「被爆63周年 8・6ヒロシマ集会」に全力結集を!

(2008年07月14日)

 

8・6ヒロシマ集会にむけて
部落解放同盟全国連合会書記長 中田潔

8・6ヒロシマの原点にたちかえって

被爆63周年をむかえるこの夏の8・6のたたかいについて、全国連は、広島のたたかう人士、教育労働者とともに「被爆63周年 8・6ヒロシマ集会」を8月6日、ごご1時30分より、広島厚生年金会館で開催します。

集会では、広島・福島町の被爆したきょうだいの訴え、憲法改悪阻止・反戦・反核のアピールを柱に、部落解放運動の立場から、在日朝鮮・韓国人、労働運動の立場からなど、反戦・反核、反差別のたたかいを網羅した内容にします。
もちろん、地元・広島支部からは差別糾弾闘争をたたかう現場からのアピールがおこなわれます。そして、ここにあつまった力を、憲法改悪阻止の力に変えていこうという集会です。
すべての部落のきょうだい、たたかう労働者、市民のみなさんに、賛同と参加を呼びかけます。

自分たちの手で
今年、私たちが新たに集会を呼びかけるのは、今、真剣に「8・6ヒロシマ」を問い直す必要があると考えたからです。
「侵略戦争は2度とくりかえさない」という揺るぎないたたかい、「核と人類は共存できない」と叫ぶ被爆者の「核の廃絶」への自己解放闘争、そして、あらゆる差別・抑圧とのたたかいと労働者階級のたたかいの統一という、8・6の原点に立ち返るものを大事にしたいということです。
こうした「8・6ヒロシマ」を原点から問い直すというとき、既成の原水禁運動にも、これまで参加してきた既存の集会にも、私たちはその中味を期待することはできません。やはり、私たち全国連と反戦・反核、反差別をたたかう人々の手で、新たにつくりなおしていかなければなりません。

被爆63周年! 被爆者の怒りをうけとめて

私たちの集会はまず、あらためて被爆のひどさ、そのなかで苦しんできた被爆者の被爆体験、8・6の被爆者の怒りをしっかりと見据えた集会にしてきます。
もう一方で、「なぜ、8・6ヒロシマ、8・9ナガサキがあったのか?」と、被害の現実だけでなく加害の事実、現実を直視していかなければなりません。たとえば、在日朝鮮人・韓国人、3万人が原爆で爆死したといわれています。しかし、その人々のうち、多くの方は名前すらあきらかになっていないという現実があります。これは一例ですが、そんな現実が、なぜ強制されてきたのかということです。日本帝国主義の侵略戦争の加害の結果として、8・6ヒロシマがあるということをハッキリとさせます。
私たちは、「被爆63年」をしっかりと重視します。この年月は一貫して、政府・権力者による被爆者の切り捨て、抹殺とのたたかいです。私たちは、この現実をしっかりとうけとめ、たたかいぬきます。
今、被爆者の高齢化の問題があり、被爆者の存在が抹殺され、曖昧にされようとする動きがつよまっています。原爆症による命を危険にさらされてきた63年間、そして健康や命が破壊されることでの生活の苦しさ、被爆者にたいする差別の存在…。そういう63年間の原爆の投下と、原爆がもたらしたさまざまなむごい現実、そのなかでの被爆者がどうたたかい、生きてきたのか、しっかりと原点にたちかえってむきあっていきます。
部落解放運動をめぐっても、被爆をうけた福島町の部落の人たちの体験を聞けば、「被爆しても、福島からきたというだけで応急手当すらしてもらえなかった」「救護所からもおいかえされた」という話しもありました。福島町では、部落民であるが故に、「疎開すらできなかった」「疎開のうけいれさきがなくて、福島町に残らざるをえなかった」ことで原爆の被害が拡大されました。そして、被爆してなお差別がつづけられるという現実があります。
部落差別と被爆で2重3重の苦しみのなかで必死で生き、たたかってきた現実、そこを、反戦・反核、反差別の原点としてしっかりと見つめなおしていきます。その現実からしっかりと学びとって、今の改憲攻撃を進める福田政権=日本帝国主義の核武装化をゆるさないたたかいをつくりだしていきます。

憲法改悪を阻止しよう! 核武装を許すな!

洞爺湖サミットでよりはっきりとしましたが、日本やアメリカなどの帝国主義の世界は破局にむかっています。そこから帝国主義の強国どうしの生き残りをかけた死闘戦があらゆる問題をめぐってくりひろげられています。世界戦争ー核戦争の危機がいっそう迫ってきているのです。
日本の福田政権も、「戦争のできる国でなければ生き残れない」という現実をつきつけられ、必死に戦争=改憲の道をつきすすんでいます。この秋には国会で「海外派兵恒久法」を強行し、いつでもどこでも戦争のできる態勢をつくろうとしています。このもとに沖縄、岩国など全国で基地が強化されています。また、歴代の閣僚や自民党幹部らがくりかえす「アメリカに対抗するための核武装」発言は、まさに改憲と核武装は直結していることを意味しています。アメリカ・ブッシュの先制攻撃による核戦略はまさに戦争 核戦争に全世界をたたきこもうとするものです。
私たちは、「被爆63周年 8・6ヒロシマ集会」を、福田政権の改憲と侵略戦争、核武装の攻撃と真正面から対決するたたかいの発信源、原点としていきます。
今年は、準備の時間がありませんでしたので、いったんは全国連が旗振り役となって今年の「8・6集会」を開催します。しかし、来年からさらに陣形を拡大して、反改憲、反戦・反核、反差別の大きな共同闘争を形成していきたいと考えています。これが、全国連の8・6にかける思いです。

「休暇」をとり、是非とも参加をお願いします!

全国連としては全力をあげた取り組みを是非ともお願いします。8・6当日は平日です。仕事をされている方は、ただちに「休暇申請」を出してください。
全国連は創立以来、反戦闘争にも全力をあげてきました。8・6ヒロシマのとりくみも欠かせたことはありません。
この反戦闘争、共同闘争の領域においても、第17回全国大会の路線、「自前の全国連」としてのたたかいをはじめていきます。今年は、この8・6ヒロシマこそ、全国連がたたかう反戦闘争の最大のたたかいです。全同盟員の全力をあげた結集をうったえます。
また、すべての部落のきょうだい、たたかう労働者、市民のみなさんの参加を是非ともお願いします。
全国連とともに、新たな8・6ヒロシマ闘争、改憲阻止闘争、反戦・反核、反差別のたたかいをつくりだしましょう。
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