5月狭山全国統一行動の報告

(2008年06月28日)

 

5・21要請行動のデモ 石川さん不当逮捕45カ年糾弾
第3次再審勝利へ全国で決起


5月21日、全国連と共闘は、石川さん不当逮捕45ヵ年を糾弾する要請行動にたちあがりました。

高裁では新たに要請担当となった蓮尾管理官に対し、部落差別への認識を問いました。
蓮尾管理官は、「この場でお答えできません。そういう場ではありません」と狭山事件の核心からのがれようとかたくなな態度に終始しました。
これに対し、要請団は、「なぜこたえないのか!」「初対面の人に、いま聞いたことぐらいは、いままでの係官はいっていた。あなたは本当に要請行動を担当する人か、うたがわしい。初めから門前払いなど許さない!」と門野体制の姿勢を糾弾しました。
高検でも担当が小林事務官に交代。狭山担当検事も坂口順造検事に交代したことが明かされました。
要請団は、「45年、石川一雄さんは汚名をきせられたまま。真実を明らかにする責任は、裁判所、検察にある。この20年間、証拠の開示はない。あまりにも不誠実だ」とせまりました。
部落差別について石橋事務官は 「自分は茨城出身。そういう地域があると聞いたことがある。いま差別があるかはわからない…」と回答。
さらに、検事の認識もきくこと、次回は検事も出席すること、証拠の管理内容について明らかにすること、など要請。次回にも回答するよう求めました。

「解放共闘」詐称した狭山闘争破壊を弾劾
要請前の打ち合わせでは、全国連本部が「石川さんの無実の叫びにこたえよう。再審・無罪! 裁判所に自己批判させる。あたりまえのことにこだわる。本日、全国連を中心に差別糾弾で狭山をたたかう人々が参加。全国大会に招待しても来なかったような共闘は、本日は案内していない。彼らは広島差別事件糾弾を否定し、差別糾弾闘争を否定して、狭山闘争でも分裂行動をおこなっている。おかしな話。広島差別事件糾弾、差別糾弾闘争を否定して、狭山を語るなどあまりにも矛盾している。45年前の5・23、石川さんの問題を誰も取り組めなかった。45年前の見殺しを、またくりかえすのか! 分裂行動を断じて認めない!」と提起。「解放共闘」を詐称した狭山解体策動を弾劾し、要請行動を貫徹しました。

無実・差別を歩いて確信〜新たな団結広げる現調(狭山現地レポート)
【狭山支部】5月25日、狭山支部、狭山市民の会、5・25実行委は、狭山統一行動として現地調査と学習会をおこないました。
現地調査は何十年ぶりという人や、初めてという人など、関東全域から、多数参加し、狭山支部の青年の案内で行いました。
5月1日当日、石川さんが実際に歩いた真実のコースを当時の石川さんの暮らしや、仕事のことなど想いおこしながら歩きました。
差別ゆえに不安定な仕事であった石川さんの悩みは、今の多くの部落青年にも共通するものです。そして、調書に存在する何人もの目撃証言と、それを取り調べようともしない裁判所の悪らつなやり方に、あらためて怒りをおぼえました。
また途中、ウォーキングに来ていた女性たちが飛び入りで参加し、いっしょに現調を行いました。
休憩の後、警察によるデッチあげのコースを歩きました。確定判決でいう、無茶苦茶なつくり話は当然、矛盾だらけです。
時間をはじめ、目撃証言の不在や当日の天気など、様々な矛盾点を確かめながら歩きました。
学習会では現調の感想や要請行動の様子などをフリートークで話しあい、また広島差別事件糾弾闘争については支部から報告、提案し、議論が白熱しました。
「糾弾は相手の人格を否定する」という差別者集団=革共同の発言に、「障害者」をはじめとした参加者から激しい怒りの声があげられました。革共同を糾弾し確認会への出席を求めていく決議がなされました。
交流会では、途中からかけつけた関東の部落青年や支部員さんを交え、あらたな団結と狭山完全勝利への決意をかためました。

