5・21狭山中央闘争へ -各地から報告と決意-

(2006年04月10日)

 
5・21狭山中央闘争へ、各地からとりくみと決意がよせられました。

■「見えない手錠」はわたしたちにもかかったままだ -狭山支部-

 43回目の5・23がやってきます。狭山支部はあらためて国家権力による狭山事件という国家的差別犯罪に怒りを燃やし、全国のきょうだいの先頭でたたかうことを決意します。
 43年前のこの日、狭山の村の中は、何百人もの警察やマスコミに蹂躙されました。
 事件以来、狭山の2つの部落の青年たちがすべて犯人としてリストアップされ、許しがたい差別的、暴力的取り調べを受けました。
 その中で石川一雄さんが「犯人」にデッチあげられ逮捕されたのです。あらかじめ逮捕を知らされていたマスコミは、これを大々的に報道し、差別キャンペーンをはり、権力の差別犯罪を助けていったのです。
 きょうだいのみなさん、もう一度石川さんが逮捕され連行されていくときの写真を見てください。当時、地元狭山で取り調べを受けた人はみな、そこに自分の姿を重ね合わせて新たな怒りを燃やしています。
 これまでのような、公正裁判要求という裁判では勝てません。高松や寝屋川のような徹底した差別糾弾闘争としての狭山闘争に生まれ変わらなくては裁判としても勝てません。
 狭山支部は、5月21日の不当逮捕43ヵ年糾弾5・23狭山中央闘争を断固としてたたかいぬきます。そのために、きたる5月3日、狭山現地調査を企画しています。午後1時、狭山市駅東口に集合し、現地調査と学習会をとおして、第3次再審勝利、狭山完全勝利の新しい力をつくりあげていきたいと考えています。全国の狭山活動家のみなさん、ぜひ参加してください。


 
■法政大解放研とともに講演集会かちとる

 部落解放首都圏青年連絡会は4月3日から7日まで連日、法政大解放研の新歓企画に参加しました。
 解放研の仲間とともにビラをまき、法政大の新入生に狭山を訴え、署名を集めました。
 4月7日の午後には、狭山支部井田書記長による「狭山事件、部落問題・その歴史と背景」というテーマでの講演がおこなわれ、新入生とともに学習に参加し、5・21狭山中央闘争への決起を決意しました。

■今も権力は部落民を犯罪者あつかいしている -荒本支部狭山闘争委員会-


 荒本では狭山闘争委員会として昨年12月から要請行動に委員を派遣しています。3月には、青年時代に「狭山の絶頂期で育ってきた」壮年2人で参加しました。
 本来、狭山は部落大衆ひとりひとり自分自身のたたかいです。でも、いま現実にはなかなか部落大衆みんながそうなれていない。
 でも、今もかわっていないのは、部落と部落民に対して、権力がどうみているのかということです。その差別観は、狭山事件がおきたときとなにもかわっていません。
 荒本では昨年、地域で傷害事件があった。これを機に私服刑事がわたしたちの団地にローラーで聞き込み捜査をおこないました。あわよくば荒本から犯人をあげたい、部落から犯罪者をつかまえたい、デッチあげたい。
 そういう権力の意志をわたしたちは今も感じています。警察権力が差別を拡大助長していること、これはなにもかわっていません。
 そういうこともめぐって、支部員とともに5・21にむけてあらためて狭山の学習会などをしていく予定です。5・21のみならず、1年くらいの展望で、企画を考えていきます。
 また今後予定される東京高裁への要請行動へも村のいろんな層の人たちがかわるがわる参加し、ひとりひとりが狭山の伝道者になっていくようなとりくみをめざしていきます。


■村で狭山の原点 もう一度再生させる -奈良狭山闘争委員会-


 奈良狭山闘争委員会は、今年の5・21狭山中央闘争を狭山第3次再審闘争の火蓋をきる歴史的な闘争と位置づけて全力でとりくみを行います。この間、奈良では労働組合交流センターの仲間と共に『23デー』のとりくみとしてJR奈良駅前で街頭宣伝活動を継続してきました。
 春・秋・冬の山場では、市内の部落のきょうだいへのビラ入れ・署名行動を展開してきました。第15回全国連大会前には、全国連大会と狭山闘争への呼びかけビラ行動を展開しました。市内各部落で、「ごくろうさん」という声援やカンパも増えてきています。
 今年の街頭宣伝活動では、九州の人が署名をしてくれました。そして、「私は、狭山の現地調査に何回か行きました。みなさんも頑張ってください」と、3000円のカンパをしてくれました。
 本当に23デーを続けていてよかったと思いました。先月は、1時間で30名以上の署名をとることができました。私たちの23デーが定着してきた証拠だと思います。
 奈良狭山闘争委員会では今後、これまでの街頭宣伝活動はもちろんのこと、「地元での狭山闘争」の原点にたちかえり、狭山署名・狭山紙芝居・学習会の開催などを市内の部落のきょうだいへはたらきかけ、呼びかけしていこうとはりきっています。とりわけ、5・21狭山中央闘争の過程で開始していきたいと考えています。
 狭山第3次再審闘争は、石川さんと私たち全国連が先頭に立って、全国の部落のきょうだいと労働者・学生・市民が固く連帯するなかでこそ勝利があります。本部派にまかせていたら絶対に狭山闘争の勝利はありません。奈良のきょうだいは先頭で頑張ります!


■継続は力なり 街宣で狭山の絆広げる -杉並支部-


 狭山第3次再審にむけ、署名活動を開始しました。杉並支部は、1993年から毎月必ず街頭宣伝をおこない、第2次再審期間中、1万筆を超える署名を集めて裁判所に提出してきました。最高裁の特別抗告棄却への怒りをあらたに、昨秋から署名再開です。
 「検察は、無実の証拠を全部出せ!」という訴えは鮮明です。「今、狭山はどうなっているのですか」と立ち止まって話し込む人、チラシをすすんで取りに来る人。
 「組合で狭山と反戦に取り組んでいました。あなた方のように改憲の流れに抗してが
んばっている人達がいてうれしい」と元教育労働者。
 「高校の時、狭山の署名を自分も集めていた」という青年。持ち帰った署名用紙を、コピーして多くの署名を集めて支部へ郵送してくださった方。
 街頭での署名活動は多くの出会いがあります。たたかいは始まったばかりですが、第3次再審勝利へむけて動き出しています。
杉並支部では、5・23にむけて、4月の解放講座で狭山学習会をおこないます。
 また、署名活動や地域での狭山紙芝居上演を企画しています。

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