「住宅明け渡し」攻撃を許さない!

(2007年02月10日)

 

住宅闘争への新たな攻撃を弾劾する 

差し押さえを弾劾して集会 (昨年12月大阪・西郡)  住宅家賃値上げ反対闘争にたいして、行政はこれまでとは次元を画する大攻撃をかけてきました。行政は、各地での住宅裁判で最高裁の反動判決がだされたことをタテに、住民にたいして「住宅明け渡し」にむけて動きだしたのです。全国連は、この行政による部落大衆の生きる権利をも奪う大攻撃を絶対に許しません。全国連は住宅家賃闘争をたたかうすべてのきょうだいとともに実力糾弾闘争にたちあがり、絶対に打ち破ることを宣言します。

兵庫・芦原での「明け渡し」 大阪・西郡にの「給料差し押さえ」の暴挙を糾弾する

 現在、西宮・芦原地区にかけられている攻撃がその最先端です。芦原の住民は昨年8月の最高裁による反動判決をうけて、毎月、行政交渉をたたかってきました。実際に住民にはとうてい払えない家賃であることをつきつけ、具体的に①10年前にさかのぼって「適正」な家賃(払える家賃)を決定すること、②返済期間を20年とすること(役所は3年で払えといっている)、③延滞金をはずせ、と要求してきました。
 しかし、行政はいっさい拒否どころか、「話し合いの余地はない。粛々と手続きをすすめる」と、請求書ー督促状ー催告書を送りつけてきています。西宮市は、わずかな年金だけで生活をしている人に、「月々8万から10万円の家賃を払え」「できないなら住宅を明け渡せ」と要求しているのです。払えるわけがないではないか!
 じっさい西宮市は、3~4月にもこの住民に「契約解除」の通告、そして6月議会をへて「明け渡し提訴」をやろうとしているのです。役所は家賃供託闘争にたいする報復として、「役所に文句をいう部落民に生きる権利はない。たたき出す」という攻撃にでてきたのです。これこそ、部落差別です。絶対に許せない!
 さらに、昨年の12月、大阪・八尾市も、西郡の供託者に対して給料の差し押さえに踏み切りました。奈良市も家賃供託をたたかう市職員にたいして給料を差し押さえる方針を固め、大々的に発表しています。これらの、敵・行政の側からの実力行使への踏みきりは、本質において「明け渡し」攻撃への過程に入ったことのあらわれです。
 いまや、地域によりバラツキはあるものの、住宅闘争は完全に「明け渡し」=暴力的な叩きだしとの攻防にはいっています。

全国連は一歩もひかない 実力闘争でたたかおう!

 しかし、これはたたかいが最初の原点に返ったということです。
 全国連は「応能応益制」による家賃値上げ、この部落差別にたいして実力糾弾を叩きつけます。どんな攻撃がかけられようとも、村のため、生きるためにたちあがった住民とともに、非妥協で実力糾弾をたたかいぬきます。
 供託に立ち上がった部落大衆は、みんなこういう気概と、自覚をもっています。そもそも供託そのものが、一律低家賃という同和住宅の基本原則の集団的実力行使であり、実力をもってする応能応益制度の導入にたいする糾弾闘争です。
 「ムラのために、自分たちの家や土地を提供して立てた住宅」「住宅は役所のもんやない」「約束を破って値上げするのなら元の家と土地を返せ」、この怒りの声こそ、何十年にもわたる実力闘争をもってたたかいつづけることのできる大衆的な共同綱領です。全国連はこのことに圧倒的な確信をもって、一歩も引かずたたかいぬきます。
 「応能応益」制家賃は部落差別だ! 絶対に認めないぞ! 差別行政糾弾! 大衆的な実力闘争で行政とトコトンたたかいぬくことが唯一の勝利の道筋です。全国連はこの勝利への道筋をもう一度、運動の柱としてすえなおし、あらゆる犠牲をいとわずたたかいぬきます。そして絶対に勝利します。

村内デモやハンスト、役所での座り込みでたたかおう

 さらに重要なことは、労働者との連帯です。
 全国連はかつての「阪神大震災」被災地での住宅建設要求のときや、家賃闘争がはじまった頃のように、もう一度、村内デモで住民にアピールし、住民集会をひらいていきます。そして、集会決議をもって行政への大衆的な抗議行動を展開していきます。
 あるいは、共闘の労働者にもよびかけ、共に座り込みやハンスト、ありとあらゆるたたかいを展開します。全国にたたかいを発信して、行政に対して、ファックスやメールで抗議をする、市役所の職員に「労働者は団結せよ!こんな役所のやり方に手を貸すな!」と庁内ビラをまくなど、労働者の決起をかちとっていきます。
 核心は、家賃問題をめぐって、大社会問題にするということです。住宅の追い出しをめぐって、全国連と、住民が連日、役所を取り囲み、警察権力や差別者の妨害をけちらし、行政に徹底糾弾をたたきつけます。まさしく、住宅を建てさせた時のように「鍋や釜を持って」行政にムシロ旗を掲げた大衆的実力闘争が今こそ必要です。全国連はその先頭にたちます。すべての同和住宅住民は全国連とともにたちあがりましょう。
 住宅闘争・部落解放運動の原点である差別糾弾闘争として「元の家をかえせ。一律低家賃は当然の権利だ。応能応益は部落差別だ」というスローガンのもとトコトンたたかいぬきましょう!

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