支部集会、要請行動、行政闘争…連日の奮闘で5・23たたかう
●5月20日、狭山・住宅集会を開催しました。
【大阪・荒本支部】石川一雄さんからの「第3次で、事実調べを通して、その経過を天下に知らしめ、断固糾弾せねばなりません」との決意を婦人部が朗読。
翌日の狭山要請行動に代表を送ることを紹介。さらに10月狭山中央闘争に総決起することを確認しました。
また、翌日、狭山要請行動とかたく連帯して、住宅闘争に決起。東大阪市役所前で朝ビラまき、午後は建築部、住宅改良室に対し、「応能応益」家賃と明け渡し裁判の撤回を求めました。

●やるたびに新たな怒りがわいてくる 青年の狭山紙芝居
【兵庫】5月24日、神戸市内において、「石川さん不当逮捕四五ヶ年と広島差別事件を糾弾する兵庫県集会」を開催しました。
冒頭、青年を中心にした狭山紙芝居は、生ギターや音響効果も取り入れてますます迫真の上演になり、万雷の拍手をあびました。
学習については、毎月テーマを絞り込んで、一つひとつ積み重ねて行くことにしました。今回は筆跡について。
基調提案や自由討論のあと、加古川の岡本中央委員の音頭で、広島差別事件糾弾や秋の10・26全国闘争へ決起する団結ガンバローで集会をしめくくりました。
つき並みかもしれませんが、やはり、紙芝居・学習・署名を積み上げて行くことが巨万の狭山決起を創り出す道です。共にがんばりましょう。

●狭山、広島…部落差別への糾弾を断固つらぬこう
【長野県連】5・23狭山統一行動のとり組みとして、長野県連では「5・25狭山学習集会」を行いました。
集会では、はじめに「2・24広島差別事件関西真相報告集会」のDVDを上映しました。ほとんどの参加者がはじめて見て、Aさんの訴えを直接聞くことで、革共同の差別にあらためて怒りがこみ上げてきました。
集会では、高見沢事務局長より「5・23狭山統一行動のために」、小林書記長より「広島差別事件糾弾闘争」の2本の提案が行われました。
提案を受けて、参加者から積極的に発言がされました。
「5・21狭山の要請行動に久しぶりに参加してきた。裁判所の30分の制約をうち破って、45分の要請行動を勝ちとった。これはすごい勝利だと思う。」(婦人部)「Aちゃんの怒りはよくわかる。一緒に頑張っていきたい」(青年)「狭山と広島差別事件のことがよくわかった。差別はやはり徹底的に糾弾していかなくちゃいけない」(青年)「若い子が差別に立ち向かうのは大変なことだけど、差別を許さないために頑張ってほしい」(50代支部員)
など、狭山闘争勝利の思いや、広島差別事件と革共同への怒りの発言が出されました。
最後に、小森委員長が「狭山差別裁判も、広島差別事件もまったく同じ構図をもっている。部落民を犠牲にして、部落民を差別することで生き延びようとしている。戦争への道だということだ。われわれは転向を断固拒否して、差別徹底糾弾で闘おう。そのためにも、6月の県連大会を大成功させ、9月真相報告集会を勝ちとっていこう」とまとめの提起を行いました。

●10月中央闘争へ 狭山闘争委先頭に「5カ月決戦」をスタート
【奈良狭山闘争委】5月23日、狭山集会を開催しました。
奈良狭山闘争委、中央本部、理論センターからの報告のあと、広島差別事件についてビデオで学びました。
古市のきょうだいが方針提起をおこない、狭山闘争委員会が先頭に立って学習と行動を強め、10・26中央総決起にむけ、5ヶ月間決戦をスタートさせる、住宅家賃の値上げや「後期高齢者医療制度」等の攻撃からムラの生活を守るため、支部大会を成功させることを確認しました。
「とめよう戦争への道! 百万人署名運動奈良県連絡会」代表の藤原さんも集会にかけつけてくださり、狭山現地調査の体験談や、「45年におよぶ闘いに決着をつけるために共に力をあわせましょう」と発言してくださいました。
狭山闘争委は石川さんと連帯して、奈良の地で部落差別徹底糾弾の狭山闘争をつらぬき、第3次再審闘争に勝利します。
まずは6月狭山23デーで労働者、市民に訴えていきます。

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