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部落に労働組合をつくり
青年の解雇を撤回させる
 −神戸・番町−
('06/01)
就労要求をかかげ会社の門前でたたかう
('05/08/09))
【番町支部準備会】神戸・番町では、昨年、村の青年の不当解雇にたいして、関西合同労組番町地域分会をたちあげ、たたかいました。そして、会社の謝罪と解雇撤回をかちとりました。

ウソの求人募集や組合加入で解雇

 A君は、05年3月、B社に入社しました。B社の求人募集の「固定給20万円」が何よりの魅力でした。ところが、4月分の給料をもらったA君は愕然としました。給料が時給1000円で計算され、残業代が1時間600円しかついていなかったためです。すぐに社長に抗議しましたが、「がまんしろ」と言われてしまいました。納得のできないA君は、全国連番町事務所に相談し、関西合同労組に加盟して闘うことにしました。
 6月14日に、組合への加入を通告。会社は、すぐに、1時間あたり1250円の残業代を支払うことに応じたものの、同じ日の夕方行われた第1回目の団体交渉で、いきなり会社は「3ヶ月の試用期間が終わる6月20日にA君を解雇する。一ヶ月前にA君に話してある」といいだしました。第2回団交では、「A君は会社についてこれない」からクビだという文書をだしてきました。

合同労組・番町地域分会を結成

 こんなデタラメな首切りは絶対に受けいれられない!
 A君は、解雇されてから1週間、たった一人で、「仕事をさせろ」と会社に通い続けました。会社は、入り口を鎖と南京錠で封鎖し、A君を閉め出しました。
 全国連番町事務所では、A君を囲んで何回もこんだん会や学習会が持たれました。サービス残業をさせられてきた青年労働者、労働者的権利を一切奪われてきた保険の外交員や介護ヘルパーの労働者、過酷な職場で働く公務員労働者らが集まってきました。
 そして、7月4日、関西合同労組番町地域分会を結成しました。
 8月9日、A君を先頭に組合員、番町住民が、旗、ハンドマイクを持ちより、会社門前で、A君の就労を要求する行動にうってでました。会社の通報で警察もやってきましたが、これと対決してたたかいぬきました。

会社に謝罪させ解雇撤回の勝利

 同時にA君の解雇無効をうったえる仮処分の裁判もおこしました。弁護士なしの本人裁判で、A君と全国連・組合が力をあわせてがんばり、11月8日、ついに解雇無効の決定をかちとりました。
 判決は、「解雇予告はウソ」「会社の言い分はウソ」と断じ、固定給20万円に加え、土曜出勤の割増賃金も払えと会社に命じました。判決後、4回の団交を経て、12月6日、ついに会社は、A君に全面的に謝罪し、解雇を撤回するという文書を提出し、和解が成立しました。
 この争議は、番町の中に、労働者としての権利を学び、守ろうとする新しい運動を生み出しました。A君は「僕が体験したことを、多くの労働者に伝えたい。これからは番町に労働組合をつくる先頭にたつ」と、11月に結成された全国連番町支部準備会の一員として、また狭山紙芝居上演運動を推し進める兵庫の青年部運動の一翼を担って、がんばっています。
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