門野裁判長は証拠開示命令を出せ 1・22要請行動へ

(2008年01月11日)

 

東京高裁を糾弾する全国連 昨年5/21  狭山第3次再審闘争はきわめて緊迫しています。
 報道によると、11月に門野裁判長が「偽造通貨行使事件」で、取り調べ中の警部補が作成したメモについて、東京高検に対し、開示命令をだしました。
 被告の男性は、取り調べでムリヤリ「ニセ札と知りながら使った」と自白させられたと、公判になり無実を主張。弁護側は、被告を取り調べた警部補のメモを開示すれば取り調べの状況が明らかになると開示を請求。地裁は請求を棄却、弁護側が高裁(門野裁判長)に即時抗告していたものです。

 これまで裁判所は、「開示の対象は検察手持ちの証拠に限る」としていたため、検察が持っているか定かでない取り調べメモの開示命令を出したことは異例です。わたしたちは、狭山担当の門野裁判長が、この一見「前向きな」決定を出したことに危機感を持たねばなりません。
 なぜなら、石川さんやわたしたちが、門野就任の前はもちろん、就任後も一層強く訴えてきた、証拠リスト、取り調べ時の『脅迫状』書き写し練習メモをはじめとした狭山事件の証拠開示命令の要請には一切黙り込んだままだからです。
 名古屋高裁にいたときには、名張毒ぶどう酒事件で、「自らが極刑となることが予想される重大犯罪について進んで自白をするとは考えられない」といって、再審決定をひっくりかえし、無実の人を再び死刑台に送ろうとした極悪の裁判官です。門野が狭山担当について半年、このような決定を出したことこそ重大です。門野は「狭山事件はちがう」「石川の自白はすべて真実だ」「狭山では捜査書類やメモなど開示する必要はない」と言っているのです。
 狭山闘争から差別糾弾、権力犯罪糾弾の魂を消し去って「取り調べの可視化」を求めるえん罪運動にねじまげている解同本部派が、またしても楽観論をふりまき、武装解除するのは火を見るより明らかです。
 全国連は、石川一雄さんの「…強靱な闘魂を前面に出して狭山勝利・部落の完全解放のために火の玉となって邁進していきます」との決意にこたえ、総決起します。「狭山事件では開示命令をださない差別裁判官糾弾! 門野体制打倒!」を全国連はさらに鮮明にし、1月22日、要請行動をたたかいぬきましょう。
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