勝利への執念で
とりわけ、奈良の集団登校の復活の大きな意義を確認します。今年の狭山10月闘争は「奈良の古市の集団登校をいかに成功させるか」ということに集約されていたといっても言い過ぎではありませ。
昨年、中止に追い込まれたことは、本当にくやしい出来事でした。まず、全国連の私たちじしんが、「一度死んだ」という現実を認め、不退転の決意を固めてきました。そのうえにたって、差別とたたかうムラの総団結に挑戦しました。保護者のなかに喧々諤々の議論をつくりだしてきました。そして、たとえ当日、1人でも2人でも闘いを貫徹する親と子がいるかぎり断固やる決意をうちかため、その闘いを昨年のような妨害や脅迫があったとしても身を挺して防衛し抜く陣形を全国連の責任においてつくりだしました。
そして26日、100名の決起を実現して小学校と中学校の集団登校をおこないました。
いっさいは、差別糾弾の精神、狭山闘争勝利への執念、そして、部落解放運動の矜持をかけた闘いでした。この勝利をバネに、あらためて全国連の手でムラ全体の獲得と、「差別とたたかう」総団結をめざして全国の部落で驀進しましょう。
1974年10・31寺尾判決から33年。第3次再審闘争とは、この寺尾判決の粉砕・撤回を裁判所に認めさせ、石川さんの汚名を晴らし、国家権力に謝罪させるたたかいです。
周知のように、現在、石川さんは、東京高裁に第3次再審を申し立てています。担当裁判官は、名張毒ぶどう酒事件で、再審をひっくりかえした、極反動の門野です。
門野裁判長は、証拠開示に一切応じない、事実調べもしない、早期棄却あるのみという態度をしめしています。全国連は、今年中にも棄却策動が切迫するととらえ、「門野裁判長打倒」をはっきりさせて、これと全面対決をつらぬきましょう。〈無実・差別・糾弾〉の狭山闘争の原点を復権し、国家権力にたいする徹底糾弾をうねりのようにまきおこしましょう。
奈良集団登校の復活は、第3次再審闘争そのものです。全国連本部には、今でも、各地の名前も知らない人から、紙芝居ビデオの注文が続いています。署名・紙芝居・ビデオ、大中小の集会・学習会、現地調査、集団登校など、あらゆることを駆使して、差別裁判糾弾へたちあがりましょう。東京高裁・東京高検への要請行動にたちあがりましょう。
福田政権のもといっそう吹き荒れる部落差別攻撃にたいし、全力で対決しましょう。全国連の三大闘争を本気になって、実践することこそ反撃の道です。本部派がいかに屈伏しようとも、部落大衆、労働者の魂は健在です。「飛鳥会」問題にはじまる差別洪水に、歯噛みしながら反撃の機会を求めているに違いありません。
狭山第3次再審闘争勝利! 差別徹底糾弾でたたかいましょう。住宅からの追い出し阻止! 11・4労働者集会への決起につづき階級的共同闘争の発展をかちとりましょう。
全国連は、我が身を呈し、たたかいを通して、反撃の道を切り開いていきます。全国の部落のきょうだいは、全国連とともに、今こそ総団結してたたかいましょう。