16回大会 -運動方針基調-

(2007年03月03日)

 

瀬川委員長をはじめ新役員を選出 差別徹底糾弾の立場を貫き 3大闘争の実践深めよう

 第16回全国大会で中田潔書記長より提起され、採択された「運動方針の基調」の要旨を紹介します。(文責は編集部)

大衆的な実力闘争が求められている 

 去年1年間は大阪の「飛鳥会」問題に端を発し、京都、奈良と本部派幹部の不祥事・利権的腐敗を口実にしたマスコミの大差別キャンペーンのもとに、国・行政、警察権力の総力をあげた部落解放運動の絶滅攻撃がかけられました。

 なぜ、これほど激しい攻撃がかけられているのでしょうか? 実は、国や行政はそれほど大変な情勢になっています。安倍政権は、「安倍政権の使命は憲法を改正すること」と公然と言っています。参議院選挙では憲法改正を真正面に掲げて選挙戦をやるといっています。そのために、部落解放運動や住民運動、動労千葉や港合同という、戦争とたたかう労働運動を徹底的にたたきつぶそうというのです。戦争政治こそが一切の原因です。 そして、国、行政らの攻撃の矛先は、「全国連の組織と運動を徹底的にたたきつぶす」こと、この一点にかけられています。

住宅からの追い出し阻止!

 その最大の焦点として、住宅家賃の供託者にたいする反動的な攻撃がはじまっています。八尾では、最高裁の決定をうけて「給料を差し押さえる」という攻撃がかけられています。芦原や番町では「住宅明け渡し」が強行されようとしています。行政の「問答無用」のやり方は、絶対に許せません。
 どこの村でも、「明け渡し」を目の前にして、機動隊が村に入ってきて、村人の家財道具を放り出して、村の人たちをたたき出すことを、指をくわえて見ているきょうだいはいません。村のきょうだいは絶対にたちあがります。
 なにより、全国連は全国動員をかけてでも、機動隊とやり合ってでも、強制執行=「明け渡し」を絶対に阻止します。こういう実力闘争をたたかいます。このたたかいをやりぬいたとき、「やはり全国連は頼りになる」「ああいうふうにたたかわないといけない」と、多くのきょうだいの決起をつくりだします。
 昔はみんなそうでした。村の人が団結し、役所へ鍋釜もって、乳飲み子をせおって、何日間もすわりこみました。そうでなかったら部落の権利は守れないのです。それが私たちに今、実践的にもとめられています。

全国連創立の精神にたちかえろう 

 全国連は本部派による不当な処分、警察権力の弾圧、行政による兵糧攻めをうちやぶり設立された組織です。私たち全国連の精神には、「どんなことがあっても差別者には負けない」「どんなことがあっても権力に屈服してたまるか」「部落解放のために身を投げ出してでもたたかう」という闘争精神が宿っています。今こそ、この精神を全同盟員で再確認し、この困難のなかでたたかう団結をうち固めましょう。これが16回大会にかける、私の思いです。
 16回大会で全国水平社は解散してしまいました。水平社は国家権力の弾圧に旗をまいてしまった、それが一番の理由です。水平社は激しい糾弾闘争をたたかいました。そのために何度も弾圧が襲いかかりました。役員・活動家は何度も逮捕されました。たしかに私たちの想像をこえる苦労だったと思います。しかし、結果として荊冠旗をまいてしまったのは、やはり弾圧と真正面からたたかえなかったからだと思います。
 私たちは、水平社がかつて苦労した時代、そういう時代にたとうとしています。全国連は全国水平社の敗北の教訓を胸に刻みながら、部落差別徹底糾弾の立場をしっかりと堅持しなければなりません。
 差別徹底糾弾闘争の基本的な立場に立って、全国連の三大闘争を実践的にふかめていきましょう。また、厳しい時代、全国連、部落解放運動だけでたたかえるわけではありません。70年代の狭山闘争でも、部落解放運動とともに、労働者のたたかいにも元気と力強さがありました。安倍政権の戦争政治に反対する広範な労働者のたたかいとスクラムをくむことで勝利できます。私たちは、差別糾弾闘争と要求闘争、階級的共同闘争で新たな発展をかちとっていきましょう。

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