全国狭山週間-10・31要請行動-11・5労働者集会へ

(2006年10月10日)

 
全国の部落で狭山紙芝居や署名をもちこみ第3次再審のうねりをつくりだそう (写真=荒本での5月狭山統一行動)
 今も石川一雄さんにおしつけられている無期懲役の10・31寺尾判決32ヵ年糾弾の全国狭山週間を成功させましょう。
 各地で署名運動、紙芝居、集会、学習会などをとりくみ、10・31当日、東京高裁と高検への再審要請行動に各村から派遣団を送り込もう。


差別犯罪、差別裁判は許さない!
 部落の怒り  起こし、集め、高裁へ

 安倍改憲政権のもとで、部落差別がいっそう強まる今、日々「くやしい」「わたしたちは人間だ。なめるな」「たたかわない解放同盟などいらない」という思いが、全国の部落でふつふつとわきあがっています。
 一度は権力のワナに陥れられながらも、「真実を訴えたい」「自分をおとしいれたワナをあばきたい」という一念で、国家権力への壮絶な糾弾闘争にたちあがった石川さんと部落大衆の狭山闘争の火を今こそ、燃えあがらせるときです。
 長谷部ら取り調べ刑事たちの1カ月をこえる拷問により、「兄貴を逮捕されたくなかったらやったと言え」「やったといえば10年で出してやる」という「取り引き」を強要された石川さんは、第1審の間、その言葉を信じこまされ沈黙をつづけてきました。
 死刑判決を受けてもニコニコしていた石川さんを不思議に思った同房者から「10年だなんてウソだよ、死刑にされちまうぞ」と言われ、ほかの収容者とも話し、葛藤の末に無実を訴えるたたかいをはじめたのでした。

石川さんのくやしさ 今こそわがものに

 「私は、自分の受けてきた警察での仕打ちや、中田善枝さん殺しの犯人に仕立てあげられてきた経緯を、苦しんで、苦しんで、苦しんだ末に理解し、警察の恐ろしさを知らされたとき、そして中田先生以下の弁護団にたいして抱いていた、私のまちがった考えがわかったとき、私は、この独房のなかで声をあげて泣きました」
 ここから石川さんは、部落差別によって奪われた人間の尊厳を自らの力で奪い返すたたかいにたちあがりました。
 それは冷たい独房のたったひとりのたたかいから、巨万の部落大衆、労働者、学生の支援と連帯を必要とし、ふるいたたせ、国家権力の部落差別支配をゆるがす階級闘争となって、今なおその火は燃え続けています。

権力犯罪を消すことはできない

 国家によってもてあそばれたことへのくやしさ、その怒りをぶつけないではおれないという思いは、今吹き荒れている部落差別に対してなんとかしたいという全国の部落大衆の心と同じです。
 権力のむきだしの差別攻撃に対して、声をあげなければ生きていけません。解同本部派のように「糾弾ではなく差別されないようにする運動」「政府に救済を求める運動」で、どうやってわたしたちの暮らしや生きる権利が守れるというのか。

寺尾の無期懲役判決糾弾!

 2審では証人として出廷した長谷部刑事に石川さん自らが尋問をおこない、「10年で出してやる」の卑劣な騙し討ちのやりとりを再現し、長谷部にせまりました。石川さんの追及に長谷部は「記憶にありません」と、か細く答える場面がくりかえされたのです。
 ひとたび糾弾にたちあがれば攻と守はひっくりかえり、傲慢不遜な権力や差別者を裁くたたかいになるのです。だから政府は差別糾弾闘争を階級支配をおびやかすたたかいとして恐れているのです。
 寺尾裁判長は、2審で4人目の裁判長に就任するや、予定されていた事実審理を強引にうちきり、事実調べによる検証もおこなわずに、「長谷部らの証言は信用できるが、石川や家族の証言はすべてウソである」として、石川さんに無期懲役の有罪判決をくだしたのです。
 こんな寺尾判決を、32年間1度の事実調べもせずにおしつけなければやっていけない政府や裁判所に今度こそ決着をつけるときです。

狭山週間から11・5労働者集会へ

 安倍改憲政権のもとで、部落差別がいっそう強まっているからこそ、狭山闘争に総決起しなければなりません。
 住宅家賃の値上げによる住む家さえ奪いとる攻撃。「同和不正」キャンペーンで、部落差別の行政責任のいっさいを開き直り、部落解放運動が悪の温床であるかのような攻撃がはじまっています。
 解同本部派は、これに屈服し、家賃値上げに協力し、「政府や行政に認めてもらえる運動をしよう」などといっています。ふざけるな。
 大阪・寝屋川のように、権力の弾圧をはねかえし、解同本部派の妨害をのりこえてたたかえば、村をあげた決起はかちとられるのです。
 その勝利の道は戦争と民営化=首切りの政治にたちむかう労働者との共同闘争にあります。強まる差別への怒りを狭山闘争に集めてたちあがりましょう。
 狭山週間で村に国や行政の差別への怒りをよびさまし、東京高裁への署名をつみあげ10・31要請行動から11・5労働者集会にたちあがりましょう。

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