しかし、あまりにも当然です。私たちは「滞納」しているわけではありません。「払う意志はあるのだから一方的な差し押さえをするな!」「原点に戻って住民とちゃんと話し合いをおこなえ」「応能応益制度による一方的な値上げ反対! 自分の家の家賃は自分で決める。それを受けとれ」......このことを訴え続けてきました。役所が問答無用に市民を苦しめ、生活をつぶすことなど絶対に許せない! そのことをわからせただけです。
この日は、保育所の入園式、小学校と高校の入学式という住民にとっては大変な日でした。にもかかわらず、たくさんの住民が集まりました。全国連のきょうだい、同住連、そして労働組合の仲間も集まってくれました。代表団を会談におくりだし、話し合いは4時間におよびました。話は9年前にさかのぼり、滞納でない住民を裁判にかけたこと、長い裁判、年末年始の役所による脅迫じみた悪徳サラ金まがいのやり方などを糾弾しました。
そして、ついに副市長に「4月からおこなおうとしていた給料の差し押さえをやめる」こと、「住宅組合を窓口にして、建設部・住宅課と具体的な話し合いをしていくこと」を約束させました。まさに住民の正義のたたかい、団結と行動が実を結んだのです。大前進です。不可能を可能にできる実感をみんなの力でかちとったのです。
しかし、役所は私たちにたいして「滞納」という言い方を変えていません。しかも「裁判で決まった額を払え」という態度も変えていません。本当のたたかいはこれからです。そして、本当の勝利はこれからのたたかいにかかっています。「応能応益制家賃の撤回、払える家賃を受け取らせる」まで、徹底的にたたかいます。