして証拠開示の命令を出せ」、この ことを追及しましょう。
証拠を出せというたびに、「ない」という検察にたいし、私たちはくりかえし、くりかえし要求し、隠された証拠をださせましょう。

■奈良集団登校への決意
●古市支部・北浦竜二さん
昨年、復活させた狭山集団登校を、今年は、なんと隣の村の本部派がはやばやと中止するという決定をしました。しかし、古市支部はどんな困難があろうと、1人でもがんばる親子がいるかぎり、必ずやると決めました。

■広島差別事件糾弾
●金平 玲・広島支部青年部長
広島差別事件がおこってから、あらゆるデマ、部落民の人格を否定する発言がされ、がまんの限界です。革共同に労働運動をかたる資格も、狭山をかたる資格はありません。革共同を許しません。全国での真相報告集会の実現へたたかいぬきます。
●小林あや子・長野県連書記長
9・28長野真相報告集会を成功させました。麻生政権の登場と世界金融恐慌と革共同の転向という、上からの反動と下から差別にたいして反撃しました。動員の原動力に青年部と婦人部がたちました。新たな支部の建設、共同闘争の建設へたたかいぬきます。

■住宅闘争から
●東口博さん(芦原支部)
西宮市は私たち33名に住宅を明け渡せという裁判をおこそうとしている。違法な値上げをしておいて、出て行けとは、なめるんじゃない! 私たちは、無法な国・行政とたたかうために、署名、カンパ、支える会への入会を呼びかけます。
●李金異さん(広島)
14軒が明け渡しを要求され、数軒に入居のひきつぎを認めない判決が出た。私たちは、裁判に勝とうが負けようが関係ない。私たちはすべての差別、民族差別を打ち破り、新しい未来を切りひらいていく。
●布上孝さん(陶支部)
今年2月、山口で判決。供託者4人に明け渡せという途方もない判決だった。今高裁でたたかっています。13日に結審となりました。反動判決が出ようと、行政とたたかう。

■青年、婦人部
●青年部結成準備会・小林拓也くん(長野)
来年にも全国連青年部の結成をめざします。そのためにも狭山闘争を全力でたたかいます。差別裁判を許せるのか! 広島差別事件を許せるのか! この怒りでたかいますす。
●北浦寿恵子婦人部長
今こそ、部落民魂を見せつけてやりましょう。門野裁判長を絶対に許さず、広島差別事件を居直る差別者ともども、みんなの力で打ち倒してやりましょう。踏まれても踏まれても、野に咲く花のようにたくましく生き抜き、たたかいましょう。

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